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【コメ価格】販売価格の高止まり続く中で求めやすいコメの値段望む消費者…片や生産者の思いは(静岡)

2025年5月16日 17:14
【コメ価格】販売価格の高止まり続く中で求めやすいコメの値段望む消費者…片や生産者の思いは(静岡)

高止まりが続くコメの販売価格ですが、求めやすい値段にはいつなるのでしょうか。一方で、以前のような価格では生産者はやっていけないといいます。その現状についてある農家を取材しました。

(50代女性)
「痛いです。圧迫してきている」「5キロ2500円くらいがいい」

(大学生)
「高いですね 2500円がベスト」

(50代女性)
「高くなっていますよね」「4000円では買わないです」「3000~3500円くらいなら考える」

依然として高止まりが続くコメの価格。全国のスーパーにおける最新のコメの平均価格は5キロ当たり4214円。前の週と比べて、2025年初めて下落したものの、その額わずか19円。1年前の価格がどれぐらいだったかというと…。コロナが明けて外食が増えたり外国人旅行者による需要の増加により少しずつ価格が上昇していたものの、2024年5月の平均価格は2106円と、それでも、今の半額ほどでした。しかし、以前と比べ2倍以上となった現在のコメ価格について、JA全中の山野会長は。

(JA全中 山野 徹 会長)
「(備蓄米放出の)効果が現れ始めているとみて、決して…(コメは)高いとは思っていません」「(コメを)作る側も消費者も、お互いに納得いけるのが適正価格だと思います」

これまでの価格は作る側である農家にとって、納得できるものではなかったのか?そのリアルな声を聞くため、静岡・富士市で、先祖代々150年以上コメ農家を営む仁藤さんのもとを訪ねました。

今まさに田植えシーズン真っ只中ですが、GW中は一面レンゲ畑となり、富士山と新幹線との共演が見られると多くの人が集まる人気スポットでもあります。

そんな美しい田んぼで作られるコメということで、「レンゲ米」という名前で付加価値をつけてネットで直接販売してきたほか、集荷業者にも卸してきました。最近のコメの価格高騰で、仁藤さんも収入が増えたのでしょうか。

(コメ農家 仁藤 丈也さん)
「もうかっていると言われるが、そんなことは全然ない」「収入的には経費がかかりすぎてもうけがない」

では一体、どれほどの経費がかかるのでしょうか。

(コメ農家 仁藤 丈也さん)
「田植えしたら終わりと思っている人もいるかと思うが、田植えしてからが大変で」「肥料、除草剤、殺虫殺菌剤、ジャンボタニシの駆除剤」「1000平米に対して2袋3袋入れる」「燃料も併せて1反作るのに3万円を超えている」

1反は1000平方メートルで、小学校の体育館ほどの広さですが、ここから収穫できるコメは約420kg。2023年までの取引価格では8万4千円となり、ここから経費を差し引くと、わずか3万円しか残らないといいます。さらに、農機具の修理費用などで年間30~40万円ほどの出費があるため、これではほぼ赤字だといいます。

これが、2024年は全国的な不作の影響などで取引価格が60キロ当たり1万2千円から2万1千円へと1万円近く上がったことで、ようやく続けられる価格になったといいます。

(コメ農家 仁藤 丈也さん)
「令和5年までは本当にみじめだった」「ようやく経費の肥料代燃料代が出たと思う」「令和5年の価格に戻るなら農家はやめていく。機械の更新ができない」

ただ、値上がりしたといっても、仁藤さんが販売した価格は、玄米ではありますが5キロ当たり1750円。現在のコメの販売価格からは大きな差があるのです。

(コメ農家 仁藤 丈也さん)
「玄米350円/1キロ、それが精米にして900~1000円になるのは考えられない」「市場の価格がこうなっているのは、どこでどうなっているのかわからない」

今の価格は異常としながらも、スーパーで5キロ3000円が経営を維持できる最低ラインだといいます。

(コメ農家 仁藤 丈也さん)
「消費者からしたら、安い方が適正価格だと思われるが、今、2万1000円を下回るならコメは無理だと思う」「しばらくコメの単価が高いかもしれないが、理解しておいしいお米を作るから支えてもらいたい」

この異常なコメの価格高騰は、市場に流通しているコメが不足しているのが原因です。この販売店では…。

(森島米店 森嶋 昭仁さん)
「こちらがコメ売り場」「5キロのはえぬきしか売ることができない」

今までなら、棚いっぱいにたくさんの銘柄を販売していましたが、今は1種類のみ。そして、その販売価格は5キロで4860円。

(森島米店 森嶋 昭仁さん)
「高いですね コメ屋でも初めて見る価格」「安く売りたいが、すでに卸から入る仕入れ値が非常に高いので、これ以上下げられない」

例年では18トンほど仕入れていたものの、2025年は約10トンになる見込みで、コメの売上は4割減だといいます。この大幅な売り上げの減少は経営にも大きな影響を与えますが、この店では、「おはぎ」の販売もしているため、それでなんとかカバーしているといいます。ただ、「おはぎ」にも「もち米」を使うため、影響はゼロではありません。

(森島米店 森嶋 昭仁さん)
「ことしの新米がとれる時期に、もち米も値段が上がるといわれている」「仕入れ値が上がると、売値も上げざる負えないのが現状」「農家から直接手に入れることができれば、もっと安いのではないかという声があるが、コメ屋なりに設備投資が必要で卸もないと誰が運び保管するのか、各役割分担は必要」

この異常なコメの高騰を専門家はどう見ているのでしょうか。

(日本国際学園大学 荒幡 克己 教授)
「足りない感があふれ焦りが過熱して高価格になっている」「生産者のメリットにならない異常なところまで上がっているのが現状」

「生産者のメリットにならない」とは、販売価格の高騰が生産者の収入とは連動していないことと、高すぎる価格がコメ離れや安い輸入米に取って代わられる心配があるのです。

15日も、JA全中は、トランプ関税を巡る協議で、コメの輸入拡大など“農業を犠牲にしない”よう交渉役を担う赤沢大臣に緊急の要請を行いました。

一方で、消費者にとって気になるのはやはりコメの価格…。16日、備蓄米の最大の落札業者であるJA全農が、15日時点での備蓄米の出荷状況を発表し、先週よりも8%増え41%となりました。

さらに農水省は、16日、今後の備蓄米の入札では、スーパーなど売り渡し先が決まっている業者を優先する方針を発表。4回目の入札を5月28日から30日にかけて行い、対象の10万トンのうち6万トンについて、この優先枠にするとしました。これで価格は落ち着くのでしょうか。

(日本国際学園大学 荒幡 克己 教授)
「作付面積が去年より増えているため、コメ生産量は増えるのは消費者にいい材料。そこに行くまでの間に備蓄米が十分放出されるなど条件が整えば、豊作分が消費者のメリットになり価格が下がる」

最終更新日:2025年5月16日 17:14
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