先日、三島由紀夫の単行本に「三島」印があったことをポストしましたが、翻訳家の大久保ゆうさんからこの件についてコメントが。
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これはいわゆる「印税」の「検印」ですね。
昔はこうした小さい紙に、発行部数と同じ枚数分、著者のほうで捺印をして、その枚数分の印税を著者がもらい、出版社は奥付に貼りつけて部数に不正がないことの証明をしていたそうです。
つまり、検印紙が奥付にあれば、あらかじめ決めた部数の範囲内で発行されていて、奥付に検印がなければ、その枚数以上の部数を発行しているのに、著者に通知していないことになるので、不正がわかるという寸法です。
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なんと! そうだったんですね。知りませんでした。
部数が多いと家族総出でハンコを押したなんてエピソードもあるらしく、今は当然この制度は廃止されています。(そういえば「検印省略」という表記、見たことあるような気が)
「印税」の「印」って、このことだったのか・・
出版業界の方は知っている人も多いのかもしれませんが、勉強になりました。
大久保さんありがとうございます!
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@soyogobooks
今年は三島由紀夫生誕100年ということで、
一年で何冊三島を読めるかチャレンジをやってみようかと思ったり。
写真は、何年か前に実家の本棚から頂戴した「音楽」。奥付に「三島」印があるのはなんのイタズラ?
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