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入学者募集を停止している飯豊町の電動モビリティシステム専門職大学 運営の引き継ぎ協議が破談

2025年5月15日 17:38
入学者募集を停止している飯豊町の電動モビリティシステム専門職大学 運営の引き継ぎ協議が破談

大幅な定員割れが続いた影響で今年度の入学者募集を停止し、別の法人による運営の引き継ぎが検討されていた飯豊町の「電動モビリティシステム専門職大学」について、現在の運営法人と町、それに、引き継ぎを検討している法人の3者による協議が破談となったことがわかりました。

飯豊町の「電動モビリティシステム専門職大学」は、電気自動車や自動運転を4年間で実践的に学ぶ日本初の専門職大学としておととし(2023年)4月に開学し、仙台市の学校法人・赤門学院が運営しています。
しかし、各学年の定員40人に対し、開学した2023年度の入学者は3人で、うち1人は自主退学しています。また、昨年度の入学者はわずか2人でした。
2年連続で大幅な定員割れとなったため、赤門学院は経営への影響を考慮し今年度の学生募集を停止しました。その後、町が大学の継続に向け、運営の引き継ぎを検討する法人を探し、赤門学院と町を含む3者による協議が行われていました。
飯豊町によりますと、14日開かれた町議会の全員協議会で、嵐正人町長が3者による協議が破談となったことを報告したということです。

飯豊町 嵐正人町長「何とか大学を残すため承継予定者を立てながら交渉してきたが話がまとまらなかったのは残念の一言」

破談の要因について町は、運営費用の分担や校舎や設備の譲渡をめぐり赤門学院と引き継ぎを検討している法人との間で折り合いがつかなかったことを挙げています。
「電動モビリティシステム専門職大学」をめぐっては、町は開学にあたって整備費用として3億5000万円を支出したほか、土地を無償で貸与しています。協議が破談となったことを受け、町は「運営を引き継ぐ別の法人を探すのは難しい」として、今後は積極的に運営法人を探すことはしないと話しています。

飯豊町 嵐正人町長「無くさない方向には行きたいと思うが町で大学は運営できないので大学を運営してくれる方が見つかればと思っているが反面町では積極的に探さないとも言っている。赤門学院でも無くさないような手立てを考えてもらえれば」

大学では在籍する学生が卒業する2028年3月まで講義を続けるとしていますが、その後、運営を引き継ぐ法人が現れない場合、閉学する可能性があるということです。

最終更新日:2025年5月15日 20:10
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