IIH 1-2
2. 火の原理
先に述べた通り、アーカーシャのエーテル原理はエレメンツの源、原因である。東洋の聖典によれば、アーカーシャから生まれた第1のエレメントはテジャス、火の原理と信じられている。このエレメントは他のと同様、物質界のみならず創造されたあらゆるものに影響がある。火の原理の基本的な特徴は熱と拡張である。ゆえに、原初、最初に創造された物は火と光でなければならない。聖書にて「Fiat Lux(光あれ)」と読める。ゆえに光である。光の起源はもちろん、火からである。火を含む各エレメントは、能動性と受動性、つまりポジティブ(+)とネガティブ(-)を意味する2つの極を持つ。プラスは常に創造性を意味し、マイナスは破壊的、消去を意味する。常に2つの特徴があり、各エレメントで明らかに区別される。宗教は常に善を活動性に、悪を受動性に当てはめてきた。だが本質的に言うと、善や悪というものはなく、これらは人間の発明品である。宇宙において、善も悪もない。なぜなら、全ては法によって創造され、すべてに神性原理が反映され、これらの法を知ることによってのみ、我々は神性に近づけるのである。
先に述べた通り、火の原理は拡張と関わっている。これは電流に例えられよう。だがこれは物質的な電流のみを意味するのではない。もちろん誰もが、拡張の特徴は伸長に等しいと気づくだろう。火のエレメンタルの原理は創造されたものすべてに隠れていて、活動的である。実際問題、宇宙全体は砂の小粒から始まり、最も崇高な可視不可視へと広がったのだ。
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- 最終更新:2021-04-30 17:15:30