岩城滉一 役作りなんてしない 73歳“昭和のスター”シワに表れる経験と自信
【俺の顔】岩城滉一(73)は人生を楽しむ天才だ。バイクや車、ゴルフなど多趣味で知られ、今もレースに参戦するほど。ちょいワルなイメージを残しつつ、ダンディーな二枚目のイメージは70代に入っても変わらない。「自分の顔に興味はない」と言い放つが、「好き」を貫く生き方が刻み込まれた表情は魅力的だ。(西村 綾乃)
指定された取材場所は今どき珍しい喫煙OKのスタジオ。昨今は喫煙者であることを隠す俳優も多いが、テーブルの上にはここ数年お気に入りの「ラッキーストライク フィルターシガリロ」と「銀座の女にもらった」というライターが置かれていた。「今年の誕生日は朝まで飲んだんだ。俺まだまだ若いよね」と豪快に笑う顔は“昭和のスター”そのもの。余裕あるダンディーな顔に見とれてしまうが、本人は「自分の顔なんて興味ない。そんなナルシシストじゃないよ」と一蹴した。
自分の気持ちを素直に口にし、行動してきた。顔のシワにも、それが表れているのだろうか。「シワは男にとっては、経験や自信を表すもの。アイロンかけて、伸ばしちゃダメでしょ」。どんな表情の積み重ねが、今の岩城の顔をつくったのか気になった。
1974年に俳優の舘ひろし(74)らと結成したバイクチーム「クールス」で副リーダーを務め、翌年スカウトされて「新幹線大爆破」で銀幕デビューした。元々、役者志望ではなかった。だがマネジメントを務めていた人物がギャラを使い込み、出演依頼を受けざるを得なくなり、続けることになった。「役作りなんてしたことないの。暴力団の役とかだったら、顔に傷を付けたりするけど、現場に行けば何もしなくても役の顔になってた。ナスがママ。キュウリがパパみたいな」。あるがままの顔で勝負してきたことを、オヤジギャグで表した。
「人生は勝たなきゃ意味がない」と常に全力投球。ドラマチックに生きてきた。「北の国から」シリーズで演じた、バイクとボクシングにのめり込む農家の青年・北村草太は「自分の延長線上」だった。恋愛ドラマなら「本気で相手のことを好きだと思った」と発言。相変わらず奔放だ。
公開中の映画「ラストターン 福山健二71歳、二度目の青春」(監督久万真路)は、26年ぶりの主演作。認知症の妻を亡くし、新しい一歩を踏み出す70代の男の役は「白髪のままでいい。今の自分と変わらない。妻は元気で生きているけどね」。
妻は大学生の時に出会った5歳下の結城アンナ(68)。「素敵だな」と思う女性がいれば目で追い「声の出し方、言葉遣いなどをチェックする」というが「女の代わりはいても女房の代わりはいない」と断言する。「映画は妻を見送る役だけど俺は長生きしたくない。女房に守ってもらい、支えられて生きている今が一番幸せ。ボケる前にコロッと逝くのが理想だよね」
口調は軽いが、2020年に雪山で倒れ肺炎を患った時は「死を覚悟した」。死の淵を見て「タバコやめるのやめた」と決めたのも岩城らしい。煙を吐き出す姿を撮影中、半分くらいになったタバコを手に「ここからがヤニがたまってて、うまいんだよ」と無邪気に笑った。
気分転換はツーリング。帰宅すると「女房が若返ったねって迎えてくれる。危ないなんて言わないよ。街で肩がぶつかったとケンカしてくる方が危険だから」。男子家を出(い)ずれば七人の敵あり。“やんちゃ”も続行中の岩城にとって妻は「オアシスのような存在。大事に思っている。やぼったい言い方だけど、愛しているからね」。同年代の男性が口にしにくい言葉もサラリ。柔和な笑みを目尻のシワが引き立てていた。気持ちを素直に出せる男には、美しいシワが刻まれるのかもしれない。
≪8年ぶりレーサー復帰「優勝」だ≫「ラストターン…」で演じる男は水泳を始めるなど“二度目の青春”を謳歌(おうか)するが、岩城はバイクを半世紀以上も続行中。昨年は代表と監督を務めるチーム「51GARAGE」が「2023MFJ全日本ロードレース選手権」シリーズ第3戦「スーパーバイクレース in SUGO」で優勝。今年は8年ぶりにレーサーとして復帰し、「レジェンド・オブ・クラシック(LOC)」などに参戦予定だ。コースレコードも持つ筑波サーキットで4月に開催されたレースには参加できなかったが「タイムが良いからね。今年も優勝すると思うよ」と強気だ。
◇岩城 滉一(いわき・こういち)1951年(昭26)3月21日生まれ、東京都出身の73歳。73年に帝京大中退後、バイクチーム「クールス」を結成、活動中に東映にスカウトされる。任(人ベンに峡の旧字体のツクリ)映画「なにわ忠臣蔵」(97年)などに主演。フジテレビ「抱きしめたい!」(88年)などドラマ、CMでも活躍。1メートル75、血液型A。
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