山形大教員「サポート詐欺」にだまされる 「大きな音がして動転」

斎藤徹
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 山形大は、農学部の学生ら2306人分の個人情報が流出した疑いがあると公表した。教員がサポート詐欺にひっかかり、パソコン内のデータが遠隔操作で抜き取られた可能性があるという。

 総務課によると、教員が4月21日に業務用パソコンでウェブサイトを閲覧中、大きな音とともに「ウイルスに感染しています」と表示が出た。画面の電話番号にかけ、指示に従って遠隔操作のアプリをインストールしてしまったという。ウイルス除去のため金を払うよう要求されて詐欺だと気づき、電話を切った。

 教員のパソコンに保存されていた、卒業生を含む2306人分の学生の氏名や学生番号、313人のメールアドレスや電話番号などが、遠隔操作により流出した疑いがある。

 大学によると、教員は「大きな音に動転し、指示に従ってしまった」と説明。同大教員がサポート詐欺にだまされるのは過去に例がないという。

 14日昼時点で被害は確認されていないが、玉手英利学長は「関係者に迷惑をかけ深くおわびする。セキュリティーに関する学内の研修を徹底し再発防止に努めたい」とのコメントを出した。

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この記事を書いた人
斎藤徹
山形総局|総局キャップ・県政担当
専門・関心分野
人口が減っても持続可能な地域づくり