大手予備校「河合塾」の講師、職員でつくる労働組合「河合塾ユニオン」(竹中達二委員長)は14日、授業1回でストライキを行うと発表した。大手の進学塾や予備校の授業に関してストが実施されるのは異例。
対象は竹中委員長が21日に自由が丘校(東京都目黒区)で開講予定の「物理Ⅱコース」。90分の授業中、最後の15分でストに入る。
ユニオンは塾側へ物価高騰に伴う講師の賃上げや業務委託の形態で勤務する講師の無期雇用への転換などを求めてきたが、妥結に至らずスト実施を決めた。竹中委員長は14日の記者会見で「やむにやまれず行うが、権利のない状態に置かれた中小規模の塾、予備校の講師らにもこういう方法があると伝われば」と話した。
河合塾は「当方の見解が理解されなかったのは残念だが、適法なストは受け入れなければならないと考える。塾生や保護者には適切に対処したい」とコメントしている。