第216話 クリスマス大宴会 その三

「それじゃあ、ちゃちゃっとガラポン回して、料理の順番決めちゃいましょうか」

「そうだね。問題は誰から引くかだけど……」

「ジャンケンってのも長くなりますし、グルッといまいる席順で良いのでは?」

「異議なし」

「私もそれで良いと思う」

「んー……反対意見もなさそうだし。そうしよっか。じゃあ、右から順繰りで」


 そんなわけで、席順でガラポンをサクッと回していく。……順番決めの関係上、一人だけガラポンを回すことはできないのだが、そこはご愛嬌というやつだろう。

 てか、ガラポン回せないの俺だし。男が女性陣のド真ん中に陣取るのもアレなので、左端に座ってたらこうなりました。我ながらファインプレーである。

 ま、それはともかく。俺以外のメンバーがガラガラやっていった結果。


「うわー……。一発目私かよ」


 巫女乃先輩が一番。


「二番目かー。思ってたよりはやーい」


 夜光先輩が二番。


「三番ッスか。またコメントに困るッスねぇ」


 吹雪先輩が三番。


「むむっ、四番バッターか!」


 常夏先輩が四番。


「五番目。そこそこ食べてる頃だよなぁ……」


 五番目が俺。


「うーん、後ろ側はメニュー悩むかも?」


 天目先輩が六番。


「七っ!? え、これ実はいっちゃんムズくない!?」


 雷火さんが七番目。


「ラスト。これは……意外とラッキー?」


 そんで最後が四谷先輩。


「これはまた……なかなかアレな感じになりましたねぇ」

「ちょっとー! 私この順番嫌なんだけど! ボタン変わって!?」

「はいはい。そこ、ズルは駄目ッスよー。トレード禁止ッス」

「自分のクジ運のなさを恨むんだな、ハナビ」

「あとぶっちゃけ、ボタンちゃんと変わってもあんま変わらないと思うよ?」


:ハニャビ……

:草

:草

:まあ、一番キツイところではあるよな……

:最初の方ならツマミ系だし、ラストならデザートってもあるけど……最後から二番目はな

:ていうか、このメンバーだと料理できるのって誰だ?

:草

:草

:そっか。一品料理でも順番で見極めとか必要になるのか。思ってたより奥が深いぞ

:草

:五番と七番は本当に誤差だって……

:後半は確かにキツイかもな

:草

:草


 悪足掻きしても無駄だよ雷火さん。自分で引き寄せた結果には、粛々と従わないとだからね。

 まあ、実のところ何作っても問題なかったりするから、後ろの方でもそこまで気負う必要はないよ。残ったやつは俺が全部食うし。……食える料理に限られるけど。

 さすがにダークマター系を錬成されたらキツイ。でも、そんなことできるバケモノは現実には存在しないから。多少味が悪いぐらいだったら、俺は受け止められる。もちろん限度はあるけどな!


「とりあえず、安心しなよ雷火さん。ルールはあくまで一人一品ってだけだから。別にアドバイスとかは禁止されてないんだし、不安ならできる人に訊けば良いの」

「じゃあボタン、付き添いよろしく」

「……ノータイムで俺なのね」

「料理と言ったらボタンでしょ」

「別にそうでもなくない?」


 そんな確定事項みたいに言われても困るよ? そりゃまあ、配信で料理はやってるけども。だからといって、他の選択肢を消去するほどじゃないと思うんだ。


「ほら、他にも料理できる人もいるよ?」

「そうは言っても……。そもそも私、先輩たちの中で誰が料理できるかとか知らないし」

「……まあ、それは確かに? 先輩方、そこんところはどうなんですか?」


 良い機会だからアンケ。料理できる人は教えてくださーい。


「まずは一期生のお二人から」

「私は……人並みぐらいかな? 自炊はしてるし」

「私もー。ラインナップはおつまみ系が多いけど」


 二人ともできる側と。


「二期生のお二人」

「自炊レベルで良いのなら、って感じッスかね」

「基本はデリバリーかファストフードかなぁ。いやでも、やれば……多分できる、かも?」


 吹雪先輩はできる側。夜光先輩は……うん。口ぶりからしてできない側だな。


「三期生のお二人は?」

「私は微妙。片付け面倒だから基本はしないし」

「私も微妙はかなぁ……。少なくとも、他人様に堂々とお出しできるほどの腕はないです」


 このお二人は微妙と。……ただ個人的な印象だけど、こういう風に言う人ってわりと並付近の腕前はしてそう。センスがないというより、単純な経験不足とかなイメージがある。


「で、雷火さんは?」

「……実家暮らしにそういうの期待するべきじゃないよ」

「実家暮らしでもやってる人はやってるんだよなぁ」

「シャラップだよボタン!」


 この台詞からして、そもそも家事自体をあんまりやってない感じかなー。まあ、大学生らしいといえば大学生らしいような?

 あと、料理経験皆無ってわけではないと思うんだよね。俺も年齢近いから分かるんだけど、中学高校で調理実習とかやってるはずだし。その経験があれば……なんとかなると思いたいところ。


「まあ、手が空いてる人に頼みなよ」

「そこは自分が面倒見るぐらいに言ってくれないかな!? 同期の絆があるでしょ!?」

「いやほら、その時は歌ってるかもだし」

「そこは気を遣って上手く調整してくれない!?」

「無茶苦茶言いおる」


:草

:草

:草

:草

:山主さんの歌の方が大事じゃない?

:草

:草

:草

:そっか山主さんも歌うのか今日

:草

:草

:ハニャビさぁ……

:草

:これ頼られない方は頼られない方で、実はダメージ受けてない?

:草


 その時は普通に他の先輩頼って? ね? そんな固執されても困るというか、固執されるほどの腕はないから俺。何がキミをそこまで突き動かすの?


「あ、二人の会話で思い出したけど。歌の順番ってどうする?」

「料理の順番の逆で良いんじゃないです?」

「えっ!? それだと私が最初ですか!? それはそれでハードル高い!」

「でも、それだと真ん中のメンバーがゴチャ付いたりするかも……」

「その時は臨機応変で」

「それつまり考えなしってことッスよ帰蝶……」

「まあ、宴会なんですから。そこらへん適当でも、全然問題ないんじゃねぇかなと」

「えー、七番、七番って……。何作れば良いの? うえぇぇぇ……!?」


 雷火さんずっと鳴いてんな。












ーーー

あとがき


ということで、告知していた通り更新です。


そして遂に! 明日は小説版の三巻が発売でございます! 約七万文字の書き下ろしエピソードに加え! デンジラスメンバーの新たなビジュも!

さらに特定の書店では、それぞれ別の書き下ろしエピソードも特典としてついてきます! ……電子版はどうだったっけ? 付いてきたような、うーん?


まあ、詳しくはご自分でお調べいただけると、はい。こちらで断言すると、もし間違ってた時に責任が取れないのでね。お手間をお掛けしますが、何卒よろしくお願いします。ゴメンね?

ただ特典は複数あるとだけ、はい。


てことで、皆さん三巻をどうか買ってくださいね! よろしくお願いします! よろしくお願いします!!!!





あ、あとコラボ回はゆっくりやって良いとのことなので、とりあえずゆっくりやります。


そしえキャラが多くて、台詞の主が分かりにくいとのことですが、ザックリ作者のイメージを。


・天目先輩……「〜〜だよね」とか、「〜〜かも?」とか、優しげな口調。ただ基本的にタメ口。理由は一番上だから。

・常夏先輩……なんか溌剌としてるイメージ。語尾が上がってれば大体このキャラ。あと全方位にタメ口。理由は天目先輩と同じ。

・吹雪先輩……語尾にッスが付いてればこのキャラ。一期生以外にはタメ口。あとボタン君呼び。

・夜光先輩……お姉さんっぽい印象を受ければ多分このキャラ。一期生以外にはタメ口。そんでボタンちゃん呼び。

・巫女乃先輩……粗めな印象があれば大体このキャラ。そんで二期生以上は先輩呼び。主人公は後輩orボタン呼び。

・四谷先輩……消去法でコイツじゃねぇかなと思っていただければ。


大体こんな感じ? あとは文脈で推測してください。

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