また緊急事態宣言が出ちゃいましたね。鉄道模型が趣味だと、平時でも家に籠って楽しむわけで、コロナでさほど不自由を感じることもないはずなのですが、この閉塞感は何なのでしょうね。ともかく皆様、安全にお過ごし下さい。

 

さて、「米国型鉄道模型とモダンジャズ」というタイトルがついているのに、最近は米国型の記事がなく、ジャズにいたっては一度も話題にしたことがないままに、ついにプロジェクトSHIMONADAが100回を超えました。「愛媛県の小駅が何で米国型鉄道模型やねん・・・」と、米国型ファンからは見放され、かといって世に多数存在するNゲージファンの注目も浴びていないこのブログ、お仲間20人くらいだけが忍耐強く読んで下さっていて、ありがたくていつも頭の下がる思いでいます。

 

さて、久しぶりに米国型HOの話をすると、小生、日本製の古いブラスロコを集めるのが趣味で、そういう趣味に一切の理解を示さぬ(ある意味極めてまっとうな判断力を持った)嫁との骨肉の争いを経つつ、30年かけてユナイテッドの定番量産品コレクションを、ほぼ成し遂げたのでありました(ただし、あくまで「量産品コレクション」ですから、高価なハンドクラフトや限定品は含みません。ロギングやナローも対象外です。あと、もちろん1機種1台で十分なので、生産年によるディーティルの違いを楽しむ、なんてことはけっしてやりません)。

 

ただし、この中でもハードルが高いのが、ユナイテッドが1980年前後に発売したハイグレードモデルです。人件費上昇と円高で、日本製モデルが高騰する中、PFMは韓国サムホンサでの製造に活路を見出そうとしますが、律儀なドン・ドリューは、その品質のバラツキが許せなかったのか、韓国製造をあきらめて、今度は日本製のプレミアムモデルに力を入れ始めました。そのときの製品の中でも抜群にカッコイイのが、1978年発売のデンバー&リオグランデウエスタン2-10-2、F-81です。当時のユナイテッドが持てる技術をすべて投入したモデルで、天賞堂の4階に出る中古も高値だったし、ヤフオクでもあっという間に高騰してしまうので、どうしても入手できませんでした。こちらはモデルレイルローダー誌1978年10月号の裏表紙広告です。

 

 

ところで、ヤフオクをご利用される皆様なら、心に痛みを感じつつご認識されている通り、世には「ご愁傷セール」と呼ばれるものがあって、突然、模型専業ではないリサイクルショップから、大量のブラスモデルが放出されることがあります。もちろん、全てが故人というわけではなく、鉄道模型に飽きた方もいるのでしょうが、この楽しい趣味に「飽きる」というのはどうも考えにくいのです・・・。

 

で、2018年5月のことなのですが、またまたヤフオクに大量の米国型HOモデルが出品されました。おお、ユナイテッドのD&RGW F-81も出ています。化粧箱付きの美品で、スタート価格は25,000円。とは言っても、ヤフオクの米国型ブラスモデルで競合する皆様はもの凄い目利きばかりで、小生ごときにチャンスはありません。冷やかし半分に38,000円と入れてから、リビングに移ってハイボールをカポカポと飲み、夕食を食べました。

 

で、酔っ払って部屋に戻ってくると、おお、何ということでしょう、F-81が入札できているではありませんか。しかも、35,338円。ありえないバーゲン価格です。うーん、俺は買い物上手だなあ。それとも競合の皆様には皆、この夜、飲み会が入っていたのかしらん・・・。

 

 

で、数日後に現物が届きました。美麗品で走行もスムーズ、化粧箱も美品です。ウイスキーのオンザロックスを片手に、ジャパニーズ・クラフトマン渾身の逸品を眺めながら、しばしうっとりです。で、えっ、あれっ、えええ、ガーン、気付いたのです。さて、ここでクイスです。この模型のおかしいところはどこでしょう?

 

 

 

そうです、テンダーの作風が、機関車本体とまるで違うのです。キャブにはごつごつっとリベットがあるのに、テンダーはのっぺりです。それ以前にそもそも色が違っていて、ユナイテッド独特のアメ色ではありません。テンダーを裏返しても何の刻印もありませんが、どうも70年後期の韓国ダイヤンかドンジンあたりの作風にみえます。

 

ご承知のとおり、ユナイテッドのF-81に2つのバージョンがあって、1つがヴァンダービルドのショートテンダー、もう1つがロングテンダーで、後者にはドッグハウスがついているはずです。こちらはPFMのカタログ15版からです。

 

というわけで、ここにきてやっと、何故この商品がこれほど安く入手できたかわかりました。テンダーがまるで違っているのです。これだと小生の払ったお代は、とても製品の価値に見合いません。落札時には、全国のお目利きコレクターから、嘲笑の的になっていたのでしょうね・・・。もはや、ふとんを被って寝ちゃうしかないです。

 

で、かなり後になってからなのですが、ふっと思い出したのです。そういえば以前、「買ったロコに間違ってユナイテッドのF-81のテンダーがついていた」というブログを読んだような・・・。その記事を探し当てると、それは何と小生が師匠と仰ぐ人のブログでした。ヤフオクでシカゴ&ノースウエスタンのノーザンを買ったら、何故かユナイテッドの間違ったテンダーがついていて、最初は塗り替えて我慢していたが、我慢ならなくなって、リバロッシのプラ製を入手・加工して換装した、という内容でした。

 

さて、Brasstrain.comで調べてみると、小生の手元にあるのは、確かにこのC&NW(カスタムブラス/韓国ダイヤン カタログ番号ST-827)のテンダーでした。こちらです。(ブラストレイン様、たくさんお金を使ったので、無断借用をお許し下さい)。

 

この2台、ヤフオクで売りに出された時期は違うのですが、きっと元のオーナーのところで、かなり前の段階で入れ替わったのだと思います。で、テンダーを交換してもらうことができれば、お互いにオリジナルの模型を持つことになって、Win Winではないか・・・。

 

しかし、ブログを読んでいるだけの見知らぬ方に、いきなりテンダーを取り換えてくれ、とお願いするのも野暮で失礼な話です。長く躊躇したのですが、勇気を出して、ブログのコメント欄(当時のヤフーブログは親展のやりとりができました)で交換をお願いしてみました。

 

で、何ともありがたいことに、快諾のお返事をいただきました。等価交換でいい、と強くおっしゃるのですが、F-81のテンダーは米国E-Bayに出せばけっこうな高値で売れるので、当方からほんのすこしだけ、お礼を上乗せさせてもらいました。これを機会にメールをやりとりするお知り合いになれたので、人生、何が幸いするかわからないですね。

 

で、届いたテンダーがこちらです。実にいい感じに塗ってあって、その技量にもすっかり感心させられました。

 

泣き別れになった機関車本体とテンダーは、ネットがなければ永遠に再開できなかったことでしょう。いい時代になりましたね。それにしてもこの模型、いつかは本来のD&RGW塗装にしてやらねばならないのですが、果たしてその日は来るのでしょうか? えっ、今回塗り直すんじゃないのか、ですって? その気合いがありません。スミマセン。

 

ところで、模型とは全く関係ないのですが、ヤフオクでヤマハのCA-2000を買いました。貴兄が元オーディオ小僧だったら身を乗り出してくると思うのですが、コンデンサー交換を含むメンテがしてあって、もの凄くいい音がします。リー・モーガンの「キャンディ」が溌剌と鳴ります。考えてみると、このモデルとほぼ同じ時期の製品です。日本楽器だけに、ブラスが似合ったりして(ツマラヌオチデスミマセン)。

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