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新たな時代の企業立地仙台市 アイリスオーヤマ大山会長に聞く仙台市のポテンシャル新たな時代の企業立地仙台市 アイリスオーヤマ大山会長に聞く仙台市のポテンシャル

アイリスオーヤマ 大山 健太郎会長 × 仙台市 郡 和子市長

「仙台は日本のシアトル。
優秀な人材の宝庫です」

「東京一極集中から地方の時代へ。
選ばれるまち仙台を目指します」

時代の要請を受け、新たな企業立地として仙台への注目度が高まっている。ビジネス拠点としての仙台にはどんな魅力があるのか。仙台市に本社を置くアイリスオーヤマ大山会長と郡和子仙台市長の対談から探る。

―まずは都市としての仙台市の個性や魅力を教えてください。

写真:伊達政宗像

 仙台市は、109万を超える人口を擁する東北地方唯一の政令指定都市であり、東北の中心都市。広瀬川が流れる緑豊かな街並み、自然と調和した居心地のよい、そして高度な都市機能がコンパクトに集積する都市空間が、「杜の都」といわれる仙台市の一番の魅力です。さらに、仙台市の中心市街は河岸段丘という固い地盤の上に造られており、地震に強いという特徴があります。この土地に街を築いた伊達政宗公の先見の明といえるでしょう。

大山 当社が仙台市に本社を置く宮城県の企業になった理由も、仙台という街の魅力によるものです。当社のスタートは東大阪にあるプラスチック会社で、当時の主力商品は育苗箱や海に浮かべるブイなどの農業・水産業の資材。1972年に県南の大河原町に工場を設立して、宮城県とのご縁が始まりました。その後のオイルショックをきっかけに農業・水産資材事業から業態転換することになり、1989年に本社を仙台市に移転しました。

 仙台に可能性を感じた一番の理由は人材。当時の仙台には大卒人材が入社する企業が少なく、ほとんどが東京圏で就職していました。そのような人たちが30歳前後になって家庭を持ち、東京より物価が安く住環境が良い仙台でのUターン転職を望んだため、当社がその受け皿となりました。今でこそ、東北の就職企業人気ランキング(マイナビ調べ)で1位の会社になりましたが、その頃にUターンしてきた優秀な若い人材を確保できたことが、その後の当社発展の礎となっています。

 仙台市およびその近郊には、東北大学をはじめ、高等専門学校など高等教育機関が豊富にあり、若くて優秀な学生が集まる「学都」としても有名です。学生を含む若年層の人口割合も国内トップクラスですから、若い皆さんが街の元気を導いてくれている、力強く、活気のある都市だと感じています。

表:アイリスグループ売上推移

提供:アイリスオーヤマ

アイリスオーヤマは
仙台で成長してきた

長年培ったプラスチック加工技術を生かし、1980年代に園芸用品やペット用品の大ヒットで成長したアイリスオーヤマ。1989年に仙台市へ本社を移転したのは人材の魅力に加えて、メインマーケットとなった首都圏へのアクセスや住環境の良さを重視したためで、地方分散の時代を先取りしていたといえる。2022年には3年連続で東北の就職企業人気ランキング1位に。安定性ややりがいなどの面から、学生の評価も高まっている。

「選ばれるまち」となるため
大規模な都市再開発が進行中

―コロナ禍以降、企業の地方分散が進んでいるとも言われますが、人の動きなどに変化は見られるでしょうか。

 長年、転入数が転出数を上回る転入超過であった東京都の人口は、2020年5月からは転出超過となる月も見られるようになりました。2022年になるあたりから転入超過の傾向に戻ってはいるものの、超過幅は減少しています。一方、仙台市では就職で首都圏へ転出する人が多かったのですが、東京都への転出超過は2020年、2021年と減り続け、2019年に比べて1600人強も減少しています。

 また、仙台市が2020年11~12月に東京圏の企業向けに行った意識調査によりますと、地方へのオフィス移転・増設に関心があると回答した企業は全体の27.7%。仙台市を検討候補として選択した企業は全体の49.8%で、福岡市の 57.2%に次いで2位となりました。それだけ仙台が注目を集めているのだと実感しました。

東京圏に本社を置く企業の地方へのオフィス移転・増設の検討候補都市

表:東京圏に本社を置く企業の地方へのオフィス移転・増設の検討候補都市
出典:仙台市東京圏向け意識調査(企業) オフィス等を移転・増設する場合の候補都市として仙台市を選択した企業の割合は全体の49.8%(複数回答可)。東京圏にある企業からの注目度が高まっている

―そのような流れを受けて、仙台市ではどのような施策を進めているのでしょうか。

 2019年7月、都心部の機能強化を目指す「せんだい都心再構築プロジェクト」がスタートしました。仙台都心部にある老朽化した建物の更新を契機として、新しく供給される高機能なオフィス床を増やし、企業拠点の誘致・集積を図るものです。

 プロジェクトの第1号となる「アーバンネット仙台中央ビル」は、2023年11月に竣工予定です。この「アーバンネット仙台中央ビル」には、2024年度に運用を開始する次世代放射光施設「ナノテラス」とネットワークをつないでデータ解析などを行うスペースの他、スタートアップ企業を支援する拠点の構築も予定されています。

 この他、プロジェクト施策を活用した高機能オフィスビルの建築が3棟決定しており、複数地区でオフィスビルの建て替えが検討されています。

大山 現在の仙台は大手企業の東北支店や仙台支社といった支店が多いですが、本社機能の移転を促すためにも、このプロジェクトには大いに期待を寄せています。

東京や国内主要都市との良好なアクセス

図:東京や国内主要都市との良好なアクセス
東北新幹線は、仙台-東京間を最短90分で結び、日帰りビジネスも快適な環境。本社との密な連携やトラブル発生時の迅速な初動対応が可能である。Uターン、Iターンにも人気

 そもそも東京駅から仙台駅までは新幹線でわずか1時間半と、東京近郊からの通勤時間とさほど変わりません。それでいてオフィスを構えるコストをかなり低く抑えることができることを考えると、地方都市の中でも仙台市の可能性は圧倒的に高いと感じています。そのためにも受け皿となる都市整備が必要だということです。

―企業誘致に関しては、どのように進めていく計画でしょうか。

 冒頭でも触れたように、仙台には東北各地から若くて優秀な学生がたくさん集まってきます。反面、就職となると、学生の多くが仙台ではなく首都圏の企業を選択しています。そこで、若手人材を中心とした雇用拡大を図り、また経済の活性化や新たな産業の創出に向けて、企業誘致の取り組みを推進する必要があります。

 具体的には、リスク分散などの観点を踏まえた企業の本社機能やバックオフィスの設置、東北大学との産学連携など充実した研究開発環境の提案による「研究開発拠点」、DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展に伴ってあらゆる産業と連携する「ICT関連企業」の3つの分野を、企業誘致のターゲットと考えています。

大山 一般的に企業誘致というと製造業が中心ですが、仙台市では工場誘致よりも、IT、AIをはじめとした先端産業に可能性があると感じています。ナノテラスや東北大学の研究機関とのコラボレーション事業も期待できますから、先端研究に関わる若い人材が活躍できて働きやすい環境を整備して、研究開発型の拠点都市を目指していくべきだと思います。

新技術・新産業の創出につながる
次世代放射光施設「ナノテラス」

―2024年度に運用開始予定の次世代放射光施設「ナノテラス」はどのような施設になるのでしょうか。

 次世代放射光施設は、物質の構造や機能をナノレベルで観察することができる、巨大な顕微鏡のような施設です。日本の科学技術の発展のみならず、産業利用にも高いニーズが見込まれており、新技術・新産業の創出により投資や雇用が増大し、地域経済の活性化につながることが期待されています。施設の稼働を契機として、東北大学を中心に、仙台市への研究開発拠点や関連産業の集積などを促進していく予定です。

大山 ナノテラスのユーザー企業で構成されるコアリションメンバー(※)になっている当社としても、施設の運用には今から期待しています。当社が扱っている食品分野などで、どのような新たなアイデアが生まれてくるだろうかと楽しみにしています。

※ナノテラスの利用権を持つ企業。製品開発・技術開発を行うことが可能。

せんだい都心再構築プロジェクト

写真:アーバンネット仙台中央ビル完成予想図
アーバンネット仙台中央ビル完成予想図
(NTT都市開発)
プロジェクトの第1号となる「アーバンネット仙台中央ビル」は、ナノテラスとの連携を見据えた高機能オフィスを設置。コワーキングや交流イベントのスペースも設ける。2023年11月竣工予定

次世代放射光施設「ナノテラス」

写真:東北大学青葉山新キャンパス
一般財団法人 光科学イノベーションセンター提供
東北大学青葉山新キャンパス(仙台市)
2024年度運用開始予定の次世代放射光施設「ナノテラス」では、物質の構造や機能をナノレベルで観察。新機能を持つ材料やデバイスの開発、創薬研究などを行う研究開発拠点となる

働く人の暮らしをより良くする
豊かな住環境や穏やかな気候

―大山会長は、企業優先ではなく、働く人優先の経営の重要性を強調されています。仙台の働きやすさや暮らしやすさはどこにあるでしょうか。

大山 仙台では、職住近接でアフターファイブも自分の時間を楽しみ、中心部から少し離れれば庭付きの戸建てを持つことができます。そうした豊かな暮らしが、当社のたくさんの新しいアイデアを生み出しました。

 また仙台は日本のシアトルだと私はよく話しますが、米国ではマイクロソフトやアマゾン・ドット・コムがシアトル周辺に本社を置いています。住環境が良く気候の穏やかなところには、優秀な人材が集まるものです。

 気象庁のデータによれば、仙台市は真冬日と真夏日の合計が全国の県庁所在地の中で最も少ないそうです。雪もあまり降らないなど、快適で過ごしやすい土地。加えて夏の「七夕まつり」や冬の「SENDAI光のページェント」など四季折々のイベントが、市民を楽しませています。そうした余暇の魅力も含め、働き方や生き方を考えた上で選んでいただける街だと思います。

写真:青葉山から望む仙台市街
仙台観光国際協会提供 青葉山から望む仙台市街。コンパクトで高度な都市機能を有しながら自然とも調和している点が一番の魅力。気候の穏やかさもシアトルと共通している

「効率主義」から「人間本位」へ
企業価値を高める仙台市の可能性

―最後に、地方への進出や新たな投資などを検討される全国の企業に向けて、メッセージをお願いします。

大山 これまでは企業の効率優先で東京一極集中となってきましたが、その反動として長距離通勤で働く人たちを疲弊させていました。しかし、これからは働く人優先でないと、企業も人を集められない時代。「効率主義」から「人間本位」への転換が進む今、働く人にとって快適な環境を考えれば、住環境や自然環境、アメニティなどが充実している仙台市にはかなりのアドバンテージがあるといえます。

 アイリスオーヤマは、仙台市に本社があるからこそ、一歩一歩ではありますが右肩上がりに成長を遂げることができました。東京や大阪に本社を置いていたら、このようなスピードで成長することはできなかったと思います。仙台市は、住環境に加えて、ビジネス面での環境も充実しており、今後も高い成長が期待されることから、新たな時代のビジネス拠点として、強くお薦めします。

 大山会長、ありがとうございます。コロナ禍をきっかけに、首都圏の皆さんも地方に注目するようになった今、企業の地方進出の追い風が吹いていると受け止めています。

 仙台市は、働きやすい環境、住みよい環境、子育てをしたくなる環境、それらを一体とした「人を中心としたまちづくり」を進めているところです。

 東京一極集中の問題に対して、その受け皿が仙台市となるよう、成長を続けていく必要があります。仙台のポテンシャルを最大限に発信しながら、私自身が先頭に立って、人や企業を呼び込んでいきます。仙台市の取り組みに、ぜひご注目ください。

写真:大山健太郎氏
アイリスオーヤマ 代表取締役会長
大山健太郎
1945年大阪府生まれ。1964年父親が経営していたプラスチック加工の大山ブロー工業所代表者に就任。1991年にアイリスオーヤマに社名変更。生活用品メーカーから家電メーカーに業容を拡大。2018年より代表取締役会長
写真:郡 和子氏
仙台市長
郡 和子
1957年宮城県仙台市生まれ。東北学院大学経済学部卒業後、東北放送に入社。同社報道制作局部長を経て、2005年に衆議院議員選挙で初当選。内閣府大臣政務官、東日本大震災復興対策担当大臣政務官などを務めた。2017年に仙台市長に就任
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