京都オーディオフェスティバル実行委員会は、昨年初開催して盛況を得た「京都オーディオフェスティバル」の第2回目となる「京都オーディオフェスティバル2025」を、6月14日(土)・15日(日)の両日、京都市勧業館 みやこめっせで開催する。

 イベントでは、注目製品の展示・試聴に加え、講演・公演内容は大きく2つ用意されている。一つが「オーディオ評論家特別講演『私が愛する音楽』」と、「待望!?禁断!?の『VS(バーサス)企画』開催!」。

 前者(オーディオ評論家特別講演)は、和田博巳 先生(14日)と三浦孝仁 先生(15日)のお二人が、1日2回、テーマでもある『私が愛する音楽』」につての熱い思いを語ってくれるものとなる。製品の音質ではなく“音楽”についての愛あるコメントとともに、自身の愛聴盤を最新システムで聴く(再生する)という演目も用意されているそうだ。

 後者(VS(バーサス)企画)は、その名の通りライバル機器の比較(VS)試聴を行なうものとなる。対決ジャンルは、カートリッジ、スピーカー、アンプなどなど、二日で12ジャンルの対決が予定されている。タイムスケジュールの発表は後日。気になる製品で、どっちがいいのだろう? とお悩みの方には、大いに有意義なイベントとなるだろう。

「京都オーディオフェスティバル2025」開催概要
開催日:2025年6月14日(土) 10:00~18:00
    2025年6月15日(日) 10:00~17:00
会場:京都市勧業館 みやこめっせ(地下1F 特別展示場)
   606-8343 京都市左京区岡崎成勝寺町9番地の1
入場:無料(事前登録・予約不要)
出展:アッカ、アークジョイア、ステラ、ゼファン、タクトシュトック、ディバイン、トライオード、ノア、リジェール、DS Audio、アクシス、エイ・アンド・エム、オルトフォンジャパン
協力:エスタシオレコーズ、音元出版、音楽之友社、ステレオサウンド

画像: 昨年初開催で盛況だった「京都オーディオフェスティバル」が、今年も6月14、15日の両日開催決定。評論家の講演や気になる製品の比較試聴(バーサス)企画も実施

「オーディオ評論家特別講演『私が愛する音楽』」
●6月14日(土)
 和田博巳 先生 1)10:30~12:00
        2)15:00~16:30
●6月15日(日)
 三浦孝仁 先生 1)10:30~12:00
        2)15:00~16:30

画像: 昨年初開催で盛況だった「京都オーディオフェスティバル」が、今年も6月14、15日の両日開催決定。評論家の講演や気になる製品の比較試聴(バーサス)企画も実施
ステレオサウンドストア

4K UHD BLU-RAY REVIEW:DIRTY HARRY

タイトルダーティハリー
1971
監督ドン・シーゲル
製作ドン・シーゲル
製作総指揮ロバート・デイリー クリント・イーストウッド(ノンクレジット/マルパソ・カンパニー)
脚本ハリー・ジュリアン・フィンク R・M・フィンク ディーン・リーズナー ジョン・ミリアス(ノンクレジット) テレンス・マリック(ノンクレジット)
撮影ブルース・サーティース
音楽ラロ・シフリン
出演クリント・イーストウッド ハリー・ガーディノ アンディ・ロビンソン ジョン・ヴァーノン レニ・サントーニ ジョン・ラーチ ジョン・ミッチャム アルバート・ポップウェル ジョセフ・ソマー メエ・マーサー リン・エジングトン
画像1: 4K UHD BLU-RAY REVIEW:DIRTY HARRY
TitleDIRTY HARRY
ReleasedApr 29, 2025 (from Warner Bros.)
Run Time1:42:28.600 (h:m:s.ms)
PackagingSteelBook, Inner print
SRP$34.99(Steelbook)$23.79
CodecHEVC / H.265 (Resolution: Native 4K / HDR10 compatible)
Aspect Ratio2.40:1
Audio FormatsEnglish Dolby Atmos (48kHz / 16bit / Dolby TrueHD 7.1 compatible), English DTS-HD Master Audio 2.0 Mono (48kHz / 24bit), Spanish Dolby Digital 1.0, French Dolby Digital 1.0, German Dolby Digital 1.0, English Dolby Digital 1.0, Italian Dolby Digital 1.0, Japanese Dolby Digital 1.0 ※other format(s) TBA
SubtitlesEnglish SDH, English, French, Spanish, Danish, Dutch, Finnish, German, Norwegian, Swedish, French, Italian, Japanese ※other subtitle(s) TBA
Video Average Rate72086 kbps (HDR10)
Audio Average Rate3686 kbps (Dolby Atmos / 48kHz / 16bit / English), 1823 kbps (DTS-HD Master Audio 2.0 Mono / 48kHz / 24bit / English)
画像1: 4K SCREEN CAPTURE

4K SCREEN CAPTURE

汚れた英雄か!孤独の狼か!

ご存じクリント・イーストウッド最大の当たり役、マグナム44が火を噴くハリー・キャラハン・シリーズ第1作『ダーティハリー』の登場である。1971年、サンフランシスコ。ビルの屋上プールで泳ぐ女性が銃撃されるという事件が発生した。サンフランシスコ市警殺人課の警部キャラハンが捜査に当たることになるが、まもなく「さそり」と名乗る犯人が当局に10万ドルを要求、支払わなければ次の犠牲者を狙うと脅迫してくる。ベイエリアが「ゾディアック殺人事件」の余波にまだ震えている中で登場した本作品は、まさに時代の産物だった。アメリカの犯罪率は数十年にわたって上昇を続けており、本作品が製作される前年の1970年にはさらに11%も上昇していた。一方でアメリカン・ニューウェイヴの作品はさまざまな暴力を描いていたが、いつもは保守的なアカデミー賞選考委員会も(本作品と同じく1971年に登場した)『フレンチ・コネクション』の質の高さを認め、オスカー作品賞を含む主要4賞に選出した。だが『ダーティハリー』は大した評価を受けていない。映画評論家ポーリン・ケイルなどはキャラハンのアウトロー的な性格を「ファシスト」と評したが、勘違いも甚だしいものであった。刺激的なレンズを通してクールなジャンル・エクスプロイテーションの手法で描かれるハリー・キャラハンのサンフランシスコは、ポパイ・ドイルのニューヨークと大差ない病巣のような大都市であり、汚さは控えめではあるが、それでもなおその様相は異様である。

画像2: 4K SCREEN CAPTURE

4K SCREEN CAPTURE

監督ドン・シーゲルのシンプルでストレートなスタイル、緊迫感溢れる犯罪描写は観ごたえたっぷり。腹に怒りをため込んだキャラハンのキャラクターは、本質的には勧善懲悪の西部劇ヒーローと同じであり、それを1971年の犯罪社会に置き換えた存在だ。古き良きハリウッドの伝統であるボガートやキャグニー時代のタフ・コップ映画にのめり込んだオールドファンも多いと思うが、本作品はそうした映画もまた下敷きにしつつ司法や官僚主義との対立を描いてみせる。その生々しいアプローチと考察は、当時の人びとの共感を呼び、映画ファンはキャラハンに心を奪われ、その結果、全米興行成績第5位となるヒットを記録したのも頷けよう。その後の計り知れない影響については疑いの余地がない。数え切れないほどの模倣作を生み出し、現在に至るまでのフランチャイズの基礎を築くことになった。アンチヒーロー像のテンプレートを確立したのはキャラハンだけではない。当時映画初出演のアンドリュー・ロビンソンが演じた殺人鬼像も然りだ。予測不可能の脅威を可視化したような異常犯罪者スコルピオは、カウンターカルチャーがひどく間違った方向へ進んでいくというアメリカ人の恐怖を体現して忘れ難いものとなっている。余談となるが、昨年、13Kスキャン/6.5Kレストアで蘇ったフォード西部劇『捜索者』を鑑賞して感じたのだが、ジョン・ウェイン演じるイーサン・エドワーズとハリー・キャラハンは、多くの類似点があり興味深い。

画像2: 4K UHD BLU-RAY REVIEW:DIRTY HARRY

本作品の映像とサウンドのスタイルは、半世紀以上経った今でも驚くほど洗練されている。自意識過剰なモダニズムやポストモダニズムを掲げているわけでもなく、気取りもまったくない。1970年代のサンフランシスコでロケ撮影されたアクション・スリラーとしては、ドキュメンタリー的な生々しさで切り撮ったディテイルを有しており、サンフランシスコという街とその多様性をフィルムに余すところなく刻印してみせたのである。その立役者が撮影のブルース・サーティースである。「The Prince of Darkness/闇の王子」として知られるサーティースは、イーストウッドのビジュアルスタイルの創出に大きく寄与した撮影監督であり、極度に光量を出し惜しんだローキー画調が最大の魅力となっている。原則として人工照明の数を絞り、フィルライト(補助光)を極力排除しながら限られた光と深い闇を対比させた大胆な明暗構図は、フィルム・ノワールを特徴づける極端なキアロスクーロ(明暗法)を生み出した撮影監督ジョン・オルトンを思わせるものだ。こうした光彩陰影へのアプローチはナイトショットにとどまらず、強い日差しが作る陰影など、白昼堂々たる外光の中でさえ不気味で重苦しい雰囲気を漂わせてみせている。サーティースの撮影アプローチとビジュアルセンスは、過度の照明を常とするハリウッドの規範から大きく逸脱するものであり、その効果を利用して時代を表現する映像言語を示したのである。

画像1: 2008 WARNER BLU-RAY

2008 WARNER BLU-RAY

画像1: 2025 WARNER 4K UHD BLU-RAY

2025 WARNER 4K UHD BLU-RAY

本作品のBLU-RAYは、2008年、35mmインターポジからの2Kレストア/VC1コーディック(映像平均転送レート23.6Mbps)仕様で登場している。当時としては映像クオリティが良好だったが、ネガポジ変換による2層のフィルム粒子をDNRしており、シーンによってディテイルの消失と多くのアーティファクトに悩まされていた。今回の4Kマスターは初めて35mmオリジナルカメラネガ(OCN)を使用。入念なクリーニングを経たOCNは、ワーナーMPI(モーション・ピクチャー・イメージング)で8Kスキャン。その後の4Kデジタルレストア/HDRカラーグレードもMPIが担当している。カラーグレード(HDR10およびドルビービジョンHDR)監修は4K HDR『ゴッドファーザー』『捜索者』などのMPIシニアカラリストのヤン・ヤーブロー。修復パイプラインはP3 D65(6500°K)カラースペース。LUT(ルックアットテーブル)はコダック100T 5254 35mmフィルムストックをベースとしたMPIオリジナル。さらにテクニカラー・ハリウッドの残存していたカラータイミングデータ、本作品のカメラアシスタントのトーマス・デル・ルース(『スタンド・バイ・ミー』などの撮影監督)などのサポートを得ながら、30作超に及ぶイーストウッド監督・出演作の編集に携わってきたジョエル・コックス(本シリーズは第3作から)が総監修を行っている。HDRピーク輝度は3947nits、平均411nits。

画像2: 2008 WARNER BLU-RAY

2008 WARNER BLU-RAY

画像2: 2025 WARNER 4K UHD BLU-RAY

2025 WARNER 4K UHD BLU-RAY

8Kスキャン/4Kレストアの恩恵は誰の目にも明らか。遠きリアルタイムの記憶やリバイバルや名画座の記憶を思い起こしても、再見したBLU-RAYの画調と比べてみても、間違いなく最良の映像クオリティ。BLU-RAYで散見された傷痕やアーティファクトはほぼ一掃されている。前述したコダック100T 5254は本来スタジオ用に設計され、制御されたライティング環境で最適化される、肌理細かい粒状性を持つタングステンバランスのカラーネガだ(3200°Kのタングステン照明用にバランス調整/1968年-1976年)。『ゴッドファーザー』『バリー・リンドン』などにも使用され、肌色の再現とニュートラルな色のバランスが特徴で、ラチチュードが広く、増感現像も良好であった。後継品5247よりも滑らかでクリーミーな解像感を持つため、製造中止後も5254を使う撮影監督が多かったという。通常(コダック推奨)では64デイ用ライトとラッテン85フィルターで色補正されるが、本作品では偏光膜を改良したフィルターと組み合わせ、100T 5254固有の有機性と改良フィルターがもたらす美観と色調を忠実に再現したのだという。4K HDRではこれまでにないクールトーンに改善されているが、それは重要な鑑賞ポイントだ(後述)。デル・ルースによれば、サーティーズは厳格な現像とプリントの管理を維持するため、意図的に露光過多のフルネガを避け、露光不足のネガを作成したという。これにより現像所では融通が利かなくなり、サーティーズの意図した画より明るく、または暗くプリントできなくなる。ヤーブローとデル・ルースは、「求めた明暗のトーンはひとつだけ」とするサーティーズのこだわりや強い意志をも復元させたかったのだという。

画像3: 2008 WARNER BLU-RAY

2008 WARNER BLU-RAY

画像3: 2025 WARNER 4K UHD BLU-RAY

2025 WARNER 4K UHD BLU-RAY

ご存じのようにタングステンバランスのカラーネガは、スタジオ内のタングステン照明(白熱灯)の色温度の低い光を白として感光するように作られている。日光は白熱灯に比べて色温度が高いため、日光下で使用すると画は青味を帯びてしまう。そのため色補正フィルターが必要となる。だがサーティースは、ナイトーシーンの色調トーンを重要視。フィルターで青味を残したあと、現像所でナイトーシーンのトーンと整合性を持たせるカラータイミングを行っている。このラボデータがテクニカラー・ハリウッドに保管されていたことにより、黄系のトーンが残るDVDやBLU-RAYとは決定的に異なる、オリジナルのクールトーンが再現されたのである。開放で撮影(1ステップ増感現像)された闇の王子十八番のナイトショットは、幾分粒子感が高まり、意図したテクスチャを保持したより有機的な画調となっている。ナイトショットの立役者は明らかにHDRで、HDRグレードはコントラスト範囲を拡大(昼夜を問わず)アナモフィックの特徴を余すところなく再現している。

画像4: 2008 WARNER BLU-RAY

2008 WARNER BLU-RAY

画像4: 2025 WARNER 4K UHD BLU-RAY

2025 WARNER 4K UHD BLU-RAY

アナモフィックレンズによる画には固有の楕円状のボケ味、水平または垂直のフレア、ケラレや周辺減光、周辺解像度の低下、さらに浅い被写界深度という特徴がある。ショットによっては光の透過率が低下することによる歪みも目立つ。50年代の開発から20年近くを経た撮影時において、クオリティの改善は明白であったが、それでもフォーカス性能は球面レンズよりも劣っている(光学処理されたショットはより軟調な画となる)。こうした固有の特徴を理解したうえで本作品の映像を鑑賞すると、すべてが100%に近い状態で再現されているのが分かるはずだ。通常、ロー・ライトレベルで照明すると、絞りを開けて撮影せねばならず、被写界深度が浅くなる。これにレンズ固有の浅い被写界深度が加わるわけだが、HDRはそうしたレンズの特徴を的確に掴み取り、その再現にも鋭敏だ。フィルムが持つ、光(映写光)を遮断する特性のアセテート(酢酸セルロース)や乳剤層(感光層)を通した黒や暗闇、陰影の再現は圧巻である。ハイライトを繊細なさじ加減で拡張し、スペキュラーハイライト(鏡面ハイライト)の深みを演出、過剰なギミックも感じさせることもない。

画像5: 2008 WARNER BLU-RAY

2008 WARNER BLU-RAY

画像5: 2025 WARNER 4K UHD BLU-RAY

2025 WARNER 4K UHD BLU-RAY

サウンドに関しては、リマスター・オリジナルMONOサウンドトラックがDTS-HD MA収録されるほか、新たにリミックスされたドルビーアトモス・サウンドトラックを収録する。まずMONOトラックだが、今回初のロスレス化となる(音声レートは上欄スペック表を参照)。不可解なことに2008年BLU-RAYでは未収録であったことを考えると、これは大きなアップグレードである。オリジナル重視派は是非ともこのMONOトラックを楽しまれたい。2008年BLU-RAYにはリミックスされたドルビーTrueHD 5.1トラック(平均転送レート3.7Mbps/24ビット)が収録されていたが、古くなった音源をリミックスするのはいつも難しい課題だ。ことにその音源が1971年に制作されたMONOトラックである場合はなおさらだ。ドルビーTrueHD 5.1トラックは平均点以上の出来栄えであったし、多くの場面で新たな効果音が追加編集されていたものの、マルチチャンネル・パフォーマンスの説得力に欠けるものとなっていた。リアスピーカーの使用は控えめで、LFE出力は2008年当時の基準でも甲高くおとなしいものであったが、アトモス・トラックはこうした点を払拭してみせた。

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そこで今回、『北北西に進路を取れ』『ツィスター』『リーサル・ウェポン』などのアトモス・リミックスや、『マルタの鷹』『捜索者』などのMONOレストアを手掛けた、ワーナーPPCS(ポストプロダクション・クリエイティブ・サービス)のサウンドミキサーであるダグ・マウンテンがアトモス・ミックスを担当。アドバイザーには長きにわたりイーストウッド作品の音響エンジニアとして活躍し、2008年BLU-RAYで効果音編集を務めたアラン・ロバート・マレーが参加。2008年5.1ミックスよりもはるかに説得力のあるマルチチャンネルサウンドに仕上げている。2008年制作のアーカイブ・サウンド・マスターに加え、今回は2023年にレストアされたオリジナル・マルチトラック音楽録音マスターが使用されている。発声はほぼセンターに固定され、同時録音とアフレコの差異を明確化してしまう場面もあるが、全編を通じて活気とエネルギーが加味されて快調。街の喧騒音が空間を軽々と駆け巡る感覚はなかなかなもの。44マグナムの発砲音も腹に響いて心地よし。重厚感と低域の伸びが豊かに表現される、ラロ・シフリンによるパーカッションの効いたスコアは聴きどころのひとつ。シフリンと言えば、ドルビーTrueHD 5.1トラックで欠落していた音源の修正復元も嬉しい。

UHD PICTURE - 4.5/5  SOUND - 4/5

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バックナンバー:世界映画Hakken伝 from HiVi
バックナンバー:2025年7月のクライテリオン

 パナソニックのサウンドネックスピーカーSOUNDSLAYERの新製品として、ハイエンドモデル「SC-GNW30」(市場想定価格4万円前後、税込)とスタンダードモデル「SC-GNW10S」(市場想定価格3万円前後、税込)が発表された。どちらも6月中旬の発売予定。

画像1: ゲーム以外のコンテンツも楽しめる。パナソニックのサウンドネックスピーカーに、HDMI接続が可能な「SC-GNW30」が誕生

 同社では2021年に有線ネックスピーカーの「SC-GN01」を、2023年にはワイヤレスタイプの「SC-GNW10」を発売、ゲームファンからも多くの指示を集めてきた。特にSC-GNW10では、ヘッドホンにも引けを取らない臨場感でゲームに没入できるという声の一方で、送信機がUSB接続のみの対応のため、PCやゲーム機でしか使えないという不満もあったそうだ。

 実際にパナソニックがネックスピーカーを使いたいという人2042人を対象に調査を行ったところ、ゲームにしか使わないというユーザーは1%だったのに対し、映画や音楽ライブを楽しみたいという人がそれぞれ80%、63%もいたそうだ。

 新製品のSC-GNW30はそういった声に応えるべく、送信ユニットにUSB Type-Cに加えてHDMI入力とARC対応HDMI出力を搭載、さらにBluetooth受信にも対応した。これによってブルーレイレコーダーをつないでパッケージメディアを再生したり、ARC対応テレビと組合せて放送などの音声も楽しめるようになっている。

画像: SC-GNW30の送信ユニット。ふたつ並んだHDMIの右側がARC対応の出力端子

SC-GNW30の送信ユニット。ふたつ並んだHDMIの右側がARC対応の出力端子

 なお送信ユニットのHDMI端子はリニアPCM5.1chまでの対応なので、映画作品やゲームをサラウンドで楽しみたい場合は、ドルビーやDTSなどの圧縮音声は再生機側で、リニアPCMの2chまたは5.1chにデコードする必要がある。2chで入力された音声はバーチャルサラウンドに変換再生される。

 ネックスピーカー部はSC-GNW10と共通で、肩に乗せる部分の左右それぞれに2基、合計4基のスピーカーユニットを搭載している仕様は変更されていない。

 SC-GNW10は個人用途を想定していたので送信ユニットとネックスピーカーは一対でしか使えなかったが、SC-GNW30は家族でのリビング使用も視野にいれて、2台同時接続が可能になった。一台の送信ユニットでSC-GNW30を2台、またはSC-GNW30+SC-GNW10S/10といった組合せで同じ番組を楽しめるのは喜ばれるだろう。

 基本的な接続設定やイコライジングを行なう「SOUNDSLAYER Engine」アプリも、ウィンドウズに加えて、マックOS、iOS、アンドロイドでも使えるなどユーザビリティが強化されている。

 同時発表されたSC-GNW10Sは、ハードウェア自体はSC-GNW10とまったく同じだが、マックOSでの「SOUNDSLAYER Engine」が使えるようになっている。本機の登場に合わせて、SC-GNW10は生産終了となるそうだ。

 パナソニックは、2025年の同社ビエラシリーズについての説明会を開催した。そこでは先に発表されたライフスタイルテレビ「LF2」「LW2」シリーズの特長や使い方についての紹介とともに、Fire TV OSを搭載した4K有機EL/液晶テレビの新製品15モデルも発表された。そのラインナップと市場想定価格(税込)は以下の通り。すべて6月下旬の発売を予定している。

画像: Z95Bシリーズは65インチと55インチを準備

Z95Bシリーズは65インチと55インチを準備

●4K有機ELテレビ
TV-65Z95B 市場想定価格53万円前後
TV-55Z95B 市場想定価格38万円前後

TV-65Z90B 市場想定価格41万円前後
TV-55Z90B 市場想定価格29万円前後
TV-48Z90B 市場想定価格27万円前後
TV-42Z90B 市場想定価格26万円前後

画像: Mini LEDバックライト搭載のW95Bシリーズ

Mini LEDバックライト搭載のW95Bシリーズ

●4K液晶テレビ
TV-75W95B 市場想定価格38万円前後
TV-65W95B 市場想定価格30万円前後
TV-55W95B 市場想定価格24万円前後

TV-65W90B 市場想定価格24万円前後
TV-55W90B 市場想定価格20万円前後
TV-50W90B 市場想定価格17万円前後
TV-43W90B 市場想定価格16万円前後

TV-50W80B 市場想定価格15万円前後
TV-43W80B 市場想定価格13万円前後

有機ELパネルの構造図。右が高輝度と広色域を実現する「プライマリーRGBタンデム」有機ELパネル

 ここでは、有機ELテレビ「Z95B」シリーズについて紹介したい。Z95Bは有機ELビエラのフラッグシップとなるラインナップで、今回は「プライマリーRGBタンデム」有機ELパネルを搭載していることが最大のトピックだろう。

 同社がいう「プライマリーRGBタンデム」有機ELパネルとは、今年のCESで発表された「RGB 4スタック」パネルのことで、パネル前面から見て赤/濃い青/緑/濃い青の順番で有機EL層を重ねて発光させる仕組みだ。この方式になったことで、今までよりも高い輝度を実現、同時に発光する色がRGB 3原色ということもあり、“かつてない明るさ、色鮮やかさ”を実現したという。

 なお有機ELパネルでは、パネルからの放熱をいかに効率的に行なうかが、発光性能を引き出すためには重要となる。パナソニックでは以前から独自の素材を用いた貼り付け構造とバックカバー一体型放熱プレートを採用することでこの点に対策していた。

筐体内部の熱をより効率的に放出する「サーマルフロー」機構を搭載した

 今回はさらに新開発の放熱構造「サーマルフロー」を搭載し、放熱プレートからの熱を効率的にテレビの外に放出することに成功したという。サーマルフロー構造とは、レーシングカーの設計などでも使われている「エアロダイナミクス」技術を応用して筐体内部の空気の流れをコントロールするもの。そのためにパネル背面の基板配置、サウウーファーの位置なども見直されたという。

 新製品説明会では、65インチのZ95AとZ95Bを並べ、背面下側に設置した透明なケースの中に白い煙を充満、どれくらいの早さで排出されるかのデモが行われたが、Z95Bの方が倍近いスピードで煙が抜けていることが確認できた。この構造では、下側のスリットから空気を取り込んで上部から排出することで熱を逃しているので(いわゆる空冷)、煙の流れが早いほど冷却効果も高いことになる。このデモからも、Z95Bの放熱性能の高さが確認できたわけだ。

 このパネルの力を引き出すために、新世代AI高画質エンジン「HX PRO AI」を組み合せている。新たにくっきりした解像感溢れる映像を再現する「ダイナミックディテールエンハンサー」機能にも対応したことで、よりくっきりとした、解像感溢れる映像を楽しめるようになっている。

TV-65Z95Bのスピーカー配置。フロントL/C/Rはラインアレイスピーカーで、ワイドとトップスピーカーは側面と天面にそれぞれ2基搭載する。上側中央はサブウーファー

 また有機ELパネルの制御技術「Bright Booster」も進化し、パネルの発光状態を画素ごとに管理、リアルタイムに解析・フィードバックすることで発光性能を最大限に引き出すそうだ。なおこの機能は「Z90B」シリーズにも搭載されている。

 スピーカーシステムは、7.1ch大出力仕様に変更された。L/C/Rにはラインアレイスピーカーを継承し、左右側面にワイドスピーカーを、天面には2機のイネーブルドスピーカーを搭載することで、イマーシブ再生も可能になっている。背面には出力30Wのサブウーファーシステムも搭載済みだ。もちろんTuned by Technicsとのこと。

 デザイン面では6年ぶりにフルモデルチェンジを行っており、画質と音質を極限まで追い求めてたどり着いたフォルムを目指している。グリル部分にはファブリックのカバーを施し、背面はフルフラットにするなど、壁掛け時にもミニマルな佇まいを実現。転倒防止スタンドとスイーベル機構も搭載している。

有機ELテレビの「Z90B」シリーズ

 弟モデルのZ90Bでは、65インチと55インチモデルに3層構造(青/黄色/青)の最新世代高輝度有機ELパネルを搭載した(48/42インチはBrightBooster機能を非搭載)。パネルの配線構造が刷新されたことで、こちらも発光性能が向上し、高コントラストな映像再現が可能になったそうだ。

 なおZ95B、Z90Bシリーズはすべて4K/144p入力が可能で、ゲーミング用途としても活躍するだろう。

 Z90Bのスピーカーは、フロントL/Rに前向きスピーカーを搭載したことで、くっきりはっきりした音を楽しめるようになった(前モデルのZ90Aは下向きスピーカー)。

W95Bシリーズに搭載されたMini LEDバックライト

 一方の4K液晶ビエラは、トップモデルのW95BシリーズにMini LEDバックライトを搭載。バックライトコントロールのエリア分割数を従来の約2.5倍に増やし(65インチの場合)、漏れ光も抑えたことでコントラスト再現も大きく進化させている。

 同時に、刻々と変化するパネル性能についても、独自のアルゴリズムで色温度をリアルタイムで把握し、パネル制御に反映することで、バックライトに影響されない鮮やかでリアルな色再現を可能にしている。

 その他のW90Bは4K液晶ハイグレードモデルで、W80Bは4K液晶スタンダードモデルという位置づけとのことだ。

 なお新製品共通の特長として、新世代AI高画質エンジンの「HX PRO AI」を搭載している。近年のビエラで採用されているFire TV OSも継承し、Prime Videoをクリエイターの意図に忠実に再現する「Prime Videoキャリブレーションモード」での視聴も可能だ。サウンド面では立体音響のドルビーアトモスに対応し、それぞれのスピーカーシステムに応じた再生が行える。

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