※日経エンタテインメント! 2025年6月号の記事を再構成
大規模会場でのライブ、ファンダムによる強大なセールスパワー、様々な形でのメディア露出など、ダンス&ボーカルグループは、近年のエンタテインメント界で大きな話題を提供し続けてきた。2025年に入るとオーディションやSNSなどを武器に新顔も次々と台頭、その売り出し方やトップのぶれにも新たな変化が見られる。そんなグループ“新時代”の最新勢力図とブレイク戦略を探った。
スタジアムやドーム会場での大規模ライブに万単位の観客を動員し、テレビの音楽番組では一糸乱れぬパフォーマンスで視聴者の目を引く――近年、その活動への注目度が高まり続けるダンス&ボーカルグループだが、データで見ても存在感は増している。
Billboard Japanが総合ソングチャート「JAPAN Hot100」や総合アルバムチャート「HotAlbum」などのデータを基に、アーティストごとのパワーを算出した「Artist 100」を見ると、TOP100に入ったダンス&ボーカルグループの数は、ここ数年増加傾向だ。下のグラフの通り、2022年の29組から、25年1~3月は37組まで伸びている。

25年の第1四半期の集計で、最もアーティストパワーの高かったグループはSnow Man(下表参照)。1月に発売した初のベストアルバム『THE BEST 2020-2025』が、160万枚超えのビッグヒットとなったことなどが寄与したと見られる。4月には初めて国立競技場での2daysライブも開催するなど、動員力でもトップクラスの存在だ。
そして、ランキング内には、急激に知名度と人気を上げてきた新顔の存在も目立つ。4位と5位には、アソビシステムが手掛ける「KAWAII LAB.」のFRUITS ZIPPERとCUTIE STREETが並んでランクイン。『わたしの一番かわいいところ』など、TikTokを基点としたヒットを連発し、ガールズグループの一大勢力として急浮上した。

一方、Sexy Zoneからの改名と新メンバー加入で、大きくファンを拡大したのがtimelesz(タイムレス)。オーディションの模様を追いかけたNetflix『timelesz project-AUDITION-』が放送中から大きな話題に。2月に新メンバーを加えた8人体制でのデジタルシングルとアルバムが上位に入った。
同様に、ちゃんみなとBMSGによるオーディション「No No Girls」を経て1月に誕生したばかりのHANAも、すでにTOP100入りを果たしている。
こうしてボーイズ、ガールズともに激しい競り合いが続くなか、各プロダクションは新たなオーディション、グループの体制変更、海外進出の本格化など、次の一手を繰り出している。ヒットチャートやライブ動員データなどから見た成長著しいグループはどこか、次を狙う新顔たちはどんなブレイク戦略を描くのか。グループアーティスト周辺の最新動向を、日経エンタテインメント! 6月号「特集・ボーイズ&ガールズグループ新時代」では解説する。
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●発売日:2025年5月2日
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