(セ・リーグ、巨人3-4阪神、2回戦、阪神2勝、5日、東京D)巨人打線に臆することなく腕を振り、5回3安打1失点。試合を作った3年目左腕の阪神・富田蓮投手(23)が、待望だった先発としての初勝利をつかんだ。
「初回に点を取ってもらった後に取られて、良くない流れだったけど、三回以降はしっかりと粘った投球ができた」
1―0の一回に、岡本に左翼フェンス直撃の同点三塁打を打たれたが、崩れなかった。オフに自主トレをともにした元ソフトバンク・和田毅氏直伝のチェンジアップも有効に使いながら立て直し、三回からの3イニングはパーフェクト。救援陣から、白星を受け取った。救援で挙げた2023年4月1日のDeNA戦(京セラ)以来735日ぶりとなる通算2勝目となったが、「全然違いますね」と先発星の喜びは格別だった。
「僕は3年後、プロに行きます!!」
3年間を過ごした大垣商高を卒業する日、そうドデカい夢を宣言した。最後のホームルームで、一人一人がクラスメートに向けてメッセージを送る場面での発言だった。「言ったことは実現しないと恥ずかしいし『言ったのにできていないじゃん』みたいなことは思われたくなかった。あそこで発言したことも頑張れた理由」。社会人の三菱自動車岡崎で研さんを積み、プロの舞台へ。厳しい世界に食らいつき、昨季は33試合すべてに救援で登板し防御率0・76と確かな結果を残した。さらにオフには先発で勝負すると誓い、開幕ローテの一角に食い込むと、そのまま今季2戦目で先発星をつかんだ。有言実行の男だ。
「1年目からずっと悔しい思いをしていた。先発で勝てたことは、自分の中でも変われる部分だと思う。この勝ちを今後につなげられるように、意味のある試合にしていきたい」
5回での交代にももちろん満足はしていない。さらなる飛躍に向けて、まだ大きな一歩を踏み出したところだ。(須藤佳裕)