「性を差し出した」旭川いじめ問題 尾木直樹さんが描く性教育の未来

「性暴力の被害者にも加害者にもならないために性教育が必要」と語る教育評論家の尾木直樹さん=東京都武蔵野市で2025年2月14日午後3時36分、西本紗保美撮影
「性暴力の被害者にも加害者にもならないために性教育が必要」と語る教育評論家の尾木直樹さん=東京都武蔵野市で2025年2月14日午後3時36分、西本紗保美撮影

 北海道旭川市で2021年、いじめを受けていた広瀬爽彩(さあや)さん(当時14歳、中学2年)が自殺してから4年が経過した。

 この問題では、調査で「居場所を求めて性を差し出す行為」が「性的いじめ」につながり、自殺の原因の一つになったと認定されている。

 再調査委員会の委員長を務めた教育評論家の尾木直樹さん(78)は、背景に人権意識に根ざした性教育の不足があるとみて、「包括的性教育」の必要性を訴えている。

性的いじめ3項目を認定

 再調査委は24年9月、360ページを超える報告書をまとめた。

 それによると、広瀬さんは中学校入学後にからかいなどのいじめに遭い、他校の上級生らが集う近所の公園に出入りするようになった。転校後の21年2月に自宅から失踪し、翌3月に市内の公園で凍死しているのが見つかった。

 報告書はいじめと認定した7項目のうち、上級生が…

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