自殺した山口大生の母親 大学など提訴 “パワハラなど原因”
山口大学に通っていた21歳の男子学生が、同じ研究室の大学院生から受けたパワーハラスメントなどが原因で自殺したとして、学生の母親が大学院生や大学などに対し、合わせておよそ8400万円の損害賠償を求める訴状を広島地方裁判所に提出しました。
訴えを起こしたのは、去年自殺した山口大学工学部に通っていた4年生の男子学生の母親です。
訴状によりますと、男子学生はおととし5月ごろから去年12月まで、同じ研究室にいた博士課程の大学院生から、人格を否定する発言や無視などのパワーハラスメントを繰り返し受けたということです。
また、研究の引き継ぎのためだとして卒業論文を書けなくなるほどの作業を強いられ、精神的、肉体的苦痛を受け続けたことが原因で自殺したとして、大学院生と研究室の教授、それに大学に対し、合わせておよそ8400万円の損害賠償を求めています。
母親は原告側の弁護士を通じて「息子を失い、現実を受け入れられず生きていくのが苦しい状況です。関係者には真実を話してもらう責任があると思っています」とコメントしています。
一方、山口大学はNHKの取材に対し「訴状が届いていないのでコメントを差し控える」としています。