車検切れ・無保険のレンタカー貸し出し　容疑の店長を逮捕　熊本県警　120台の3割が車検切れ、店長が供述した動機とは?

容疑者が店長を務めるレンタカー店＝8日、熊本市西区

　車検や自賠責保険が切れたレンタカーを客に貸し出したとして、阿蘇署などは8日、道路運送車両法違反（無車検）と自動車損害賠償保障法違反（無保険）の疑いで、熊本市西区春日3丁目の「ガッツレンタカー熊本駅前店」店長、会社員の男（27）＝西区春日4丁目＝を逮捕した。 　逮捕容疑は昨年11月1日午後0時35分ごろ、阿蘇市湯浦で、無車検・無保険状態の軽乗用車を客に貸し出して運行させた疑い。今年4月17日午前9時20分ごろにも、熊本市西区春日3丁目で、車検切れの軽乗用車を貸し出して客に運行させた疑い。 　署によると、昨年11月1日に阿蘇市湯浦の国道212号で、利用客の軽乗用車がガードパイプに衝突する事故があり、車検が約5カ月、自賠責保険が約4カ月切れていたことが発覚。当時、男は「たまたま切れていた」と説明していた。 　その後の内偵捜査で、同店の住所が車検証に登録された車約120台のうち、40台以上の車検切れが判明。4月17日の家宅捜索時に、客から返却された軽乗用車は車検が2週間切れていた。県警は、ほかの車検切れ車両の貸し出し実績も調べる。

　男は容疑を認め「予約がたくさんあり、貸し出せる車を減らしたくなかった」と供述しているという。 　ガッツレンタカーを展開するガッツ・ジャパン（名古屋市）の担当者は「許されない違法行為で大変遺憾。再発防止に向けて加盟店舗の法令順守に努める」と話した。