【多良間】多良間村の救急車の出動業務を担う男性職員(50)が今月初旬、脳梗塞になったものの救急連絡体制が機能せず、搬送までに約1時間を要す事案があったことが7日、分かった。島内から119番通報があった場合、沖縄本島の消防司令センターが村の担当者に救急車の出動などを要請するが、男性当人が倒れたため救急車の手配などが遅れた。村が男性1人に業務を頼り、適切に分担できていなかったことが背景にあるとみられる。
男性の妻によると、3日午前10時半頃、畑で農業機械を運転していた際に目まいがし、妻に連絡しようとしたが体が動かなかった。隣の畑の男性が気付き119番通報。同センターが島内の担当者に電話をしたが、倒れた本人だったため電話はつながらなかった。
村では同センターから連絡を受ける人を(1)村の担当者(2)消防事務所(3)村総務財政課長-と優先順を決めている。男性は基本的に(1)、(2)を1人で担っており、センターからの電話には出られなかった。
センターが(3)にかけ課長が対応したものの、救急出動するのは初めてで、場所が畑の中で分かりづらかったこともあり到着に時間がかかった。その後、男性はヘリで石垣島の病院に搬送された。入院しているが意識は回復しているという。
男性は2022年から担当。少なくとも2年前までは一緒に業務する会計年度任用職員がいたが、離職後は1人体制が続いた。村によると今年4月、会計年度任用職員1人を新たに配置したという。
妻によると「ほぼ365日、オンコール(待機)の状態で生活していた。外出や飲食には常に気を使い気が休まらない状況だった」という。一方、村は男性の有休や出張時などには同課の他のメンバーが業務を担っていたとしている。(宮古支局・當山学)