鳥取東部の基幹病院として消化器疾患全般の治療だけでなく、先進的内視鏡検査、治療を行っています
食道、胃、大腸の早期がんに対して積極的に内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の治療を行っています。 特に、難易度の高い食道ESDや大腸ESDについても治療可能です。 胃粘膜下腫瘍、十二指腸病変は外科医師と腹腔鏡・内視鏡合同手術(LECS)を行い、咽頭の上皮内病変に対しても 耳鼻科医師と合同で咽頭ESDも可能です(図1)。
図1:科と合同の咽頭ESD
潰瘍性大腸炎、クローン病の炎症性腸疾患に対する生物学的製剤(抗TNFα抗体など)治療や副作用の少ない血球成分除去による治療も迅速に対応可能です。
診断に難渋する膵腫瘍に対して超音波内視鏡検査や超音波内視鏡下の穿刺吸引検査(FNA)も行っています。
検査が難しい胃術後の患者さんでも胆膵内視鏡検査ができるよう小腸内視鏡を常備し、診断に難渋する胆道病変の診断のための胆道内視鏡(スパイグラス)も導入しました。
図2:(小腸)内視鏡が行える内視鏡センター専用透視室
肝細胞がんに対して体に侵襲の少ない経皮的ラジオ波焼灼術(RFA)の治療も行っています。
表1. 2019年度 内視鏡センターの内視鏡検査数
地域がん拠点病院の強みを生かし、5大がんの消化器がんである胃がん・大腸がん・肝がん含め、食道がん・膵がん・胆道がんなどの難治がんに対して、消化器外科とチームを組んで診療、治療を行っています。特に、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)という先進内視鏡治療を早期胃がんだけでなく、内視鏡治療の難易度が高いとされる早期食道がん・早期大腸がんの患者さんに対しても行っており、安定した成績をおさめています。 若年者に多い難病の炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎とクローン病)に対し、免疫調節剤や生物学的製剤、血球成分除去療法など適切な治療法を多くの患者さんの治療を行っています。かかりつけ医との連携、当院で再燃時の寛解導入と維持治療立案を行い、患者さんに安心して生活していただけることが願いです。
消化器内科では食道・胃・大腸・肝臓、胆道、膵臓疾患の原因精査、治療を担当。 地域がん拠点病院の強みを生かし、5大がんの消化器がんである胃がん・大腸がん・肝がん含め、食道がん・膵がん・胆道がんなどの難治がんに対して、消化器外科とチームを組んで診療、治療を行っています。
特に、
2015年度 15,588例 2016年度 12,429例 2017年度 11,352例 2018年度 10,726例 2019年度 8,527例
2015年度 1,403例 2016年度 1,487例 2017年度 1,372例 2018年度 1,424例 2019年度 1,249例
2015年度 1,016例 2016年度 825例 2017年度 817例 2018年度 786例 2019年度 927例
2015年度
2016年度
2017年度
2018年度
2019年度
食道がん
16
14
10
15
26
早期胃がん
46
22
20
32
43
進行胃がん
30
18
21
大腸がん
36
33
27
42
41
肝がん
23
胆道がん
11
17
膵がん
25
28
粘膜切除で根治できるがん(リンパ節転移の可能性が非常に低い粘膜内がん)、潜在的にがんとなる可能性のある病変(胃では胃腺腫、大腸では通常内視鏡治療(EMR)で切除困難な大きな腺腫)に対しては一括切除で根治性の高い内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を積極的に行っています。
大腸の粘膜は非常に薄くて穿孔のリスクの高い、難易度の高い処置になります。粘膜内病変で大腸ESD適応のある患者さんに対しては大きな病変でも一括切除が可能と判断した場合はまず内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を積極的に相談します。また粘膜より深い病変の場合は基本的には外科的手術となりますが、判断が難しい場合にもまず相談します。
ESD治療件数:200症例 病変size(長径):25.9mm(4-110mm) 性別:男 125症例、女 75症例 年齢:68.1歳(38-89歳)
例)通常の内視鏡切除が難しい大腸ESDの適応病変
例)病変の線維化が強く通常の内視鏡切除が難しい病変
例)大きな病変で通常の内視鏡切除が難しい病変
食道ESDの絶対適応病変は粘膜病変のさらに2/3の浅い病変になります。食道は胸腔内にあり、粘膜も非常に薄く、穿孔した場合には容易に縦隔気腫などの重篤な合併症が起こります。重篤な合併症を予防、防止するためにリスクのある患者さんは手術室での食道ESDを行っています。そのため大きな病変でも安全に一括切除が可能です。しかし粘膜より深い病変の場合は基本的には適応外となり、判断が難しい場合には消化器外科と相談します。
(例)食道全周を占める大きな病変(全周粘膜切除症例)
粘膜にとどまる分化型がんであれば病変が大きくても拡大適応病変として、まずは胃ESDでの治療を相談します(ただし潰瘍、瘢痕のないもので、潰瘍、瘢痕が合併する病変では3cm以内のものが適応となります)。胃には未分化がんもできますが、その場合には当院では内視鏡切除ではなく消化器外科での手術を相談しています。
(例)胃体部後壁の早期胃がんの病変
(例)胃角部後壁の広範囲病変 (例)一部病変が幽門輪にかかる症例
当院では必要があれば他科とチームを組んで内視鏡治療を行っています。 咽頭の病変に対しては耳鼻科と合同でESDなど、胃の粘膜下腫瘍については通常は消化器外科単独で治療を行っていますが、ESDの手技と併用して切除粘膜を小さくするLECS(Laparoscopy Endoscopy Cooperative Surgery)の治療も行っています。
狭い咽頭も耳鼻科の先生に咽喉頭直達鏡(佐藤式)を使用してもらうことで内視鏡治療が可能となります。適応病変は耳鼻科の先生と相談となりますが、上皮内の病変が良い適応になります。気管挿管、全身麻酔が必要なため手術室で行っています。
(例)下咽頭がんの症例
切除適応があると判断された胃の粘膜下腫瘍で大きな切除を必要としない病変が適応になります。できるだけ切除粘膜を小さくして術後の影響を最小限にするためにESDの手技を併用します。こちらも手術室で行います。
(例)胃体上部小弯の胃粘膜下腫瘍
下記については大学病院と連携して当院消化器内科で検査、治療を行った症例について症例登録を行い、消化器疾患の現状、検査の有効性、治療の評価の臨床研究に積極的に協力し、将来の医学の発展のための貢献をしています。 (当院で行われた検査、治療結果についてのみであり、個人情報は含みません)
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