「おとーさん!こっちこっち!」
「誰がお父さんだ。せめてノーグお兄さんと呼べ」
「おとーさんは…おとーさんじゃないの?」
「……もう好きに呼べ。お前の本当の父親はアルゴなんだがなぁ」
遠い目をしながら空を見上げる。
カラッとした暑さの中、少年は元気に走っている。泣き虫で、まだ弱くて純粋な真っ白な少年。彼の名はベル・クラネル。この世界でいずれ主人公となり、英雄になる少年だ。
「とりゃー!」
「おっと、お前よく抱きつくよな」
「おとーさん、たかいたかいして」
「……一回だけだぞ」
「うん!」
片手でポーンと空へ放り投げる。
ボールのように高く放り投げては優しくキャッチする。無邪気に笑うベルに少しだけ愛想笑いを溢した。英雄らしくないただの少年がいずれ世界に名を轟かす英雄になる。
未だに信じられない。こんな純情無垢な子供が血生臭いオラリオの世界を生きられるとは思えなかった。
「あはははははっ!」
「全く、元気な事で」
この子が生まれて4年が経った。
何もかも物語の筋書き通りとまではいかないが、本筋は外れていないだろう。このまま行けばこの子供はきっと望まれた英雄になってしまうのだろう。強くなって、誰からも頼られて、理想を拾う英雄になる。
なりたいから成るとならなければならないから成るでは違う。英雄を夢見た少年が齎す物語にはきっと自分は存在してなかった。だからと言ってこの子と接してどうするべきかなんて打算的な考えは何もない。主人公の手助けをするなんて考えはなかった。この世界という『現実』を生きている以上、自分なりの選択をするのがやるべき事だと理解しているから。
「ほら、帰るぞベル」
「えー、もうちょっと」
「メーテ……お母さんに怒られるぞ」
「うっ、それはこわい」
未来を変える。最悪を防ぐ。
そうなりたいと願うのにそうなれない自分がいた。努力しても前に進んでも光の無い世界で踠き苦しみながら、歩いては終わりの見えない先にただひたすら。
この子が育ったのならそれが終わるなんて思わないが、せめてこの子が育ち切る前に不条理な時代を変えていくしかないのだ。
「おとーさんはもう行っちゃうんでしょ?」
「ああ、お前に構ってやりたいが…俺も忙しいからな」
「おとーさんがはたらいてるオラリオってどんなところなの?」
首を傾げながら尋ねてくるベルを肩に乗せながら答えた。
「英雄が生まれる場所さ。お前の好きな絵本の主人公のような人がさ」
頭を撫でながらかつての英雄達を幻視する。
目を輝かせながら撫でられて嬉しそうにしてるベルはまだ知らない。英雄が生まれる場所は苛烈を極めた地獄であることを。
まだ知らなくていい。むしろ知ってほしくない。
どこまでも純粋なこの子の瞳が昏く染まるのを見たくないから。
★★★★★
「メーテリア、アルフィア。帰ったぞ」
「おかーさん、おねーさんただいま!」
「おかえりベル。ノーグさんありがとうございます」
「いいよ別に。リズは?」
「絵本を読んだら疲れて寝てる」
メーテリアの隣に視線を向ける。
黒髪に藍色が一部混ざった小さな幼女。ベルの妹であるリズ・クラネルはスヤスヤと寝息を立てて眠っている。
「んじゃ、俺はオラリオに戻る。ベル達を頼んだぜアルフィア」
「言われなくてもそのつもりだ」
「気をつけてくださいね」
「誰に言ってんだ。お前は自分の心配をしとけ」
メーテリアは日に日に吐血する回数が増えていた。
それは『精霊薬』でも止めきれない限界。病の進行による『死』が近付いていた。投与を続けても身体は徐々に弱ってはベッドの上で起き上がる事すら難しくなっている。
そして、問題はそれだけではない。
メーテリアの横でスヤスヤと眠っているリズの額を軽く撫でた。メーテリア程ではないが、彼女は
「……リズも、辛くなったらお薬飲むんだぞ」
リズはメーテリアの血を濃く受け継ぎ、
「んにゅ……」
「………」
ベルが継がなかったのはアルゴの血が強いのだろう。逃げ足が早く涙脆い普通の少年だが、それでも病気とは縁遠い元気な子で生まれてくれた。逆にリズは身体が弱く病気持ち。メーテリアに比べればまだ症状は弱い方だが、軽い喘息のような症状が出ては外に出歩けない。
つまるところ、やる事は変わらないのだ。
「メーテリアも無理するなよ。お前が一番危ないんだからな」
「分かっています。けど、あまり無理をしないで」
「!」
「私達の為に無理し過ぎて、ノーグさんが死んだら……」
心配したようにメーテリアが呟く。
当初と同じように目的は変わらない。病を治す薬の調合をディアンケヒトが。素材を世界を回るヘルメスやヘラが頑張って探している。ゼウスに関してはこの村に溶け込んでベルの遊び相手になってくれてたりする。
必死に探しているが、方法は見つからずのまま。70階層まで潜っているゼウス達でさえ治療薬として使える素材は見つけることが出来なかった。自分の血で延命の薬を製造しては投与しているが、それがいつまで保つのかは分からない。
重荷になっている自覚があるのか暗い表情になっているメーテリアに、ため息を吐きながら頭を雑に撫でる。
「えっ、ちょっ、まっっ」
「クソバカトロ子が、俺の心配なんか100年早いわ」
「で、でも……」
「負担と思ってんなら気にしてんじゃねえ。俺は俺で強くなるためにやってんだ。一丁前に気を遣ってんなら余計なお世話だ」
アルゴだったらきっと任せて寄り添っていたんだろうが、それは俺には出来ない。メーテリアの隣を歩けるのはアルゴだけでノーグは歩くつもりなんてない。けど、せめてアルゴが残した宝物だけは護ってやる。それが未来を知り得て何も出来なかった自分への戒めと贖罪だから。
「俺がなんとかする。だから死ぬんじゃねえぞ」
ポカン、と何も言えなくなって呆然としている表情に少し苦笑する。
「もうお前が父親だろ。改名しろ」
「黙れ、アルフィア伯母さん」
「殺す」
魔法が放たれる前に全力で逃げた。
★★★★★
ダンジョン49階層
推定Lv.7を超える最強の階層主バロール。
Lv.6単独で挑むのは自殺行為。Lv.7でさえ撤退を余儀なくされるほどの破壊力とその周辺に生まれる『死』へと誘うLv.5クラスのモンスターの群れ。かつてそれをLv.6で破ったとされる【女帝】の記録に並んだ者はいなかった。
だが、その伝説と同じ偉業を──至る。
それら全てを一掃し、身体中傷だらけになりながらも氷結したバロールの瞳に剣を突き刺し、魔石を破壊する藍色の魔法剣士が息を乱した。
「っっ……ハァ…ハァ……!!」
49階層
残ったのは破壊の残響と粉々となった無数の魔石。そして、無数の斬撃の跡が壁に刻まれていた。そして後から生まれてくるモンスターの群れは中心に佇むその男へと向かえなかった。
深層に潜れば潜るほど知性と凶暴さが遥かに増す。
故にその男に手を出した先の末路が分かってしまった。怯えるように、震えるように逃走を図ろうとするモンスターに男はその場から動かない。
逃げて力を蓄えなければ、あの王と同じ道を辿ると理解していた。だが、その行動は致命的に遅かった。
男はゆっくりと剣を構える。
藍色の揺らぎが収束していく。
白い息と共に氷園と化した世界で剣の征く先を──閃いた。
「ァ………?」
足が動かない。身体が前に倒れる。
ズルリ、と身体が引き裂かれていることに気付くことすら遅く、氷園の世界では血すら流れない。
氷園に散る華の如く。
無慈悲の斬撃が既に逃げ惑う全ての命を凍て付かせ、死を齎した。
「……並んだぞアルフィア。お前に」
到達する。
未熟な後釜の一人が、遂に飛躍する。
伝説達のスタートラインに漸く並んだ事に拳を握り締め、笑った。
★★★★★
それから一年が経った。
無茶こそしていないが単独での深層踏破は続いている。それにリヴェリアがもう止めろと告げてくるが、反発するようにそれを否定した。足並み揃えて強くなるだけでは奴等に追いつけない。それを一番知っているのは俺とオッタルくらいだろう。
フィンは死人を出さないことを最優先にして無茶をしない戦いや編成隊を組んでいる。それが一番安全ではあるが、上に立つ人間は強く在らなければならないし、抑止力足り得ない故にこの時代を作り上げた。
だからこそ遅い。
抑止力の再復活を果たすには強さの証明が必要だ。
『だからといって、お前が死んだら意味ないだろう!』
『じゃあファミリアの方針で強い奴が抑止力になり得るまでこの時代の現状維持を望むのか?闇派閥が増長し、この時代を作り上げてまだ地獄を延長させたいか?』
『っっ……!』
今の俺にとって、足並み揃える暇なんてない。
誰もならないなら俺がなる。例えそれがどんな形であっても俺は受け入れるつもりでいた。特に俺はそうならなければならないからだ。
『それは俺等の責任だ。抑止力として俺たちが居る。それこそいずれ示さなきゃいけない在り方だ。忘れんなよ?俺たちじゃまだヘラの幹部すら届いてねえんだから』
フィンに問われた言葉がまだ頭から反響する。
間違ってはいないはずだ。互いに間違ってはいない。
『窮屈かい?今の居場所は』
『……強くなる事の義務を忘れてる限りはな』
その義務を忘れたら誰がこの時代を終わらせられるというのか。フィンも分かっていた筈なのに、それを度外視したように地盤を固める事しかしていない。
これ以上は平行線だ。
時代を続けても安全に強くなりたいファミリアの方針と、危険でも強くなってこの時代を終わらせたい俺ではどちらも変えられない。故に平行線だ。
『……分かった。ならもう独断行動は咎めないよ。好きにしていい』
『フィン!?』
『それが最善だ。土台を作るのは僕等が。君は強くなって抑止力になればいい。ただし報告は怠るな。君の方針に口を出さない代わりに此方の命令は可能な限り聞くこと。そして最後』
フィンが真剣な眼差しで俺を見据える。
『──死ぬな。この言葉だけは違える事は許さない』
『……ああ、言われずともそのつもりだ』
死ぬつもりは毛頭ない。
それは絶対に変わらない。死が償いになるなら命を既に絶っている。楽な道へは進まない。自分によくやったなんて慰められる日は来ない。
その道を選んだ以上、死ぬまで自分の役割を果たす。そう決めたのは他でもない自分だ。
執務室から出ていく。
締め切った扉の向こう側から声が聞こえた。
『何を言っているのか分かっているのかフィン!あれでは──』
『──あれではいつかノーグの方が先に死んでしまう、と思うならリヴェリアが止めろ。この時代をそのままにしてる罪悪感をノーグから取り払えるならね』
『っ……』
『ノーグは自暴自棄になっている訳じゃない。打算的な無茶はすれどキチンと自分の生存ラインを考えて動いてる。深層のモンスターも付与魔法を出し続ければ負けはないしね』
フィンが言っていることは正しい。
俺は現在、単独で深層を踏破している。付与魔法と領域魔法の同時使用が可能である以上、大抵のモンスターは凍結する上に精神力は永続的に回復する。体力も【治力】の発現により長時間の戦闘を可能としている。
魔法耐性のないモンスターは大抵即死出来る凶悪コンボ。遠距離の攻撃も冷気の隷属の冬嵐で弾ける。恐らく59階層までなら単独で潜る事は可能だろう。60階層の【氷園】は難しいだろうけど。
『僕等も強くなると同時に下の団員を育てる必要がある。僕等は僕等の役割を。ノーグにはノーグの役割がある。今は平行線で構わない。地盤が整ったらお互いの共通の役割を果たす。今はそれが最善だ』
異論があるなら君がなんとかしろ、とリヴェリアに告げると俯いたまま何も言えなくなっていた。フィンはフィンでこの現状の憤りを感じているようにも見えた。リヴェリアも同じく、どうしようも出来ない自分の弱さを感じていたのはあるのだろう。
何せ、
残ったゼウスとヘラの団員と、ロキとフレイヤの後釜。それが消えたらいよいよ以って『黒竜』を殺せなくなる。この時代じゃ、大成する前に殺されてしまう事も殆どだ。
リヴェリアには苦労をかけている。けど、止まるわけにはいかない。
扉に背を預け、暫く動けなかった。
それは彼等と同じ道を歩く事を決別したのだから。
★★★★★
「……久しぶりの休暇どうするか」
豪華な飯か、本を買って怠惰に過ごすか。
お見舞い行ってもいいが、一週間前に顔を出している。二週間に一回の頻度で顔を出しているが、滞在し過ぎてもアルフィアに突っぱねられる。
武器のメンテナンスも任せている上、休暇と言われている以上は自主練も禁止を食らった。ダンジョンは以ての外。
「……墓参りでも行くか。ガジの」
今の時期、花屋はやっていない。
暗黒期に花を売れる程の余裕はない。目の届かない場所での略奪や、殺人が跋扈する以上は仕方のない話だが、添える花が無ければ見栄えがつかない。外に出てもいいが、透明化出来る『ハデス・ヘッド』は持ってきていない。
「……ん?」
ゴソゴソ、と音が聞こえた。
その区域は大半廃棄物が捨てられ、異臭を放っている。そんな場所から聞こえた音に視線を向ける。
誰かが溢れたゴミ箱の中を漁っていた。
乱雑に捨てられたガラ袋を開けては自分が汚れるのを厭わずに。そのせいか服がやや汚れているが見覚えのある赤髪、薄く緑がかった瞳、背丈の小さい子供の姿が視界に映って目を見開いた。
「レヴィスか……?」
「!」
声を掛けると振り向いて此方を見る。
俺を覚えているのか警戒心を解いてくれている。
レヴィス・ララトウワ
ナナさん……ナナ・ララトウワが拾った孤児。ヘラ達がいた黄金時代でも貧困などが激しかった中、ガジの知り合いでありながら俺も子供の頃に世話になった記憶がある恩人と共に住んでいた筈だ。
「何やってんだ?」
「ご飯を探してた」
「ナナさんはどうした」
「死んだ」
僅かな驚きと共に目を細めた。
ナナさんが死んだのは何もあり得ない話ではない。元々高齢な方で、最後に会ったときも咳き込んでいた。もしかしたらと思っていたが、いざ死んだ事を伝えられると何も言えなくなる。
ガジやフララを覚えている最後の味方だったから。
「誰かに殺されたのか?」
「違う。多分だけど病死。……食べるものがなくなったから探してた。お金は無いし」
「だからってゴミ箱を漁っても何もねえぞ」
よく見ればかなり痩せているし、栄養失調の症状がある。
ナナさんがいなくなってどうすればいいか分からず、お金が尽きては飢えを凌ぐためにこの場所から食料を漁っていたのだろう。
祭りの頃に会った時は確か5歳。だとするなら今は9歳の筈だ。まだ小さいがベル達のような子供特有の無邪気さを感じない。結構このオラリオの闇の部分に触れたのか、助けてもらえずに大人の悪意を見たのかその瞳は生きたいと訴えるような渇望があった。
「ノーグさん。頼みがある」
「なんだ」
「私を、ファミリアに入れてほしい」
似ている。
昔の自分によく似ていた。どうしようもない現実の中でそれでも生きたいと力を求める昔の自分と。その為ならなりふり構わずなんだって利用する天衣無縫な在り方に。
「……死と隣り合わせの戦場だ。お前にその覚悟があるのか?」
「惨めに腐って死ぬよりマシ。どうせ死ぬなら強くなって後悔しない生き方の後でいい」
「後悔しかない悲惨な死が訪れてもか?」
「構わない。私の人生の責任は自分で持つ」
答えが出ているのなら、問答はこれ以上要らなかった。
「……いいだろう。俺から口添えしておく。ナナさんの遺体はどうなってる」
「ベッドの上、そのまま」
「弔うからお前も手伝え。それが終わったら奢ってやるから飯を食いに行くぞ」
「わかった」
少しは必要なのかもしれない。
フィン達と仲違いというよりは距離が離れてしまった以上、俺は俺のやり方でファミリアに寄り添えるように。
逸材か凡才かはまだ分からない。
けど、意思のある者は大成すると思っている。突き詰めた理想や目標を持つ者は強い。だからこの子を選ぶことを決めた。
「(まあ、平行線であってもお互いに間違っているわけじゃないしな。少しは協力しねえといけないからな)」
ただ強くなるだけではダメなのは理解している。
後釜はきっと必要になる。『黒竜』を倒せるなら誰でもいいが、それでもこの子がそうなってくれればいいなと今は願う。
この子を見つけた意味が、未来で誇れるように。
★★★★★
『黄昏の館』
門番が敬礼をしながら連れているレヴィスについて尋ねるが、俺の推薦だと告げると急いだ様子で中に入れてくれた。レヴィスは建物を見上げて呆然としている。まだ実感が湧かないのか見上げたまま前に進まずに立ち止まったままだ。
「おおきい……」
「まあそういう反応にはなるか。今日からお前の家にもなるんだ。慣れとけ」
「確定で入れるの?入団試験とは色々必要だと思ってた」
「面接はあるとは思うが俺の推薦なら問題ねえ……が、その代わりに強くなれ。焦らなくてもいいが俺が推薦する以上は半端な意志は許さん」
「分かった」
門を潜り抜け、ファミリアの客室のソファーへと座らせる。意外と緊張しているのか、身体が強張っているのを見て少し笑ってしまった。ホットミルクでも出してやろうかな、と思っていると丁度荷物を運んでいる新人のラウルを見かけて声をかけた。
「ラウル、リヴェリア達は?」
「え、えっと…ダンジョンに向かいました。もうすぐ帰還なされると思いますよ」
「主神には会わないのか?」
「最高幹部の三人にも説明が必要だしな。まあ、アイツらなら直ぐ帰──」
「帰ったぞ」
そう思っている矢先に、リヴェリアがダンジョンから帰還してきた。声を掛けようと視線を向けると僅かに動揺が顔に出た。
「────」
金色の髪、発達してない体躯、か細い腕で剣を抱きしめながらモンスターの返り血で汚れた服を纏った小さな幼女がそこに居た。お互いに視線が合わさると瞠目し、言葉を失う。
妙な既視感と共に感じる
「……どうしたノーグ?」
知っていた。その子供を知っている。
正確にはノーグとしてではなく、かつて記憶を抽出して見た大精霊ヴィルデアの記憶。そこで出会ったことのある彼女の記憶の一部に彼女と似た姿があった。
ただ……姿は似ているだけで似つかない。
風のように朗らかで、優しい笑みを浮かべる記憶のそれとはまるで違った。
「……リヴェリア、その子は?」
その子供は一体なんなのかリヴェリアに尋ねる。
「入団志望だ」
「なるほど、お前もか」
「……?」
リヴェリアの隣を歩く金髪の女の子とソファーで緊張しながら行儀良く待っているレヴィスを見て、少しだけ苦笑を溢した。
またこのファミリアで一波乱が起こるような、そんな予感がした。