散歩とは自分とのデートである。
京都在住の女性W様から「何もないところに行きましょう」と誘われて、京都の木津川に行った。絶賛体調不良で熱海で寝込み、看病に来た人から「これ食べてください。人間も食べられると思うので」と犬の餌を差し出され、そんなもん食えるかと断った男(私)は、心配されるよりも楽しい時間を好むため、風邪を無視して京都に行った。風邪を引くと「大丈夫ですか」と聞かれるが、そんなことを聞くなと思う。見ればわかるだろう。その言葉で余計に疲れるんだよと思ってしまう。
自分に自信がない人は「誰かの特別になりたい」とか言って、相手の足の骨を折って自分が杖になろうとする。やっていることは相当にえげつないのだが、それを愛と思っているだけタチが悪い。私の名前はけいごなので、今後、私にこのような真似をする人は「しっけいご」として罵倒することにした。君、失敬だぞ。しっけいごだぞ。金や酒を持って来た人は「おっけいご」と称賛する。チミ、わかってるじゃないか。おっけいごだぞ。
おっけいごの心は広いので、一度無礼を働いた者も、金や酒を持参すれば「おっけいご」となる。最近の私は強過ぎるので、酒を飲むことで能動的に自らを弱体化させて、下々と同じレベルに自分の波動を下げている。そうでもしないと、人間と話せないレベルにまで進化をしてしまったのだ。体調を崩したのも、遊び過ぎによる睡眠不足で意識朦朧としているのも、私の優しさなのである。そんな私のキレは抜群。快刀乱麻の太刀捌きで、会う人会う人の因縁や業をスパッ!スパッ!と斬りまくる。結果、関わる全員がハッピーになる。
昨今の人類は勝手に自信をなくしてくれている。だから、から元気ならぬから自信を持った人から輝きはじめて、どうすればあなたみたいになれますかと聞かれたりする。ちょろいものだ。私はおおらかな詐欺師なので、手の内を全部公開する。私に実力はない。全部はったり。全部でまかせ。自分が言ったことに、自分で「あ、今のはいい感じだったな」と感動したりする。出鱈目を並べて適当に料理をしたら、時折べらぼうに美味しいものができる。それを食べて生きているから、元気なのだ。自信がない人は、毎日自分をディスり、毎日自分のダメ出しをする。私は毎日自分を絶賛する。筆記用具の試し書きのコーナーに「けいご最高」と、なんの衒いもなくストレートに書く。
散歩とは自分とのデートである。誰かの特別になる必要はない。ただ、自分に特別であればいい。楽しむことしか考えていない。自分を楽しませることにしか関心がない。うまくいっていないものをうまくやるための努力を一切したことがない。改善なんてしない。最初から最後までずっといいものだけをやっている。我々は最初から最高で、最後まで最高だ。だから、間違っても心配なんかするなよ。しっけいごになるなよ。おっけいごになれよ。熱海で待ってるぜ。熱海で俺は倒れているぜ。倒れながら思うのである。散歩に限らず、体調を崩してぶっ倒れている時間も、実は、すべてが自分とのデートであったと気づくのである。
お見舞い先
逢初庵(あいぞめあん)
〒413-0002
静岡県熱海市伊豆山302
連絡先
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