国連教育科学文化機関(ユネスコ)は4日、中米ニカラグアが脱退を表明したと明らかにした。独裁色の強い左派オルテガ政権を批判し迫害を受ける主要紙プレンサに対し、ユネスコが2025年の「ギョレモ・カノ世界報道自由賞」を贈ると3日に発表したことが理由だとしている。
ユネスコのアズレ事務局長によると、ニカラグア政府から4日、脱退の意思を示す書簡を受け取った。アズレ氏は声明で「ニカラグアの人々から教育・文化分野での協力の恩恵を奪うもので遺憾だ」と述べた。
プレンサは21年8月、オルテガ政権の妨害を受けて紙面発行を休止。現在は電子版で発行を続けている。
賞は危険の中で報道の自由の擁護に貢献したジャーナリストにユネスコが贈る。昨年はイスラエル軍が地上侵攻するパレスチナ自治区ガザで取材活動を続ける全てのパレスチナ人ジャーナリストに贈られた。(共同)