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言語が紡ぐ思考の景色 - サピア・ウォーフ理論から生成AIまで

言語は思考を象る


これは『僕』が考えているテーマでもあります。
『僕』が書くこのnoteも様々なかたちで言語というものに触れてきました。

しかし、それだけ言語というものに対しての視座は多く、また考えることも多方面によっているというのが,扱う頻度でもわかっていただけるかと思います。

言語学に触れたいとなるとソシュールがよいでしょうし、あとはノーム・チョムスキーの本などはとても勉強になるだけではなく読み物としても楽しく読めます。
さて、よく扱います、この言葉・言語というものですが、これらは時代のタイミング、タイミングでその重要性を訴えてきます。

あるときは、英語が話せたほうがこれからの時代はいいんだと""駅前留学"なんて言葉が流行ったときもあったくらいで、英会話のブームがありました。

またある時は、プログラミング言語をかけなくてはいけない!と流行り出してビジネスパーソンが習いだしている。それは今のほうが活発かと思います。なにせ、"リスキリング"などという言葉が流行り出しているくらいです。まぁ、名を変えてはその行動様式に変化を及ぼすというのは良くも悪くもよくやられていることです。

生成AIが出てきますと、プロンプトとしての言語の重要性が説かれるようになってきたのです。

この言語による思考の型取りには学説的には仮説が立てられていて、「サピア・ウォーフ理論」といいます。

サピア・ウォーフ理論は、用いる言語の違いによって、物の見方、感じ方、考え方が異なるとする言語相対主義の仮説のことをいいます。

言語学者E.サピアとB.L. ウォーフがそれぞれに'えた説に、後世が与えた名称、たとえば、極北に仕むイヌイットにとっては雪とは一種類のものではなく、様々に分類し、よび分けられている。海藻を多く食する日本人は、コンブ、ワカメ、アラメ、ヒジキなどをよび分ける種々の呼称をもっているが、“海藻”一般をさすほとんど1語しかもたない国民もあるのです。

また、当の言語が単数・複数を区別するか、敬語をもつか、細かい時制を使い分けるかなどによって、話者の思考は影響を受けるわけで、ひいては思考の型にも関係してくる。ただし、その関係は、言語が思考に影響するという面と、逆に人びとの生活諸条件が特定の言語表現を発達させる面との双方向から理解すべきでしょう。

言語が思考に与える影響としての考えは様々な視座で考えられてきました。

言語が思考に影響を与えるという考え方は「言語相対論」または「サピア・ウォーフの仮説」として知られています。この仮説によれば、話す言語が世界の捉え方や思考のパターンに影響を与えるとされています。

例えば:

1. 色の認識: ある言語では区別される色が、別の言語では1つの色として扱われる場合があります。

2. 時間の概念: 未来時制を持たない言語の話者は、未来をより不確実なものとして捉える傾向があるという研究もあります。

3. 空間認識: 絶対的方向(東西南北)を使う言語の話者と、相対的方向(左右)を使う言語の話者では空間認識が異なるという報告もあります。

一方で、言語が思考に与える影響は限定的だとする見方もあります。人間の基本的な認知能力は言語に関わらず共通しているという主張です。事例を見てみましょう。

言語における研究事例

1. ボロディツキーの研究 (2001):
  スペイン語と英語の話者を対象に、時間の概念化の違いを調査しました。スペイン語話者は時間を容積として捉える傾向があり、英語話者は長さとして捉える傾向が見られました。
2. ロバーソンらの研究 (2005):
  ヒンバ族(ナミビア)の言語話者と英語話者の色の認識を比較しました。ヒンバ語には「青」と「緑」を区別する単語がなく、この言語の話者は両色の区別が英語話者より困難でした。
3. ボロディッキーらの研究 (2008):
  日本語、英語、インドネシア語の話者を対象に、動作の描写方法を調査しました。日本語話者は移動の経路に、英語話者は移動の様態に注目する傾向が見られました。

言語における生理学的変化

それではここで、言語における人間の生理学的影響について考えてみます。

1. 神経可塑性:
  言語学習は脳の構造を物理的に変化させる可能性があります。特に、バイリンガルの人々の脳では、言語処理に関わる領域(例:ブローカ野、ウェルニッケ野)がより発達している傾向が見られます。

2. 神経回路の形成:
  特定の言語を使用することで、その言語に特有の文法構造や概念を処理するための神経回路が強化されます。これにより、その言語に関連する思考パターンが形成されやすくなる可能性があります。

3. 脳活動パターン:
  fMRI研究により、異なる言語を使用する際の脳活動パターンに違いが見られることが分かっています。例えば、トーンを持つ言語(中国語など)の話者は、音楽的な能力に関連する脳領域がより活性化する傾向があります。

4. 注意と知覚:
  言語が特定の概念や特徴に注意を向けさせることで、脳の知覚処理にも影響を与える可能性があります。例えば、色彩語彙が豊富な言語の話者は、色の微妙な違いをより敏感に知覚する傾向があります。

これらの研究結果は、言語が思考や認知プロセスに影響を与える可能性を示唆していますが、その影響の程度や普遍性については依然として議論が続いています。言語と思考の関係は複雑で、文化や個人の経験など他の要因も大きく関わっているため、単純な因果関係を示すことは困難です。

他の認知行動、心理学、脳科学など様々な分野がこれらの研究をよりよいものにしていくでしょう。これら問題に関しては、まだ完全な合意には至っていません。言語と思考の関係は複雑で、様々な要因が絡み合っていると考えられています。ゆえにこれだという定義づけられているものはありません。

これがAIによってなされるのか、それとも人の手によってなされるのであればその答えが生成AIの言語の取り扱いをよしとしてくるものと考えられるのです。

言語というものが思考を象るというものについては、『僕』はその通りであると考えていますし、これからAIが入ってきた時に自然言語における処理をするときに必要になってくるのです。より、その言語の重要性は増していくのではないかと思います。

AIと考える、コミュニケーションする場合においても必要になると考えています。

一方で問題の答えを出すまでのプロセスとしての思考は背理法、帰結、演繹法などありますがこれらは言語の流れの部分の話で少しまた変わってくるお話しです。

この「言語によって思考を象る」というテーマについてはまた取り扱いをしたいと考えています。

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