《自殺者10人以上、休職者100人超の異常事態》大井川和彦茨城県知事の“壮絶パワハラ県政”「血も涙もない人です」
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「血も涙も情けもない人です」
「遺族は納得していません」 そう明かすのは、桜木をよく知る県庁関係者だ。 「遺族は飯塚さんの弔問を断っていた。遺書には飯塚さんのパワハラが示唆されていて、それを見た桜木さんの弟が納得いかない様子だったと聞きます」 予兆はあった。 「桜木さんは明るい人柄で仕事をてきぱきとこなす優秀な職員でした。趣味は野球で県庁内のスポーツ大会の幹事を務めるほど活発だった。小野寺俊前副知事の時から副知事の秘書担当だったが、23年末に飯塚さんに代わってから、みるみる元気がなくなり、白髪が増え、痩せてやつれていった」(同前) 飯塚は大井川知事の側近中の側近。定年退職後、新設された県庁改革推進官を経て副知事となった。 「打ち合わせでは、部下に対して重箱の隅をつつくような指摘を、ネチネチと長時間にわたり行う。怒鳴るようなあからさまなパワハラはないものの、かつての部下たちで精神的に疲弊させられた人は多い」(同前) 桜木と同期入庁の職員が涙ぐみながら吐露する。 「彼にはこの春に小学校に入学する小さい子供がいる。通夜も葬儀も行けてないし、悲しい。調査の方法に納得がいっていない職員は少なくないです」 自民党県議の常(とこ)井(い)洋治が指摘する。 「今回の第三者委員会設置の根拠が県には全くありません。県の独立機関で、職員の労働環境を審査する人事委員会が調査を行うべきです。問題なのは、県は“遺族から疑念を持たれたから”と、遺族の責任にして渋々第三者委員会なるものを立ち上げたと白状していること。県のパワハラへの低い意識がみてとれます。このままでは亡くなった職員が浮かばれません」 そしてこう明言する。 「今回の背景にあるのは知事のパワハラです。兵庫県知事より酷い。あの人は血も涙も情けもない人です」
大井川による改革
秋の知事選で三選を目指すとみられる大井川。茨城県出身で県内屈指の進学校・水戸第一高等学校を卒業後、東京大学法学部を経て通商産業省(現経済産業省)に入省したエリートだ。 経産省退官後、マイクロソフト日本法人の執行役常務、ニコニコ動画を運営するドワンゴの取締役などを歴任。17年、53歳の時に改革を訴え初当選した。 大井川による改革は徹底していた。 「知事就任わずか4カ月で県庁内の決裁業務の100%電子化を達成。県立の中高一貫校を一気に10校増やし、全国トップの13校まで拡大しました」(政治部記者) だがその陰で、急進的な改革の歪みが生じていた。 「バカ」「死ね」「出ていけ」「このアマが」パワハラを繰り返す大井川和彦茨城県知事を直撃!《職員の告発文を公開》 へ続く
「週刊文春」編集部/週刊文春 2025年3月20日号
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