最新記事
金投資

金を爆買いする中国のアメリカ離れ

Why Is China Buying So Much Gold?

2025年5月1日(木)13時36分
ヒュー・キャメロン
金を買い続ける中国(イメージ)

Photo Illustration by Newsweek

<金価格が急騰する中、中国がますます買いを加速している。背景には、世界に先駆けアメリカへの依存脱却を急ぐ狙いがある。トランプは「アメリカ孤立」への引き金を引いてしまったのか>

金価格がこの数週間で急騰している。経済と地政学の不安定化が進むなか、安全資産としての金に対する関心が再燃していることが背景にある。

この価格上昇を牽引しているのはアジア市場、特に中国だと専門家は指摘する。民間と政府の双方で金への信頼が高まり、長期的なリスク回避手段として買いが加速しているという。

先週初め、金価格は史上初めて1オンスあたり3500ドル(1ドル=155円換算で1グラム約1万7400円)を突破。その後やや下落して現在は3300ドル台前半となっているが、それでも前年同時期比で約40%高い水準だ。2025年末の到達を予想していたアナリストの見通しをすでに上回っている。

金取引プラットフォーム「ブリオンボールト」の調査責任者エイドリアン・アッシュは、今回の上昇について「中国の民間トレーダーによる大量取引が主因」と分析。上海黄金交易所と上海先物取引所では、取引量が急増しているという。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、貿易交渉の行方に注目 独首

ワールド

フーシ派、米と船舶攻撃停止で合意 イスラエル攻撃は

ワールド

EU、27年末までにロシア産ガス輸入全廃 法的措置

ワールド

米加首脳会談、関税巡り決定なしとカーニー氏 トラン
あわせて読みたい
今、あなたにおすすめ
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
メールアドレス

ご登録は会員規約に同意するものと見なします。

人気ランキング
  • 1
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 2
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 3
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1位はアメリカ、2位は意外にも
  • 4
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 5
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見.…
  • 8
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が…
  • 9
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 10
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中