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義経ロス回避!?武士がスマホ持つSFドラマ開始。『鎌倉殿の13人』とのシンクロも。4話までの見どころ振り返り!【義経のスマホ】

5月23日から放送開始したNHKのSF時代劇『義経のスマホ』、4話までのレビューになります。

(※以下、ネタバレ注意)

「もしも歴史上の偉人がスマホを持っていたら?」という設定がもう出オチ感半端ないですけど、よく練られた企画だと思うんですよね。

この番組は、『光秀のスマホ』『土方のスマホ』に続くSF時代劇シリーズ第3弾ということで。僕自身、TwitterのTLで初めてこの番組を知ってから「もうそんなにやってたのww」と驚いたわけですけれど。

全編スマホ画面のみの演出が天才すぎる。スマホはガッチリ画面の真ん中に固定されていて、それを操作する主人公の手と周りの武将たちがわちゃわちゃしている、だいぶシュールな映像が繰り広げられていきます。

で、今回の『義経のスマホ』は、第1話から予想外の幕開けでした。

『牛若丸のキッズケータイ』って、番組名変わってるけど、そこからやんのかよ!

まぁ義経が主役となると、牛若丸時代に弁慶と戦うところは描かないといけないので、当然っちゃ当然なんですけど。

弁慶役を務めるのは小澤征悦さん。五条大橋で牛若丸が衝突すると、スマホをバラバラ落として「平家のスマホ1000個集めるUnuTube(ウヌチューブ)の配信やってる」とかいちいち笑わせにかかります。

完全にネタ番組ではあるのですが、「歴史上の事柄を現代風に落とし込むとこうなる」という置き換えがうまく機能しており、思わず唸らせられる場面も盛りだくさん。

例えば五条大橋で弁慶と出会う直前に牛若丸とSMSのやりとりをしていた相手「金売り吉次さん」とは、『平家物語』にも出てくる「金売吉次」という商人。どうやら牛若丸を奥州藤原氏と出会わせたキーパーソンのようです。

もっとも、実在の人物かどうかは不明。「当時の奥州から京都へ砂金を売りさばきに来た商人の集合体」という説が通説とのこと。

また、奥州藤原氏の元へやってきた義経(元服後)がスマホで見ていた動画の人物「ひろもと」とは、「大江広元」のことでした。

こちらは源頼朝に側近として仕えた平安貴族。『鎌倉殿の13人』では栗原英雄(くりはらひでお)さんが演じられていましたね。

『鎌倉殿』では「冷静にして冷徹」な性格で、上総介の粛清を頼朝に進言するなどゾッとする役回りをやっていましたが、これを『義経のスマホ』ではお笑い芸人・ガリベンズ矢野さんが担当。「あなたの感想ですよね?」とまるで実業家・ひろゆきを彷彿とさせるようなキレッキレのトークを繰り広げていたのは草超えて森。

平安時代、マジで「UnuTube」なる動画サイトが存在していたなら、広元も「ひろゆき」化していたかもしれませんね。

また、こうした『鎌倉殿』との違いも多々ありつつも、やはり同じNHK番組としてシンクロしている箇所が見られるのも見どころのひとつ。例えば頼朝がネットニュースになったシーンでは上総介が「武衛」とコメントしている映像が見られ、『鎌倉殿』クラスタが盛り上がりました。

また、後白河法皇役にはモノマネ芸人・松村邦洋さんが登場。マイクに向かって「THE F1RST IMAYOU(今様)」を歌いました。

これ、どう見たって『鎌倉殿』の西田敏行さんのモノマネでしょう。草を超えて森を超えてモーリーファンタジーだよ。

それも、実際に歌ってるのが「遊びをせんとや生まれけん」という『梁塵秘抄』の文句であるのもネタが細かい。これを編纂したのが、まさに後白河法皇その人なのです。

単純にネタ番組としても面白いのですが、4話までの間でちゃんとドラマとして展開しているのも注目してほしいところ。

1話では「童(わらべ)電話相談室」に「自分が何で生まれてきたのかわからなくて」と相談する少年・牛若丸でしたが、元服後の2話では兄・頼朝の挙兵を知り、仲間達に相談。伊勢義盛に「名乗りを上げるチャンス」と合流を勧められるも「俺なんか現れても迷惑ですし」と、陰キャっぷりを見せます。

3話では、再開した頼朝の「意識高い系」の様子に戸惑い、「FUMI(LINE)」で弁慶へ「俺は兄貴んとこにいていいんですかね」と気弱なセリフをポロリ。それに対して弁慶は「良いに決まってるだろ!」「お前の居場所はここだ!!」と熱いエールを送ります。

この弁慶、そのやりとりの前にも「親に捨てられたもん同士、オレには遠慮しないでいいからな」なんて言葉を義経に送ってるんですよね。すげえ、優しい……これは泣くよ。1話5分という短い中で、しっかりドラマも描き込んでいるのがすさまじい。

そこから木曽義仲の討伐、さらに4話では一ノ谷の戦いで平氏撃退と武功を上げていく中、だんだん頼朝と「家族」になっていく義経。ここまでが前半の模様でした。

そんな義経を演じたのは、なんと元AKB48メンバーの川栄李奈さん。カン高い声だなぁとは思ってたけど、まさかの女性かよ!

川栄さんと言えば、連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』でヒロインのひとり「ひなた」を演じ、すっかり「朝ドラ女優」となりましたが。

朝ドラの中でも虚無蔵さんから「時代劇を救ってほしい」と願いを託されていたのが、まさかこのような形で叶うとは……それを朝ドラ公式アカウントまでツイートする事態に。NHK時代劇のクロスオーバーどころか、朝ドラまで交えたトリプルクロスオーバーだったのか!

なお、番組では声と手元しか出てきませんが、オフショットでは烏帽子(えぼし)をかぶり、刀まで持つという細かさです。さすがNHKやで。

さてさて、5月30日(月)から放送予定の5~8話の後半では、平氏滅亡、さらに兄と敵対から、平泉へ落ち延びるまでの物語が描かれる模様。

スマホを持っていてもやはりこの兄弟はうまくいかないのか……。「義経ロス回避」と言うか、「義経ロス再び?」と思うような展開ですが。

しかし「時代劇にスマホ」というギミックを持ち込んで、いったいその様子がどのようにエキセントリックに描かれるのかは期待したいところです。

『義経のスマホ』5話は、5/30(月)の深夜放送。さらにすでに放送分の1~4話の模様は、NHKプラス、またYoutubeにて配信中です。

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