今回は、「累乗」の問題に挑戦です。累乗は足し算や掛け算のように日常で使うことはあまりありません。久しぶりにこの式の形を見る人は、計算の仕方を思い出すのがちょっと大変かもしれませんね。
さて、あなたは正しく計算することができるでしょうか。
問題
次の計算をしなさい。
(10^3)×(3^2)
※「10^3」は「10の3乗」を表しています。
解答
正解は、「9000」です。
迷わず計算ができたでしょうか?
いまいち式の意味が分からず、式の中に出てくる数を全部掛けてしまったという人もいるかもしれませんね。
次の「ポイント」を見て、累乗の計算方法を復習してみましょう。
ポイント
今回の問題のポイントは、「累乗を掛け算に直して計算すること」です。
まず、累乗とは何かをはっきりさせておきましょう。
累乗とは、「同じ数を何回か掛ける計算」のことです。掛ける回数は、指数という数で表します。
指数は掛ける数の右上に小さく書くのが一般的ですが、表計算ソフトや上付き文字が使えないテキストでは「^」を使って表すことがあります。
この記事では、「^」を使って指数を表します。「2^4」という書き方では、4が指数になります。この式の意味は「2を4回掛ける」です。
2^4=2×2×2×2
上の式では、左辺が累乗、右辺が掛け算になっています。どちらの式も同じ意味ですが、同じ数を掛けるときは掛け算の記号を使うよりも、累乗を使った方がシンプルになりますね。
ただし、実際に計算するときは、累乗を掛け算に直したほうが分かりやすくなることが多いでしょう。
では、改めて今回の問題を見てみましょう。
(10^3)×(3^2)
「^3」と「^2」は指数を表しています。これを踏まえて、問題を掛け算記号(×)を使った式に直してみましょう。
(10^3)×(3^2)
=(10×10×10)×(3×3)
=1000×9
=9000
(10^3)は10を3回、(3^2)は3を2回掛けるという意味なので、計算結果は9000になります。
なお、指数と掛ける数は混同しやすいので要注意です。例えば、「10^3」を「10×3」として計算しないようにしましょう。答えがまったく違ってしまいますよ。
10^3=10×10×10=1000
10^3≠10×3=30
まとめ
今回は、累乗の計算問題に挑戦しました。
指数を見慣れていないと混乱してしまいそうですが、意味が分かれば普通の掛け算と同じように計算ができます。「どれが掛ける数で、どれが掛ける回数を表しているのか」を判断できるようになれば、累乗の式は怖くありませんよ。
他にも、累乗の計算問題を用意しています。正しく計算ができるかどうか、引き続きチャレンジしてみてくださいね。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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