2021年2月、いじめを理由に自ら命を絶った野々市市布水中1年の女子生徒=当時(13)=の両親が、同級生8人に対し損害賠償を求めた民事調停で、4人が加害行為を認めて賠償金を支払ったことが27日、関係者への取材で分かった。金額は非公表。残る4人のうち3人もいじめへの加担を認めたが、関与の程度が低く、対応が誠実だったとして両親が調停を取り下げた。不調に終わった1人は本裁判に移行した。計7人がいじめを認める形で調停は終了した。

 金沢簡裁への民事調停では、女子生徒の両親が同級生8人に加え、当時の教諭にも損害賠償を求めた。教諭の調停は終わっているが、結果は公開していない。

 調停は23年9月、いじめを中心的に行っていたとされる3人を相手に申し立てた。このうち2人とは調停が成立し、不調に終わった1人に対しては昨年8月、165万円の損害賠償を求めて金沢地裁に提訴した。

 亡くなった生徒の父親(54)によると、調停では、同級生に対していじめを行っていたかを問うとともに、娘が受けた精神的苦痛への損害賠償を請求した。

 両親は生徒3人との調停終了後、他の5人に対しても申し立てを行った。話し合いを進める中、3人については加害の程度が比較的低いと判断し、「誠意ある回答がなされた」(父親)として請求を取り下げた。

 残る2人は「質問状への回答がなかったり、誠実さがみられなかったりした」(父親)として調停を継続。最終的に、いずれの生徒側も賠償金の支払いに応じたという。

 いじめによる自死を巡っては、市教委が設置した第三者調査委員会が23年2月、女子生徒に対して29件のいじめがあったと認定し、「学校の不十分な対応が自殺の原因になった」とする報告書を公表した。

 女子生徒の両親は24年6月、自死の原因は学校側が適切ないじめ防止措置を講じず、自死の可能性を予見できたのに注意義務を怠ったとして市に7227万円の損害賠償を求めて金沢地裁に提訴した。

 父親によると、民事調停の終了後も加害同級生から謝罪はない。父親は北國新聞社の取材に「調停で同級生がいじめ行為を認める結果を得られた。娘を失った悔しい気持ちは癒えないが、自分としてできる限りを尽くした」と話した。

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