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GIDの患者と、現在もSRSをエビデンスに確定診断をして患者に寄り添う主治医による『性同一性障害特例法』徹底分析

これは、苛烈な身体違和を持つ患者と、性同一性障害(GID)の患者を四半世紀も診てきた性別適合手術(SRS)のスペシャリストである主治医の対談であり、医師の証言の記録である。
実際に顔を合わせてやり取りした録音を書き起こし、適宜読みやすいように修正を加えた。
まずは意見交換をしてくれた良識ある医師に感謝を申し上げる。


性同一性障害特例法について

まず最初に、性同一性障害特例法について簡単に触れておきたい。
この法律は「身体的及び社会的に他の性別に適合する意思を有する者(二条)」を対象に要件を満たせば家裁の戸籍変更審判ができるとするものだった。
なお、ホルモン治療のみの場合それに含まれない。
ホルモン治療は止めてしまえば身体の変化は元に戻ることもあるからだ。
私が敬愛する特例法立法当時からの事情に詳しい当事者から聞いた話はこうだ。

①手術要件撤廃の話なんか、当事者は求めてなかったことを、当時の歴史を知れば分かることです。
当事者は「手術をすれば医師が捕まる」「手術が母体保護法違反とならないためにはどうすれば?」で動いていたわけです。
歴史改竄はやめて欲しいです。

そして「手術をしても戸籍の性別の取り扱いの変更ができない」とたくさんの裁判を起こしてきたわけです。
それが、当事者の先人たちの「正しい歴史」です。

そんなことは少しでも調べれば分かることです。
歴史改竄が行われていることに、強く心を痛めています。

手術もしないで戸籍の性別の変更を求める人は、他の当事者たちからは「強い軽蔑」を受けていました。
彼らはそれを僅か数年前から「差別」「偏見」と言い始めました。

手術を受けることで築かれる信頼を崩す行為であるため、強く心を痛めています。

②「制度が変わればいい」なんてのは同性同士の結婚の話であって、いわゆる性同一性障害者には関係ない。

性同一性障害者には、制度の問題なんてのはなんの解決にもならない。
惨めになるだけ。
「この錠剤を飲めば、生物学的な性別が変わるよ」の発明待ちしかない。

制度なんか変わる必要はない。
身体が何も変わってないのに、制度が変われば幸せになれるなんてのはニセモノ。

天皇制廃止とか、戸籍制度廃止なんて極左に、利用されている。


この痛切な言葉から如何に当事者が特例法の改悪に心を痛めているか、お分かりいただけるだろう。
私たち性同一性障害者は、現代の医学では手術でしか救われる道はないのだ。

手術要件の撤廃と、それをさも良いことのように報道されることがどれだけ多くの患者を深く傷つけ、場合によっては精神を病んだり自死に追いやっているかを想像してみてほしい。
私たちに対して酷い仕打ちをした者たち以外を責めるつもりは毛頭ないのだけれど。


広島高裁判断の外観要件規定

医師:2024年7月10日、広島高裁はトランスジェンダー(身体男性)である申し立て人の訴えを認めた。
この申し立て人は、睾丸・陰茎を残したままで戸籍上の女性になった。
睾丸が残った状態で外観要件を満たすことは当然不可能。
しかし、2023年10月25日の最高裁において睾丸摘出術は違憲無効であるとの判決が出ているので、睾丸摘出術を受けていないことは本件の判断に影響しない。
しかしながら睾丸を残したままで外観要件を満たすには、睾丸を鼠蹊部(そけいぶ)の皮下に埋めて隠す手術が必要なはずで、更にはダブついた陰嚢皮膚の切除も加わる。
つまり睾丸摘出術を受けないまま外観要件を満たすには、睾丸摘出術以上に面倒な手術が求められる。
最高裁はこの点を見落としている。

八城:陰茎を残した状態で外観要件を満たすことも当然不可能ですね。
この申し立て人は陰茎切断術を受けておらず、陰茎が残っているのに女性ホルモン治療のみで陰茎が萎縮して女性器に近似した外観になっているから外観要件を満たすというムチャクチャな解釈によって性別変更が認められた。
特段の疑問を感じない状態って…素人目にも疑問しか感じないのですけど。

医師:明らかにデタラメなのだが、医師が虚偽診断書(思いやり診断書)を書いて裁判官を騙したのだから裁判官を責めることはできない。
責められるべきは虚偽診断書を書いた医師のほう。
誰がどう見ても女性器に近似していないことは明白だから。

八城:広島高裁は外観要件を満たすための陰茎切断術について、違憲の疑いありとしたものの、違憲無効とは断じていない。
つまり外観要件を満たすためには陰茎切断術は合憲のまま残されたと考えてよいですね。

医師:申し立て人は判断に満足し、最高裁に上訴することはないのでこれで結審した。
もし広島高裁が申し立て人の訴えを却下していたら、申し立て人は最高裁に上訴していたに違いない。
審議が最高裁に戻っていたらと考えると恐ろしい。
これまでの経緯から最高裁は陰茎切断術を違憲無効と断じる可能性が高いからだ。

八城:私を含む手術要件を維持して欲しい側にとって、この高裁の判断はベストな着地点でした。
申し立て人に勝訴させることで、審議が最高裁に戻ることを回避することができた。
最高裁が陰茎切断術を違憲無効にする芽を摘んだから。
ここは重要なポイントです。

医師:広島高裁の判断は、最終判断である最高裁判決とは違い他の裁判所に対して拘束力を持たない。
今後、性別変更審判を担う家裁においては、独自の判断が可能となり、引き続き外観要件を満たすための陰茎切断術を求める家裁もあるはず。
家裁の混乱を防ぎ、その判断を一本化する為には法改正が急がれる。
しかし、それは決して現行の性同一性障害特例法の改正であってはならない。
これはこのまま残すべきだ。
手術を望まないトランスジェンダーに対しては、トランスジェンダーのための新たな法律を制定すべきだろう。

八城:まずもって手術を求めない時点で、トランスジェンダーは元々特例法の対象外ですからね。
性同一性障害者は身体違和を手術でしか緩和できず、医師も性別適合手術の実践をもってしか確定診断は不可能である事実は、現在も変わらないから。
先生から、特例法には関係ないけど胸オペも立派な性別適合手術だよと言われたのは嬉しかった。

八城:そういえば先生に、医師にとって性自認はどんなものと捉えられているかは聞いたことがなかったなと思いました。 

医師:普通の人は性自認なんて意識の俎上に登らない。
性別違和感をもってる人しか共感できないから。
しかしお互い辛いですなと共感するだけで、理解は出来ないのではなかろうか。
医師には手術に対する強い意志しか分からないね。

八城:やっぱりそうですよね。
性同一性障害者ですら、苛烈な身体違和がなければ生まれた性別のまま普通に生きたかったと話す人は多いです。
勿論、望む性別は身体違和に絡んで確かにあるけど…。
心が女、性自認が女じゃなく、身体が女の筈なのに男だからつらいが本音かなって。
性自認尊重の社会へ、なんてものは現実的ではない。


医師による証言

※注意点:以下の文章におけるトランスジェンダーの表記について。
トランスジェンダーは医学用語ではなく、また性別適合手術をしていない状態では身体が異性様(よう)には変わっていないため、身体男性のトランスジェンダーを「トランスジェンダー(男性)」、身体女性のトランスジェンダーを「トランスジェンダー(女性)」と記載している。
本来トランスジェンダーは苛烈な身体違和がなく手術を必要としないため、病理である性同一性障害とは一線を画すもの。

トランスジェンダー(男性)が外観要件を満たすには2通りの方法がある。
①女性ホルモンを長期摂取することで男性器が萎縮し、女性器に近似した外観になる。
②手術によって睾丸・陰茎を切除することで、女性器に近似した外観になる。

広島高裁の根拠はこの①である。
しかし、①はあり得ない。
睾丸は多少萎縮するが、ぶら下がり状態であることには変わりがなく男性器そのものだ。
陰茎は特に萎縮しない。
たとえ短小陰茎であっても突起状態であることには変わりがなく、とても擬似陰核には見えない。
したがって①を可能たらしめるには、医師に虚偽診断書(思いやり診断書)を書いてもらうしかない。
普通の医師なら倫理観からそんな診断書は書かない。
誰がどう見ても女性器に近似していないからだ。

しかし、中には不良医師(人情派医師)がいるかもしれない。
そんな不良医師を止めるにはどうすれば良いか。
視診のみではなく、当該患者の男性器の写真を添付することを義務づけるべきだろう。
医師が患部の写真を撮影することは普通の診療行為であって何の問題もないはずだ。
写真添付が必須になれば、医師は虚偽診断書を書けないはずだ。
女性器に近似していないことがバレてしまうからだ。
しかし、写真まで偽造されたらお手上げだ。
そこで、無理かもしれないが、裁判官による男性器の視診を提案する。
女性器に近似しているかいないかなど、医師でなくとも小学生にでも分かる。
視診行為は基本的に医師以外には認められないが、戸籍変更のような重要事案については例外的に認めてもよいのではないだろうか。
現行の性同一性障害特例法には、手術という2文字は書かれていない。
しかし、外観要件を満たすには②しかないのである。

睾丸・陰茎を残したままの者の性別変更を阻止するには、医師に虚偽診断書(思いやり診断書)を書かせないことに尽きる。
残念ながら虚偽診断書を極めて簡単に乱発する医師がいる。
こういう医師は糾弾されてしかるべきに思う。

追記:記事の引用が非表示になっていたものがありご迷惑をおかけした様なので一件削除しました。
引用元のかた、申し訳ありませんでした。
また、別件でXのリンクも切れているものが見られたのでそちらも一件削除しました。
(2025.3.24.0:00)


追記:トランスジェンダー(女性)の性別変更について

2023年10月25日の最高裁判決において、生殖不能要件(子宮・卵巣摘出)が違憲無効とされたことにより、子宮・卵巣は付いていても構わないことになった。
もともと内性器であり人目に触れないから整合的ではある。
では外観要件はどうか。
現状では男性ホルモンの長期摂取により、陰核が肥大し、これが陰茎に見えるのだとして、外観要件を満たすと解釈されている。
しかし、これは実は医師による思いやり、配慮である。
誰がどう見ても陰茎には見えない。
睾丸様(よう)のぶら下がりも当然ない。

厳密にいうとトランスジェンダー(女性)が外観要件を満たすためには、陰茎形成術、陰嚢形成術が必要である。
しかし、これらの手術は成功率が極めて低いのが実情で、医師としても積極的には勧めがたい。
子宮・卵巣を残して、陰茎形成、陰嚢形成をするというのも現実的ではない。

そこで医師の思いやり診断書の登場である。
医師が男性ホルモン治療だけで外観が男性に近似していると優しい嘘を書くのである。

2023年10月以前はどうであったか。
確かに子宮・卵巣摘出術は外観要件に全く寄与しないが、子宮・卵巣まで取った人なら、今後妊娠の可能性はないし、何より強固な性別違和感のエビデンスとなる。
子宮・卵巣まで取った人になら診断書に色を付けてやってもよいのではないか。
医師はまさしく思いやりで診断書を書いてきたのである。

2023年10月以降、子宮・卵巣を残したままで性別変更を申請する人が散見される。
普通の医師はそのような人に診断書を出すことに躊躇する。
成りすましを除外できないからだ。
性別を男性に変えた後で妊娠できるのである。
目論見を持って女性と結婚できるのである。
性別違和感は、検査方法もなく本人の自称のみである。
慣れた精神科医にも分からない。
これまでは子宮・卵巣摘出の実践をもってして、性別違和感のエビデンスとしてきた。
子宮・卵巣摘出までしてきた人になら、医師は確信をもって診断書を出せていた。

外観要件を満たすのに必須ではないとは言え、トランスジェンダー(女性)の性別変更には子宮・卵巣摘出はあってしかるべきではないか。

私も戸籍変更用の公的診断書を書いてきました。
もちろん性別適合手術済みの人だけです。
手術担当医として診断書を書くので、外観要件の確認のために泌尿器科や、婦人科で見てもらう必要がありません。
針間克己先生のような精神科医が公的診断書を書く場合、外科系医師の視診診断書を添付する必要があります。
添付する視診診断書では写真ではなくイラストを添えます。


日本社会で認知されたいこと

なお、病理モデルである性同一性障害から人権モデルとされる性別不合に切り替わっても、性別不合も医療概念であり、「身体的及び社会的に他の性別に適合する意思を有する者」のための道が残されていることは留意していただきたい。

幾ら時代が移り変わろうと国内外で手術は人権侵害であると意見する者がいようと、苛烈な身体違和に苦しむ患者は居なくならないし、今後も生まれてくる。

性同一性障害者は今も手術を希望に生きているし、そこからやっと人生のスタート地点に立てるような思いなのだ。
最初から診断も特例法も、身体性の話をしているのだ。

性自認という自称でしかないものでは医師ですら判断できないし、性別違和感の根拠を他者や社会に示す効力もない。

また今後、きちんと手術をした者があぶり出されたり、手術無しで戸籍上の性別を変えたものと一緒くたに世間から見られてしまうのも辛い。
身分証を見せれば手術済みであると証明できていた戸籍上の性別が、手術を経ているかどうかの違いが判断できなくなったがために意味をなさなくなってしまった。
性同一性障害を性犯罪者や変態の言い訳に悪用されたくもない。

公明党が言う「法改正は“当事者中心”で検討すべき」、には身体違和が苛烈で手術を必要とする者の声は入らないのは明白だ。
何せ2021年にGI学会の中塚教授が手術要件撤廃の提言を出して以来、3年間も性同一性障害者の多勢の声は無視され続けたままだからだ。
性自認至上主義の社会においては施設管理者を含む全ての国民が当事者なのに、またGI学会の中塚教授を含むLGBT活動家の声しか聞かないと思うと、暗澹たる思いである。

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留意点

①広島高裁判断の外観要件規定は合憲である。

②医師がホルモン治療のみで外観要件を満たし、男性器が女性器に近似しているとした場合は公文書への虚偽記載にあたる。
医師がまともであれば性自認至上主義(手術無し戸籍変更)は阻止できる。

③性自認は医師にも診ることが不可能である為、性別違和感の根拠とはなり得ない。

④偏向報道により性同一性障害者は深刻なダメージを受けて傷ついている。


現在、ある方の協力を経て主治医と共に信頼筋の報道機関に働きかけている。
朝日新聞、毎日新聞、東京新聞、西日本新聞のような事実誤認をしたりデマを撒くメディアにより、性同一性障害者は偏向報道に苦しんでいるのが現状である。
この記事に書いた紛れもない事実が社会に広く知られることを強く願い、性自認は幻想であると結んでおく。

閲覧&シェア&フォローありがとうございます。

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コメント

11
マカピー
マカピー

八城さん
ご指摘感謝します。早速訂正いたしました。
引き続きよろしくお願いいたします。

るーちゃん
るーちゃん

コメントお返事ありがとう
ございます😊☆
そうなのですね、やはり心と身体が
近づいていく方が身体も「うんそうだよ」って言ってるのかもですね

凄く感動しました〜☆

八城☺︎性同一性障害

るーちゃんさん
こちらこそ、気にかけて下さりありがとうございます😊

八城☺︎性同一性障害

マカピーさん
助かりました🙏
ありがとうございます。
よろしくお願いします🙇

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GIDの患者と、現在もSRSをエビデンスに確定診断をして患者に寄り添う主治医による『性同一性障害特例法』徹底分析|八城☺︎性同一性障害
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