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<司書の推し 岐阜市立図書館> 想像力喚起し、別世界へ招待

2025年5月2日 05時05分 (5月2日 11時34分更新)

『でんしゃ』 バイロン・バートン作・絵、こじままもる訳(金の星社)

 電車や車などの乗り物が好きというお子さんは多く、乗り物を題材とした絵本もとても人気があります。赤ちゃんから楽しめる『でんしゃ』には、貨物列車や蒸気機関車などいろいろな電車が登場し、線路や鉄橋、トンネルを走っていきます。はっきりとした色使いのシンプルな絵と短い文で、働く人や乗客の様子もよく分かります。「電車や踏切はどんな音がするかな?」と想像してみたり、運転手さんや車掌さんのまねをしてみるのも良いですね。電車に乗るのが楽しみになる一冊です。同じ作者によるシリーズには、他に『とらっく』『ひこうき』『ふね』の絵本もありますのでお子さんの興味に合わせて選んでみてください。

『どこでもない場所』 セーラ・L・トムソン文、ロブ・ゴンサルヴェス絵、 金原瑞人訳(ほるぷ出版)

 5、6歳くらいからおすすめの『どこでもない場所』は、海が山脈に、雪山が満開の花にと変わっていくような、だまし絵の絵本です。二つの異なる世界が一つの絵の中に溶け込んでおり、まさに「どこでもない場所」が展開されています。思わず「えっ、どうなっているの?」と声を上げてしまうかもしれません。全てのページが「ほら、ここは」という言葉から始まり、読者を不思議な世界へと連れて行ってくれます。ページをめくるたび、美しい絵が次々と登場し、まるで美術館で絵画を鑑賞しているかのような気分になります。大人が読んでも楽しめる絵本です。こちらもシリーズで刊行されていますので、他の絵本も手に取ってみてください。お子さんと一緒に「どの絵が気に入った?」と話し合いながら読むのも良いですね。...

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