この記事の続きを読むためには琉球新報デジタルを購読してください。
サイバー技能を育てよう 広島県警にすご腕捜査官
国際的な情報セキュリティー資格の合格証明書を手にする下末昇一警部補(画像の一部を加工しています)
国際的な情報セキュリティー資格の合格証明書を手にする下末昇一警部補(画像の一部を加工しています)
この記事の続きを読むためには琉球新報デジタルを購読してください。
インターネットが関わる犯罪が増える中、不正アクセスの取り締まりや通信記録の解析をするサイバー捜査の重要性が高まっている。優秀な捜査官を育成するため、警察庁は難易度の高い上級試験を実施。合格率5%の狭き門に、広島県警からは2024年度、受験者32人中4人が合格した。高い合格率の背景には、すご腕のベテラン捜査官の指導があるようだ。
合格者が「すごい人に教わった」と口をそろえて称賛するのは、広島県警サイバー犯罪対策課の下末昇一警部補(57)だ。民間企業でシステムエンジニアとして勤務した後、34歳で警察官になった。経験を買われての採用だったが、民間の経験は当初、捜査に全く役立たなかったと振り返る。
サイバー捜査では通信記録やログの解析が欠かせない。パソコンの画面上に並ぶ英数字の膨大な文字列…。その中からネット上の住所「IPアドレス」などの必要な情報を選び出して分析する。民間で培った技能とは全く異なる作業だった。
IPアドレスが何かも分からない状態で始めた下末さん。それでも周囲の期待に応えようと「はったりとごまかし」を積み重ね、日々勉強を続けた。情報セキュリティーの知識や経験を問う国際的な資格「CISSP」を含む約10種類の資格を取得し、海外からの不正アクセスにも備える。
13年からは次世代の育成も担う。下末さんの指導を受けて警察庁の上級試験を突破した広島県警の警察官は13人。専門の教材がない中、下末さんが月に1度指導するほか、受験者は類似資格のテキストを使って仕事の合間に勉強を続けた。
「誰からも教えてもらえない苦労を知っている。彼らにとっての高い壁であり続けたい」。下末さんは47都道府県の代表がサイバー捜査の能力を競う「全国サイバーコンテスト」に参加し、21年度には広島県警の全国優勝に貢献した。
スマートフォンの普及で、犯罪に使われるツールや手法は変化し続けている。「アップデートされる情報を学び続けることが重要だ」と語った。
この記事の続きを読むためには琉球新報デジタルを購読してください。