川崎市内に住む岡崎彩咲陽さん(20)は去年12月から行方不明になり、家族によりますと行方不明になる前から「元交際相手からストーカー被害を受けている」などと周囲に相談していたということです。
川崎 一部白骨化した遺体 住宅床下で見つかる 隠されたか
川崎市の住宅から一部白骨化した遺体が見つかった事件で、遺体が入れられていたバッグは住宅の床下部分で見つかっていたことが捜査関係者への取材で分かりました。この住宅は去年12月から行方不明になっている20歳の女性の元交際相手が住んでいたということで、警察は身元の確認を進めるとともに詳しい状況を調べています。
警察が岡崎さんの行方を捜す中で、川崎市内にある元交際相手の自宅をストーカー規制法違反の疑いで捜索したところ、押収したバッグから1日、一部が白骨化した状態の遺体が見つかりました。
捜査関係者によりますとバッグは住宅の床下部分から見つかっていて、発覚を遅らせるために隠されていた疑いがあるということです。
警察は元交際相手が何らかの事情を知っているとみていますが、4月上旬に出国して現在、海外にいるという情報があるということです。
警察は元交際相手の所在を調べるとともに、身元の確認を進めるなど遺体が遺棄された疑いで詳しいいきさつを捜査しています。
SNSで情報提供の呼びかけも
行方不明になっている岡崎さんをめぐっては友人や家族によって情報提供を呼びかけるインスタグラムのアカウントが立ち上げられています。
そこには岡崎さんの顔写真や12月20日ごろから連絡がつかなくなっていることのほか、警察に電話した記録とされる画像などが投稿されています。
また、ストーカー被害の瞬間だとする動画も投稿されています。
父親 “元交際相手からストーカー行為”
父親の岡崎鉄也さんは1日夜、報道陣の取材に応じました。
この中で「娘は元交際相手からストーカー行為を受けていて、相手が自宅や職場の周辺をうろつくこともあった。行方不明になる直前には、娘は仕事の同僚などにも『殺されるかもしれない』とメッセージも送っていた」と話していました。
弟 “警察 事件性はないと捜査してくれなかった”
岡崎さんの18歳の弟は「見つかった遺体が姉でなければいいと思いますが、心の中ではきっと姉なのだろうと思っています。悲しいの一言です。自分が助けられたのではないかと自分を責めるような気持ちです」と胸の内を話していました。
その上で「警察はこれまで事件性はないと言って自分たちがのぞむ捜査をしてくれなかったのでいらだちを感じています」と話していました。
親族 “事件性ないから探せない 本当に悔しい”
岡崎さんの親族だという40代の男性によりますと家族は、警察に対し娘がストーカー被害を受けていたと相談していて、行方が分からなくなったあとは探すように訴えていたということです。
男性は警察の対応に抗議するために1日、警察署を訪れたということで「明るくていい子でよく家にも遊びに来てくれて、自分の子どもたちの面倒も見てもらった。ストーカーで悩んでいるという話をしていたのも聞いていた。行方が分からなくなっても警察からは事件性がないから探せないと言われたりもしていて、本当に悔しいです」と話していました。
元警察官の飛松五男さん “警察の対応遅かった”
岡崎さんをめぐる警察の対応について父親は元警察官の飛松五男さんに相談していました。
飛松さんによりますと相談は4月、寄せられ「元交際相手からストーカーやDVの被害を受けていた娘が、去年の暮れから行方不明で、警察が捜査をしてくれない」という内容だったということです。
そのため、父親と一緒に担当する川崎臨港署に行き「事件性がうかがわれるので、今からでも遅くないから捜査してほしい」などと訴えたということです。
飛松さんは「基本的な捜査を進めたら1か月で解決する話なのに警察は捜してくれないし『事件性はない』と言う。最悪の結果になり悲しい」と話し、警察の対応が遅かったとして批判していました。
警察の対応は
岡崎さんは、家族によりますと行方不明になる前から「元交際相手からストーカー被害を受けている」などと周囲に相談していたということです。
捜査関係者によりますとこうした相談を受けて、警察は去年、元交際相手に対して複数回、口頭で注意していたとしています。
また、岡崎さんが去年12月に行方不明になったことを受けて警察としても事件性を疑い、元交際相手に任意で事情聴取を行ったほか、自宅を確認するなどしていたということです。
また、その後も防犯カメラの映像を確認するなど岡崎さんの行方を捜していたということです。
そうしたなか、4月上旬に元交際相手が海外に出国したという情報があったことなどから警察はストーカー規制法違反の疑いで捜索令状を取り、自宅を調べたとしています。
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