イギリスの大学からアイヌ民族の遺骨3体が返還
イギリスのエディンバラ大学で保管されていたアイヌ民族の遺骨3体が返還されました。
イギリスのエディンバラ大学で先月30日、アイヌ民族の遺骨3体を返還する式典がおこなわれました。
北海道アイヌ協会の大川理事長らが出席し、遺骨を受け取りました。
内閣官房アイヌ総合政策室によりますと、返還された遺骨はえりも町、浦河町、釧路地方で発見されたものとみられています。
遺骨は1913年にスコットランド出身のイギリス人医師がエディンバラ大学に寄贈しました。
北海道アイヌ協会・大川勝理事長
「我々の同胞の遺骨を研究的な目的で持ち去られたということは、自分としては非常に残念だなと思っております。我々が我々の同胞を慰霊施設に持って行って、尊厳のある慰霊をしたいという思いです」
北海道に戻った後は白老町の民族共生象徴空間「ウポポイ」の慰霊施設に安置される予定です。
アイヌ民族の遺骨をめぐっては、2017年にドイツから1体、2023年にはオーストラリアから4体が返還されていて、今回で3例目です。
イギリスでは自然史博物館にも「アイヌ」として記録されている遺骨3体と、アイヌ民族の可能性がある遺骨が10体あり、調査が続けられています。