スペイン全土で大規模停電 ポルトガルの一部も、一夜明けて復旧
ブリュッセル=牛尾梓
スペイン全土で28日正午(日本時間同日午後7時)過ぎ、大規模な停電が発生した。首都マドリードを含め各地で電話やインターネットが不通になったほか、鉄道や道路の信号機の機能が止まるなど交通網にも大きな影響が出た。隣国のポルトガルやフランスの一部でも停電した。
ポルトガルの送電事業者は、停電はスペイン国内の送電網の故障が原因だと指摘しているが、詳細はわかっていない。ポルトガルのモンテネグロ首相や欧州連合(EU)のコスタ首脳会議常任議長(大統領に相当)は「サイバー攻撃の兆候はない」としている。
一夜明けて29日朝、スペインのサンチェス首相はX(旧ツイッター)に「電力需要の99.95%が復旧し、送電網の変電所は100%復旧した」と投稿。国家安全保障会議を開き、原因を究明するという。28日夜にスペイン内務省が非常事態を宣言し、電力の回復後も継続されている。