今年1月、強制不妊手術を巡る国家賠償訴訟の最高裁判決を機に国会内で開かれた集会。補償と検証の徹底を求める声が相次ぐ中、精神障害当事者で元同志社大特別研究員の桐原尚之さんが、「司法の場に限って言えば、精神障害者の被害は明らかにされないままだ」と危機感を口にした。

 都道府県が国会に提供した健康診断書に記載された被害者2538人のうち、「精神病・精神病質」は44%の1125人に上る。一方、原告の39人中、精神障害は知的障害との重複の1人だけ。桐原さんは、精神障害への優生思想は長期入院の形で今も残っており、進行形の問題を考える上でも歴史の検証は欠かせないと強調。「京都新聞社の裁判で公開できる範囲は明らかになっている」と述べた。

 裁判で開示された滋賀県の公文書を分析すると、県が統合失調症などの精神障害者を断種の重点対象と見なしていたと推認できる箇所が幾つも見つかった。その一つが、

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手足をしばられ、断種された非行少年の証言