四則混合などの計算をさらに面倒にさせるのが、「累乗(指数)」だという人もいるでしょう。この累乗の計算をどのようにするのか覚えていますか。
この問題を通して、累乗を含む計算の仕方を確認しましょう。
問題
次の計算をしなさい。
(−0.4)^2
※「(−0.4)^2」は「(−0.4)の2乗」を表しています。
累乗の意味や計算の仕方を覚えていますか。
これをどのように扱えばいいのか、一緒に確認しましょう。
解答
答えは「0.16」です。
どうしてこのような答えになるのか、次の「ポイント」でしっかり確認しましょう。
ポイント
まずは累乗の意味を確認しましょう。累乗とは「同じ数や文字をいくつか掛けたもの」です。 aをn回かけたものを「 a^n」 と表します。
この問題に出てくる「(−0.4)^2」は、(−0.4)を二回掛け算するという意味です。
次に大事になるのが「負の数どうしの掛け算や割り算は正の数」になることです。つまり、掛け算・割り算においては、負の数の個数によって答えの符号が決まります。以下のように考えましょう。
・負の数が奇数個であれば、答えの符号は負の数
・負の数が偶数個であれば、答えの符号は正の数
計算の順序さえ覚えることができれば、複雑な計算問題でも意外とすんなり答えを出すことができますよ。
では、上記のルールに従って今回の問題を計算していきましょう。
「(−0.4)^2」は、「−0.4」を二回掛け算するので、答えは正の数になることがわかります。なので、0.4を二回掛け算すればいいですね
(−0.4)^2
=0.4×0.4
次に小数どうしの掛け算についてです。筆算してもいいのですが、「整数にしてから計算する」ことを意識すると計算が楽になります。
つまり、0.4を4という感じで10倍するということです。ただし、勝手に10倍してはいけないので、あとから1/10倍して元の数と同じ大きさの数にする必要があります。以下のように変換します。
0.4=4×1/10
このようにしてから計算していきますね。1/10倍は最後にまとめて計算すると楽になります。
0.4×0.4
=(4×1/10)×(4×1/10)
=4×4×1/10×1/10
=16×1/100
=0.16
このようにして、答えを出すことができました。
累乗や計算順序について、小中学生で習ったことを少しは思い出せたでしょうか。
まとめ
累乗の計算について、意味や考え方を理解するいい機会になったのではないでしょうか。累乗を含む計算も順序さえ分かればスムーズに解けるでしょう。
負の数や小数の掛け算について忘れていた方は、復習をして頭に入れておきましょう。
計算は、一問や二問だけしてもあまり意味がありません。計算こそたくさん演習を積んで、理解度を深めていくことがとても大事になってきます。本問題は一桁の計算でしたが、二桁以上の計算も同じように計算できます。時間がある方はいろいろな問題にぜひチャレンジしてみましょう。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):ニシケン
2年間、地方の学習塾に勤めて独立。現在はプロの家庭教師として働きながら、都内の難関私立中学や高校の予想問題や適性検査の執筆活動を行っている。たくさんの受験生のためになる良質な問題を作成し、どんな人が見てもわかりやすい解答解説作成を志す。
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