※2024年12月28日 Soundpaintと8dioの音源について、両者サンプラーエンジンの違いを踏まえて改稿しました。
※2024年3月30日追記 「FIRST CALL HORNS」を追加しました。
みなさま、DTM用音源を探すときは何から探し始めるでしょうか。私はDTMerとしていろいろな音源を探していく中で、「初心者作曲家がまずお金をかけるべき音源は、『ホーンセクション・ジャズブラス音源』なのではないか?」という考えに至りました。
理由はとても明確で、ホーンセクションは歌モノのPopsや明るめのBGMなど、様々なジャンルで多く必要とされながら、「実用的なレベルで使える音源が世の中には意外と多くない」ことが大きな理由です。また、世の中の管楽器音源は圧倒的にオーケストラ用音源が多く、これらの音源にはサクソフォンが入っていないことが多いため、ホーンセクションの構成が難しいといった事情もあります。
たとえば、DAW付属の音源や無料音源などは後ろで控えめに鳴らす分には使えますが、ホーンセクションが主役となる楽曲では全然リアルに聴こえないことがよくあります。また、ホーンセクションは小編成でも3楽器、大編成だと5種類以上の楽器を使わなければちゃんとした構成が作れません。仮に1つ高品質な音源を見つけたとしても、これら全ての楽器を集めて打ち込むことは極めて困難と言わざるを得ません。
つまり、そういった問題にあれこれ試行錯誤するよりも、編成楽器が全て揃ったホーンセクション音源を購入する方が質感も統一されてMixに悩むことも少なく、すぐに作曲作業に入ってアレンジメントの鍛錬を積むことができるという寸法です。ホーンセクションを書くのは大変なので、なるべく早い段階で実践に到れるというのは初心者作曲家にとっては大きなメリットになります。
そんなわけで、今回はホーンセクション・ジャズブラス音源大特集です! 大編成のビッグバンドから繊細な表現ができるソロ音源まで、集められる音源をとことん集めました!!
■Session Horns & Session Horns Pro (Native Instruments)
Session Horns(公式サイト)
Session Horns Pro(公式サイト)
通常価格 無印:14,200円 ($99) Pro:42,900円 ($299) アプグレ:28,600円 ($199)
ホーンセクション音源といえば、まずはコレ(動画はSLEEP FREAKSさんから)
おそらく、世界で最も使用者の多いホーンセクション音源。というのも、KOMPLETE STANDARDに無印版が、ULTIMATE以上にPro版が含まれているからです。1つのパッチに4つの楽器を立ち上げることができ、和音を自動的に各楽器に分配&オクターブシフトさせる機能があるため、シンプルな打ち込みでも広がりのあるセクションが打ち込めるという、初心者にもオススメの音源となっています。
機能制限の話ですが、無印版はPro版よりも収録楽器が少ないだけでなく、キースイッチによるアーティキュレーション選択ができません。使用可能なのは、1パッチにつき1つのベロシティスイッチのみ。といっても、ピッチベンドホイールによって1種類のDoitと2種類のFallを選べるため、無印版でも同時に5つのアーティキュレーションを使うことができます。
音源の制作にはe-instrumentsが携わっており、同社お得意のパターン演奏モードもあります。ただし、音源が古いためMIDIとして書き出しはできません。音の傾向としては若干硬さと細さはあるものの、明るい音色でポップスによく合います。無印からProへのアップグレード割もあるので、KOMPLETE Ultimateを買えない人はStandardを買ってSession Hornsだけアプグレするのもアリ。
■MOJO 2: Horn Section 2.0(Vir2)
通常価格:$499.95
現行のホーンセクション音源では、一番バランスが良いと評されている音源。17種類の音色に13種類のアーティキュレーションを収録し総容量は72GB。奏法も細かく調整が可能で、サスティンにはフラッター・タンのエミュレート、ビブラートには実際に収録したものとエミュレートコントロール可能な2種類を実装。ミュートにはワウ・エフェクトを搭載など多岐にわたる機能が盛り込まれています。
また、トゥルーレガートには、「レギュラー」「ナチュラル」「オクターブラン」の3種のバリエーションを用意。スタブやクレッシェンドといった奏法にまでレガートが掛けられます。さらに、ユニゾン編成を1~10人まで任意に設定可能で、マイクポジションも3種類をブレンド可能。まさに、「ホーンセクション音源でやりたいこと全部実装しました」といった印象の音源です。
音色は、そのままの音だと若干大人しめな印象を受けますが、「Modern」、「Retro (60’s-70’s)」、「Vintage 1 (40’s-50’s)」、「Vintage 2 (20’s-30’s)」という4種の音質に変更可能なので、様々なスタイルに適応可能です。
ちなみに、各楽器のバラ売りもしているので、欲しい楽器だけ購入することもできます。とはいえ、ホーンセクションは全体でのまとまりが重要なので、あまり狙い目では無いかも。また、前バージョンの「MOJO: Horn Section」とは別音源であり、2つをまとめたバンドルも売っています。
■MOJO: Horn Section (Vir2)
通常価格:$399.95
「MOJO 2」の先祖となる音源ですが、別音源なので現在でも買うことができます。音自体は現代でも使えるほど優秀なのですが、一世代前の音源ということもありGUIは地味で、機能面でもMOJO 2に劣ります。MOJO 2との価格差を考えると優先度は下がりそうですね。
■Glory Days - Big Band Horns (Orchestral Tools)
通常価格:€599
高品質なオーケストラ音源で名声を得ているOrchestral Toolsの製品。同社にはSINEという独自サンプラーエンジンがありますが、これはKONTAKT音源です。構成楽器は標準的なホーンセクションながらも、圧縮音源で75GBという巨大音源で、同社が得意とするベロシティに吸い付くような美しい音色変化と奥行きを感じる音に魅了される一品です。
金管楽器に豊富なミュートが取り揃えられているのも特色で、標準的な構成で圧倒的な説得力を見せたい人にオススメできそう。その分価格はやや高めですが…… ちなみに、同社のサクソフォン音源には「Duplex Saxophones(€249)」というのもあるのですが、金管音源を別に用意しなければいけないので既に音色が揃っている人向けと言えそう。
■Diamond Jazz Orchestra(Strezov Sampling)
通常価格:€479
民族調のオーケストラ音源などで有名なStrezov Samplingからリリースされた、比較的新しい音源。通常のホーンセクションのほか、チューバやアルトフルートなどの追加的な管楽器を収録しているだけでなく、ウッドベースやギター、ピアノ、ドラムまで入っており、総容量はなんと79.75GB。これ一台だけでビッグバンドジャズを作れてしまう総合音源となっています。
総合音源でありながら、各楽器のアーティキュレーションは豊富に搭載。自然な音楽表現を手早く打ち込める、ポリフォニックトゥルーレガートにも対応しています。最近活発に音源を発表しているメーカーだけあって注目の製品ですね。
■Swing! & Swing More!(Project SAM)
通常価格 Swing!:€299 Swing More!:€399
アンサンブルオーケストラ音源「Orchestral Essentials」で有名なメーカー。「Swing!」はアンサンブル音色が多めで、「Swing More!」はソロ音色が多めです。こちらも、ホーンセクションの他にギターやベース、ピアノにドラムなど様々な音色が入っている総合音源となっています。「Swing More!」にはコード音源なども入っているのが面白いポイント。
なお、「Swing!」と「Swing More!」では収録されているパッチの傾向がかなり違うので、欲しい音色が含まれているかはインストゥルメントリストをよく確認する必要があります。2つをまとめて購入できるバンドルは以前は存在しましたが、現在存在しないこともご注意ください。
■Broadwayシリーズ (Fable Sounds)
Broadway LITEs(公式サイト、Best Service)
Broadway Big Band(公式サイト、Best Service)

通常価格 Gig:$199 LITEs:$499.99 Big Band:$2495
結構昔からある音源。Big Band版は各種ミュートサウンドやマルチマイクセット、打楽器なども備えた100GBを超える超巨大バンドルであるため、個人ユーザーはGigかLITEsを買うのが一般的とされています。サウンドは若干のビンテージ感がある生演奏らしい音で、独特のピッチの揺れやノイジーな音があり完璧とは言えないものの、使いやすい音源と評されています。
また、混合セクションにポリフォニックレガートを適応するリアルタイムオーケストレーター機能や、演奏中の音のアーティキュレーションを切り替えるダイナミック・アーティキュレーションなど様々な機能を持ちますが、その分打ち込みには若干の勉強が必要かも。収録音源は基本的にソロですが、異なるサンプルを同時に鳴らす疑似的なユニゾンも生成可能とのこと。とはいえ、この機能はオマケ程度に考えた方が良さげかと。
■Vintage Big Band (Big Fish Audio)
通常価格:$299.95
30年代から70年代までの幅広いビンテージ・ホーンセクションサウンドを再現する音源。33個の金管楽器と木管楽器の音源を持つほか、ピアノ・エレピ・オルガン、ギター・ベース・ドラムなど総合で75を超える音源を持つビンテージ総合音源となっています。音質が往年の楽曲をイメージした質感に既に調整されているため、趣のある音色を手軽に鳴らすことが可能です。
基本的なアーティキュレーションを持つほか、ピッチベンドでビブラートを、モジュレーションホイールでダイナミクスをコントロールする仕様。GUIの操作項目が少ないので、細かい調整や表情変化を付けるのは苦手かも。調整済みの音であるがゆえに直感的に使えて、通常価格もそれほど高くないので、ホーンセクション音源の最初の一品に選ぶのもアリ。
■Vintage Hornsシリーズ(Big Fish Audio)
通常価格 バンドル:$399.95 単品:$199.95
60~70年代のホーンセクションを再現した、やや掠れた音を特徴としています。ビンテージ感は非常に良いのですが、その他の用途だと高音がやや強かったり低域がやや少なめに聴こえるという意見もあるようです。アーティキュレーションは基本的な物が揃ってますが、ダイナミクスコントロールは苦手との情報も。軽快なファンクなどによく合うと評されています。
また、ビンテージ感にこだわる人は、前述の「Vintage Big Band」など同社から様々なビンテージシリーズがいくつも出ており、バンドルも販売されているので一式揃えてしまうという方法もアリかと。
■FIRST CALL HORNS(Big Fish Audio)
通常価格:$199.95
現代的なジャズやビッグバンドのみならず、ポップやロックにも向けたホーンセクション音源。実はこれ、以前にディスコンになった製品をリメイクして再販したものです。元々愛好者の多かった音源らしく、今回の復刻に喜んでいる声も見かけました。
収録音源は、トランペット、ソプラノ、アルト、テナー、バリトン・サックス、トロンボーン、フリューゲルホルン、フレンチホルンと結構広範囲。ソロ音色とセクション音色も収録しています。(ソプラノサックスとフレンチホルンはソロのみ)また、レガートやトリル、アーティキュレーションの速度を変更する機能が付いていたり、すでに演奏したフレーズを集めたパッチもあります。
音は、Vintageシリーズよりも高音がシャキっとしていて現代的に聴こえる気がします。ただ、元が古い音源なせいか、レガートの繋がりがちょっと硬く?聴こえるような気がしないでもない? また、真ん中に3つ大きなノブがあるのですが、ビブラートとリバーブとサチュレーションでダイナミクスは無いんですよね。となると強弱を付けるダイナミクスの表現は苦手なのかな~?とも邪推してみたり。
■V hornsシリーズ(Acousticsamples)
V Horns Brass Section(公式サイト、Best Service)
V Horns Saxophones(公式サイト、Best Service)
V Winds Clarinets(公式サイト、Best Service)
V Winds Double Reeds(公式サイト、Best Service)
通常価格 Brass Section:€199 Saxophones:€199 Clarinets:€149 Double Reeds:€199
UVI WorkstationおよびFalconで動作する音源を制作するメーカー。サンプリングと物理モデリングのハイブリッド音源であり、グロウルのような奏法をキースイッチではなくCCで自然に繋げることができるとのこと。キースイッチの仕様も独特で、Fallはキースイッチノートの長さでFallの速度が変わるといった便利な仕様も持ってます。
そのほか、金管は多様なミュートを装着できたり、4つのマイクポジションを混ぜられたり、バーチャルスペースという機能で演奏者のリアルな立ち位置を指定できたりします。新しい技術の詰まった魅力あふれるシリーズですが、購入の際にはBrass Section、Saxophones、Double Reedsが別バンドルとなっており、全て揃えるとかなりの金額が必要なのがネック。
アンサンブルはあると書いてありますが、それが多人数で同じ楽器を吹いた音色のことを挿しているのかはちょっと謎です。
■Fire Brass Bundle (Soundpaint)
通常価格:$50
KONTAKT音源メーカーの8dioが、独自開発したサンプラーエンジン「Soundpaint」の音源を販売するために立ち上げたメーカー。
「Fire Brass Bundle」はトランペット・トロンボーン・テナーサックスの3つのソロ音源からなるバンドル。「H.A.L(Hyper Acoustic Legato technology)」という独自の高品質なレガートエンジンを持つ音源でありながら、定価$50という圧倒的安さにも目を見張る製品でもあります。
多くのアーティキュレーションを備えており、好きな奏法を8つのスロットに読み込んでキースイッチで演奏可能。また、Soundpaint独自のエンジンにより、サンプルを極自然に引き延ばす「Speed」効果や、音の質感を大きく変える「Color Mode」など、他では見ないような斬新な効果を加えることもできます。
ただし、「Fire Brass Bundle」は低価格ゆえかラウンドロビンが搭載されておらず、同音連打にやや弱い部分があります。マイクは近接して録った一種のみ。また、情熱的な演奏に特化した音源なので、アーティキュレーションはリアルですがやや派手気味な傾向にあります。
※追記 H.A.Lを使用する音色は全波形をメモリに読み込むので、立ち上がりに時間がかかりメモリも多く消費します。また、Soundpaintの音源はKontaktよりもデータサイズ大きいという特徴もありますが、メルマガによれば今後のアップデートでの改善を目指しているそうです。
Soundpaintは基本的にシーズンセールを行わないとしていますが、メルマガ登録で初回購入金額が15%オフになるクーポンを配っています。また、8dioのメルマガを登録しておくとアップデートの際にクーポンが届くことがあります。そのほか、8dioで同じ波形サンプルを使用しているKontakt音源を購入すると、Soundpaint版の割引クーポンが届く場合もあります。
ちなみに、このリンクから初回購入時のみに使える$15オフクーポンが貰えるそうです。これを使って貰えると私にも$15オフクーポンが届くのだとか。
■The Bible of Salsa Volume 3 (8dio)
https://8dio.com/products/the-bible-of-latin?variant=41310090232008
https://8dio.com/products/the-bible-of-latin?variant=41310090232008
通常価格:$298
先述の「Soundpaint」を開発した8dioによる、ラテン・サルサ向けKONTAKT音源集。「Fire Brass Bundle」と同じサンプルを使ったトランペット・トロンボーン・テナーサックス音源を収録しています。そのほかに、ボンゴ、カホン、コンガ等のパーカッションやドラム音色も同梱しています。ちなみに、Vol.1とVol.2はフレーズ音源集で、ボーカル素材なども入ってます。
通常価格は高いですが、セール時になると「Fire Brass Bundle」よりも安くなることもあります。どちらを買うかは、KontaktとSoundpaintの仕様の特徴をよく吟味して買うことをオススメします。
ちなみに、8dioはニュースレター登録で初回購入のみに使える15%オフクーポンを配っているほか、このリンクから初回購入のみに使える$15オフクーポンが貰えるそうです。これを使って貰えると、私にも$15オフクーポンが(省略)
■Intimate Studio Brass & Studio Sax Trio & Studio Soprano Saxophone (8dio)
Intimate Studio Brass(公式サイト)
Studio Sax Trio(公式サイト)
Studio Soprano Saxophone(公式サイト)
通常価格 Intimate Studio Brass:$198 Studio Sax Trio:$248 Studio Soprano Saxophone:$40
こちらも同じく、8dioによるKontakt用ブラス音源とサックス音源です。音自体は良質ですが、通常価格は結構高め。また、トランペット&トロンボーン、テナー&バリトンサックス、ソプラノサックスがバラバラのバンドルになっているため、安く一度に揃えたいなら全品セールになるブラックフライデーなどを待つ必要があります。さらに言えば、「Intimate Studio Brass」は「Intimate Studio Series Bundle」を購入した方がお得だったりします。
サックス音源はSoundpaintにも同じサンプルを使用した音源が売られていますが、こちらは全てバラ売りとなっています。通常価格であれば価格の比較はやや難しいのですが、セール時であれば8dioのKontakt版の方が安くなることが多そう。
それと、Soundpaint版との違いとしてマイク数の設定が自由という点があります。Soundpaintは異なるマイクを混ぜたい場合マイクごとに1スロットを使用するので、最大8つのスロット上限に引っかかる場合があります。Kontakt版の音源は手軽にマイクを読み込んだりパージできるので、このあたりの取り回しは楽です。どちらを買うかはエンジンの機能や利便性などを考慮して決めるのが良さげです。
ちなみに、8dioではニュースレター登録で初回購入時に15%オフ、こちらのクーポンで初回購入時に$15オフになります(しつこい)
■Chris Hein Hornsシリーズ (Chris Hein)
通常価格 Complete版:$649 Compact版:$189
かつては業界標準とも言われた、Chris Heinのホーンセクションシリーズ。かなり高音が強く、ポップスにマッチしそうな明るい音色が特徴。
現在でも実用に足る製品ではありますが、リリースされたのがかなりの前なので、他の音源と比べると少々機械的で硬い音とも評されています。収録楽器数が15種類と多く、手持ちの音源が少ない人にとっては重宝する音源だと思います。
■Straight Ahead Jazz Horns (Impact Soundworks)
通常価格:$249
メタルからオーケストラまで、幅広い(一部偏った)音源で知られるImpact Soundworks製の音源。太い音を得意とする同社らしく、力強くて芯のある音色が特色。反面、音色は若干硬く、特にロングトーンになると顕著です。パワフルで派手な曲は得意ですが、しっとり静かな楽曲は苦手かも。
和音を自動でパート分けしてくれるスマートボイシング機能も搭載。同社のTACTというアーティキュレーションシステムを採用しているので、慣れている人は分かりやすいかも。なお、同社のブラス音源にはオーケストラ向けの「Bravura Scoring Brass」という製品もあり、オーケストラを作る人はこっちもオススメ。チューバやホルンといった音色は「Bravura」にしか入ってません。
■SYNCHRON-ized Saxophones(Vienna)
通常価格:€295
泣く子も黙る、天下のVienna音源。音自体は非常にクオリティが高いのですが、サクソフォン専用バンドルなので、トランペットやトロンボーンといった金管楽器の音色は入っていません。それでこの値段するんですから、その音質にはかなりの自信があるということなのでしょう。
ビッグバンドのような編成を作りたい場合は、「Synchron Brass」や「SYNCHRON-ized Dimension Brass」といった金管を含んだライブラリを購入する必要があり、それぞれがまた結構高く余計にお金がかかります。どちらかというと、既にViennaライブラリを持っている方向けのラインナップなのかもしれません。
■Hollywood Pop Brass (EastWest)
通常価格:$299
定番オーケストラ音源「Hollywood Orchestra」などで有名なEastWestの製品。ハリと奥行きのあるゴージャスな音が出せるのが特徴です。ただし、この音源は「オクターブユニゾン」に特化したアンサンブル音源であり、各楽器のソロ演奏というものは想定されていません。マイクの音量を変えるとある程度は調節できるのですが、それでもアンサンブル音源と割り切って使える人にオススメです。
メロディ音色の他にフレーズ音色が多数含まれており、これらを組み合わせて手軽にリアルな作曲が可能です。EastWest製品はサブスクでも使えるので、これで一旦使ってみて自分に合うかどうかを確認するのもアリかと。
■SWAM Solo Instrumentsシリーズ (Audio Modeling)
通常価格 単品:250 EUR/USD Brass Bundle:600 EUR/USD Woodwinds Bundle:750 EUR/USD
物理モデリング界隈でその名を轟かせるAudio Modeling社のソロ金管・木管音源。ラインナップは、TRUMPETS、TROMBONES、HORNS & TUBAS、CLARINETS、SAXOPHONES、FLUTES、DOUBLE REEDSの7種。それそれ「Solo Brass bundle」「Solo Woodwinds」というバンドルに含まれています。物理モデリングなので、データサイズは軽量なのに各音源はそれぞれ様々なタイプにバリエーションチェンジできるという特色も持っています。
物理モデリングという特性上、MIDI CCで好きなパラメーターを操作すればサンプリングでは出せない自由で繊細な表現が可能。「ここの奏法が微妙に演奏と合わない~!」といった思い煩いを、自力で解決することができます。突き詰めればメチャクチャリアルな音源になるため、バックは別のホーンセクション音源を使ってメインだけこの音源を使うとかもアリ。
■Samplemodeling Brass Bundle (Samplemodeling)
通常価格 単品:€119 バンドル:€299
Audio Modelingの前身となった会社で、こちらはサンプリングと物理モデリングの複合音源を取り扱ってます。前身とはいえ、こちらの音源もまだまだ現役であり、物理モデリングの操作の複雑さが苦手な人にとってはこちらの方が合ってるかもしれません。
ラインナップは「The Trumpet 3」「The Trombone 3」「French Horn & Tuba 3」となっており、サクソフォンが含まれないことは注意。また、Audio Modeling同様にソロ音色のみの音源となっています。
■Austin Bundle (Musical Sampling)
Austin Saxes(公式サイト、Best Service)
Sasaki Trumpet(公式サイト、Best Service)
Austin Bundle(公式サイト)
通常価格 Sasaki Trumpet:$99 Austin Saxes:$139 バンドル:$199 トゥルーレガートにとことんこだわった製品を開発するメーカーで、キースイッチが一切無くモジュレーションホイールだけで全てを完結させる漢気仕様。しかし、レガートとダイナミクスの美しさは目を見張るものがあり、そのためだけに導入しても良いと思えるほどの出来です。
演奏の表情付けは別パッチで表現することになっており、たとえばAustin Saxesなら「Workhorse」と「Emotional」という2種類の演奏パッチが収録されています。つまり、演奏するプレイヤー自体を交換する感じですね。なお、トランペットとサックス音源だけでトロンボーンが無い点には注意。同社では他に、フルート音源とクラリネット音源が出ています。
■VG Trumpetシリーズ(VG Trumpet)
通常価格 単品:$49~$59 Saxophone Bundle:$244 Brass Bundle:$428 Total Bundle:$733
管楽器音源を専門に開発する、地味めなサイトのメーカー。しかし、その音源のクオリティは相当なもの。元々はウインド・シンセ向けの音源を作っていたようですが、キーボードとモジュレーションホイールだけでも、まるで本物のような演奏をすることができます。製品ラインナップが非常に多く、ミュート音源のワウワウ表現なども非常にリアルに制作されています。
単品の価格が安く、さらに頻繁にセールもしているのが良ポイント。ただし、バンドルはBrassとSaxophoneで分かれているため、両方揃えると結構な値段します。あと、KONTAKTを持っていない人のためにSFZ対応音源も売っています。とはいえ、GUIも見づらいので素直にKONTAKT音源を買った方が良いかと。
■Kenny G VST Bundle PRO 2022 - 3 sax (MUSIC WORK CENTER)
通常価格 単品:$178 バンドル:$534
こちらも、管楽器KONTAKT音源を専門に制作しているメーカー。音源のデータサイズが比較的小さいのが特徴で、小サイズでもちゃんと打ち込まれた音色を聴くと結構リアルに聴こえます。「Kenny G VST Bundle」はサックス専門バンドルなので、金管音源は別売りの「Expressive Trombone& Trumpet($178)」を購入する必要があります。ただ、音色によっては、特定のキーだけノイジーに聴こえたり、CCをきちんと書かないとのっぺり聴こえるかも?
標準価格は高いながら、セール時にメチャクチャ安くなるのも特徴で、1製品$19、バンドルで$57とかで買えたりします。サイトの製品全部入りバンドルを期間限定で売っていたこともありました。いつセールしてるのかもよく分からないので、豆なチェックが必要です。
■Infinite Wind Ensemble (Aaron Venture)
通常価格 Infinite Brass:$449 Infinite Woodwinds:$349 Infinite Wind Ensemble:$699
高品質なオーケストラ音源を制作するAaron Ventureの、金管音源と木管音源をまとめたバンドルパック。本来の用途はオーケストラの作成なのですが、木管にサックスも含まれているためジャズも作れます。オーケストラ音源ですが、残響をドライにすると近場で鳴ってる音にもなってくれるので使いやすい音とも評されています。
ブラックフライデーなどのセール時には、ウィンドバンドルが$399ぐらいになるのでそこが狙い目かと。
■Kick-Ass Brass! V2 (AMG Software)
通常価格:$325
(動画は、池上幸太朗・音楽クリエイターさんのもの)
かつてDTM業界を支えたホーンセクション音源の一つ。現在はUVI WorkstationやFalconで動く音源となりました。収録音色は、トランペット、ミュートトランペット、トロンボーン、アルトサックス、テナーサックス、バリトンサックスのほか、4つの楽器をセクション化した音色も搭載。キーごとの音のブレが少なく、古い音源ながらレガートも装備しており、レガートタイムも指定可能。スタッカートもキレが良く、元気が良くて現在でも使える音色が出ます。
しかし、古い音源なのでキースイッチが無いという弱点があり、アーティキュレーションはMIDI Chを切り替えて打ち込むことになります。ノートごとにMIDI Chを切り替えられる機能を持つDAWならば苦にならないでしょうが、そうでないDAWだと打ち込みがしんどいでしょう。動画内で言われているバグが直っているかも不明です。
■総評
どの音源にも一長一短があり、「自分がどのようなホーンセクションを打ち込みたいか」をよく考えることで、どんな音源が必要か見えてくるような気がします。たとえば、ポップスの裏で鳴る音だけで良いのならば、多機能すぎる音源は必要なく、逆に本格的な編成を打ち込みたい場合は、軽めの音源では間に合わなくなります。
また、現代的な音を出したいのならばビンテージ系音源は合わないこともあり、逆にビンテージな質感を出したい場合はモダン音源だと音色加工に悩むことになります。
収録されている音色がソロかアンサンブルか、収録楽器の種類の多さなども結構重要で、小編成か大編成どちらを作る予定があるかで適した音源も変わります。「どっちも作りたい」または「どっちか分からない」という場合は、多方面に対応できるMOJO 2などを買うか、高性能なソロ音源を買い大編成は安価な物で済ます、という手もあります。
とはいえ、ホーンセクション・ブラス音源は「買えばまともな音、買わなければショボい音」という分かりやすい二者択一を迫られる音源ジャンルです。作曲家としての表現の幅を広げたい人ならば、なるべく早めに何かしらの音源を所持しておくのが良いと思います。
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惑星Pのメモ帳
DAW・DTM・ボーカロイドカテゴリ 2 位
耳を悪くしたDTMerが、作曲の小ネタやプラグイン情報などを書いていけたらなぁと思います。 ※このブログの記事にはアフィリエイト広告が含まれています
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1. 名無し
企業のステマが多いからありがてえ
orchestral toolsの無料ブラス音源もサックスがtuttiしかないけどビッグバンドを書くだけならまじでこれだけでいい感じがしますよ
2. 惑星P
>>名無しさん
ありがとうございます!
一応、このブログもアフィリエイトリンクは貼ってあるのですが、最近は無料製品の情報ばっかり載せているのでもはやアフィリエイトの体を成してませんw
Orchestral Toolsの無料音源も良いですよね! オススメ無料音源は別記事でもまとめているので、こちらの記事もどうぞ!
https://wakuseip-blog.blog.jp/archives/24002922.html