“パンダ返還”発表 惜しむ声と観光影響懸念 和歌山 白浜町

和歌山県白浜町のテーマパークがジャイアントパンダ4頭すべてを中国に返還すると発表してから一夜明け、地元では別れを惜しむ声や、観光面の影響を心配する声があがっています。

白浜町のテーマパーク、アドベンチャーワールドは、24日、ジャイアントパンダ保護共同プロジェクトの契約期間がことし8月で満了するため、飼育している4頭すべてを6月末ごろに中国に返還すると発表しました。

発表から一夜明けた25日、テーマパークでは4頭をひと目見ようと午前10時の開園直後から家族連れなどが訪れ、8歳の「結浜(ゆいひん)」や4歳の「楓浜(ふうひん)」が好物の竹を食べる愛らしい姿を撮影していました。

大阪市から3人の子どもと訪れた20代の女性は「子どもたちがパンダをまだ見たことがなかったので、急きょ来ました。白浜にパンダがいなくなるのは残念です」と話していました。

テーマパークによりますと、中国に出発する前の1か月間は検疫のため、ガラス越しでの公開になる予定です。

一方、テーマパークではこの30年間、17頭のパンダが誕生し「パンダに会える観光地」として白浜町の観光に大きな役割を果たしてきました。

白浜温泉旅館協同組合の沼田久博 理事長は「経済状況が悪い時もパンダが誕生するたびに話題になり、パンダを楽しみに定期的に白浜に来る人もいる。再びパンダに来てもらえるよう地域が協力して取り組んでいきたい」と話していました。

【「パンダに会える町」白浜町は】
温泉や海水浴場などに年間およそ295万人の観光客が訪れる白浜町は、町を挙げて「パンダに会える町」をアピールしてきました。

それだけにテーマパークにいる4頭すべてが中国に返還されるという発表に驚きが広がっています。

「パンダ駅」と呼ばれる町の玄関口 JR白浜駅では、パンダの親子のオブジェが訪れた人を出迎え、駅近くの食堂ではパンダをデザインしたかまぼこ入りの「パンダうどん」や「パンダラーメン」が人気のメニューとなっています。

また、土産物でもパンダをデザインしたクッキーやぬいぐるみがよく売れているということです。

店主の北井さつきさんは「白浜町からパンダがいなくなることが全く想像できません。パンダの町としてやってきたことを急に変えるわけにもいかないので、これからどうしようという気持ちです」と話していました。

【白浜町 “再びパンダを”の機運盛り上げへ】
白浜町のテーマパークがジャイアントパンダ4頭すべてを中国に返還すると発表したことを受けて、白浜町観光課は今後「パンダの町」としてPRを続けるか、観光協会などと話し合って検討したいとしています。

そのうえでパンダは“白浜観光の象徴”だとして、テーマパークと協力しながら再びパンダに来てもらえるよう機運を盛り上げていきたいとしています。

大江康弘町長は「テーマパークからはジャイアントパンダの保護共同プロジェクトを継続していきたいということを伺っている。町も新たなパンダに来てもらえるよう一緒に努力をしていく」とコメントしています。


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