公明党トップ / ニュース / 【主張】性別変更手術に違憲 特例法見直しへ速やかに議論を

ニュース

2023年11月1日

【主張】性別変更手術に違憲 特例法見直しへ速やかに議論を

LGBTなど性的少数者の尊厳や権利を守る画期的な判断である。

戸籍上の性別を変更するには生殖機能をなくす手術を受けることを条件とする性同一性障害特例法の規定について、最高裁判所大法廷は10月25日、憲法違反で無効との決定を出した。

判決は「手術を甘受するか、性自認に従った扱いを受ける法的利益を放棄するかという過酷な二者択一を迫るものだ」と指摘し、個人の尊重を定めた憲法13条に反すると断じた。裁判官15人の全員一致であり、重く受け止めねばならない。

2004年に施行された特例法は、戸籍上の性別を変更するには2人以上の医師が性同一性障害と診断することを前提に、「未成年の子どもがいない」など五つの要件を定めている。

このうち「生殖腺や生殖機能がない」要件を満たすには事実上、卵巣や精巣を摘出する手術が必要だ。しかし、合併症などのリスクや経済的な事情で手術を受けられない人は、性別変更を諦めるしかない。

この規定について最高裁は19年、合憲の判断を一度示していたが、LGBT理解増進法が施行されるなど多様な性に対する社会理解の広がりも踏まえ「合理性を欠く」と結論付けた。公明党は、人権尊重の観点から特例法の見直しを求めてきた。今回の判断は現実的であり、妥当と言えよう。

今後、国会で特例法の改正が求められるが、当事者の切実な願いを受け止め、議論を速やかに始めて合意形成を図ってもらいたい。

一方で最高裁は、特例法の「他の性別の性器と似た外観を備える」との要件について、高裁で審理をやり直すよう命じている。特例法の見直し議論では、手術要件に限らず他の要件への評価も含め、全体像を踏まえた検討を行うべきだ。

この問題を巡っては、男女別の公衆トイレや更衣室などの利用に不安を覚える人も少なくない。社会全体で性的少数者が抱える葛藤や悩みに向き合いつつ、政府や国会は、幅広い理解が得られるルール整備に取り組むことが必要だ。

公明新聞のお申し込み

公明新聞は、激しく移り変わる社会・政治の動きを的確にとらえ、読者の目線でわかりやすく伝えてまいります。

定期購読はこちらから

ソーシャルメディア