朝型も夜型も多様性

朝型な人もいれば、夜型の人もいます。

しかし通常、どちらか一方だけが優遇されて、もう片方は切り落とされます。これでは組織は堅苦しくなりますし、機会損失も大きいです。

朝型・夜型も多様性として扱い、尊重することでこういった弊害を軽減でき、中長期的にはメリットが大きくなります。

朝型か夜型かを判定するには?

まずは個人の目線で、自分または誰かが朝型なのか夜型なのかを知るための話をします。

結論から言うと自分の身体に聞いてみよ、です。


一見すると専門家に頼れば良さそうに思えますが、確実に判定できるほど手法はまだ確立されていないと思います。

仮にあったとしても、はいそうですかと素直に受け入れるのは難しいでしょう。正論や評論が刺さらないのと同じです。

一応、判定方法をいくつか載せてきます。


クロノタイプ判定シート:

ピッツバーグ睡眠質問票:


これで納得できるなら良いですが、できないと思います。

結局、朝型生活と夜型生活のどちらが馴染むかを実際に試してみるのが一番です。

特に以下三点を意識すると、わかりやすいと思います。

  • 頭が働くのはいつ?

  • 身体が動くのはいつ?

    • 汗をかくような運動ができるのはいつ?

  • ガツガツご飯を食べられるのはいつ?

一言で言えば、覚醒する(活発になる)時間帯はいつかとも言えます。


起床と覚醒のマトリックス

朝型夜型を自己判定する際、ややこしいのは「起床時間」と「覚醒する時間」の二つがあることです。

朝型夜型を考えるなら「覚醒する時間」だけで良いですが、実際には起床時間の制約が存在することが多いです。たとえば 9:00~17:00 の会社員であれば、朝の起床が必要でしょう。この点も踏まえねばなりません。


具体的には、以下のようなマトリックスを使うと良いでしょう。

画像
朝型・夜型で分けていましたが、昼型もあると便利なのでしれっと入れちゃいます。

前提として、判定できるのはあくまでも「覚醒する時間」だけです。縦軸ですね。仮にあなたが朝型(朝に覚醒する)のであれば、あなたが適しているのは1、2、3のいずれかになります。

続いて横軸、起床時間を見ます。朝型である場合、最も適しているのは朝です。その次が夜です。

最も分が悪いのは昼ですね。なぜかというと、
朝 → 昼 → 夜 → 朝 → ……
のループを考えたときに、「昼」からだと、覚醒する「朝」に至るまでに 2 回の遷移が必要だからです。

つまり、以下のとおりです。

  • 「朝」

    • ⭕0回の遷移。文句なし

  • 夜 → 「朝」

    • 🔺1回の遷移が必要。まだなんとか

  • 昼 → 夜 → 「朝」

    • ❌2回の遷移が必要。遠い……


2回遷移した先は、本来は睡眠時間に充てねばならない部分です。ここで仕事やその他活動をしてもパフォーマンスは出ませんし、心身の健康も損ないます。

この時間帯、つまりマトリックスで❌をつけた部分での活動は絶対に避けたいところです。

仮に、❌の部分で勤務しなければならないのだとしたら、その会社や仕事はやめた方がいいです。でないと、いつまで経っても苦しいだけです。ハンデを背負ったまま生活するようなものです。分が悪すぎる。


朝型偏重の現実

朝型と夜型、そしてマトリックスに書いたように昼型があるにもかかわらず、現実は朝型が重視されます。

典型的な会社の就業時間は 9:00~ 前後でしょうし、IT企業など融通が利くところでも 10:00~ くらいです。準備や通勤も考えれば、10 時出社もまだまだ朝型です


一方、編集者や広告業や配信者など、クリエイティブな分野では昼前からの出社や業務開始も多いですが、これは実は昼型のスタイルです

この分野の人達は夜型を自称することが多いと思いますが、実は昼型が多かったりします。あるいは、夜型の人は(仕事開始時は)マトリックスでいう🔺の状態であり、あまりパフォーマンスが出ません。

本当に夜型を尊重するなら、開始時間はたとえば 17 時や 18 時になります。現在のところ、これを行えているのは(夜勤を除けば)夜のサービス業くらいだと思います。


朝型・夜型を尊重するには?

ここまでで情報が出揃いしました。

まとめると、尊重とは以下を指します。

  • 朝型・昼型・夜型を「いつ覚醒するか」として捉えること

  • 活動開始時間を、覚醒時間に合わせること

  • 2回遷移した先の時間帯は睡眠時間であり、ここでは活動しないこと


つまり、

  • 朝型(朝に覚醒する人)は、朝と昼に活動し、夜に寝る

  • 昼型は、昼と夜に活動し、朝に寝る

  • 夜型は、夜と朝に活動し、昼に寝る

を目指すということです。


細かい話

以降では細かい話を雑多に取り上げます。

朝昼夜型の多様性を考える際のヒントになればと思います。


法律の壁

朝型が偏重されているのは、労働基準法など法律によるところがあります。

明示的に禁止されているわけではありませんが、そもそも朝型を基準に設計されていたり、深夜は割増賃金が必要だったりして、融通の手間もお金もかかるのです。

経営者としては、避けたいのが本音でしょう。たとえば、フルフレックスを導入しているような企業でも 5:00~22:00 まで、などと定めていることはよくあります。


日光の壁

日光を浴びるかどうかが健康に左右することはよく知られており、昼型や夜型は不利だとされています。

実はそうでもありません。どの型であっても「昼」か「朝」のどちらかは含むからです。その時間帯で浴びればいいだけです。
※ただし「朝」「昼」と時間帯が二つある朝型は一番有利です

不利だと言っているのは、単にその人がずぼらなだけです。昼型の人は昼に、夜型の人は朝に浴びればいいだけです。


不便の壁

交通網が動いていなかったり、店が開いていなかったりして不便を被ることがあります。

これには段階が二つあって、

  • lv1: 早朝や夜間

  • lv2: 深夜や超早朝


lv1 の場合は、(田舎でなければ)交通網はまだ動いています。

界隈やコミュニティも合ったものがあります。早朝に活動するコミュニティもあれば、深夜に活動するコミュニティもあるからです。


問題となるのが lv2 で、lv1 よりもグンと不便になります。人も少なく、暗いため、治安も悪くなりがちです。

この時間帯とかち合うのが「昼型」と「夜型」です。逆に、かち合わなくてもいい「朝型」は、この点では有利です。


コンテンツや体験の偏り

店舗の形で提供されるサービス全般は、基本的に朝と昼しか使えません。一方で、夜に開始するサービスは、夜しか使えません。

YouTuber やストリーマーなど配信者は、夜が盛り上がります。朝型の人は就寝時間なので、ライブ配信を追いかけるのが難しいでしょう。

また、社会人向けのイベントやコミュニケーションも全般的に夜になりがちです。これは現状が朝型偏重で、社会人たちが日中働いており、その後つまりは夜が余暇になるからです。


と、このように、活動やコミュニティによって「どの時間帯に集中しているか」が偏っています。朝型だと夜型の世界は味わえませんし、逆に夜型だと朝型の世界を味わえません。無理して味わいに行くこともできますが、型として合わないのでつらいでしょう。

本記事では、仕事における多様性として尊重するとのテイストで書いてきましたが、別にこれだけが唯一解ではありません。

たとえば家庭やシェアハウスといった私生活的な文脈であれば、このような娯楽や体験をベースとして、自分やメンバーの型を尊重することもできるわけです。


起床後に活動するのが最適なのか?

マトリックス上では覚醒時間と起床時間を合わせるのが最適としています。たとえば朝型は朝に起床、昼型は昼に起床するのが⭕だとしています。

しかし、朝型は夜に起床しても朝は来ますし、昼型も朝に起床しても昼は来ます(マトリックス上では🔺にしている)。なぜ🔺なのでしょうか。


この点は好みが分かれるところであり、🔺の方が合っているならそちらを目指しても構いません

しかしながら、頭と身体が最も疲れていないのは起床直後(なぜならまだ使っていないから)であるため、マトリックス上は覚醒と起床の時間帯を合わせることを最適解としています。


ちなみに、もし「私は朝型だけど、寝起きよりも数時間以上置いた方が覚醒する」のような人がいるとしたら、その人はおそらく昼型寄りだと思います。

朝型であるならば、朝に起きてから比較的すぐに覚醒するはずです。しない場合、そもそも体調面に問題があるか、低血圧などの制約があるか、でなければ体質が朝型ではないかのいずれかだと思います。


おわりに

朝型・昼型・夜型は覚醒をもって判定すること、かつそこに活動時間に被せること、との着眼点で議論しました。

多様性と言うと、典型的な多様性ばかり尊重されがちですが、

これらの型も立派な多様性だと思います。ただ、多様性だと言っただけでは動きようがないので、本記事では上述のように噛み砕きました。

皆さまの型を考え直し、尊重するため道具として活用いただけましたら幸いです。


(関連記事)

具体的な定義があると議論や運用がしやすくなります。

クロノ・ダイバーシティと名付けて整備してみました。よろしければお使いください。


いいなと思ったら応援しよう!

VUCAで多様な現代に通用する道具を。 個人だけでなくチームや組織の道具も扱います。
朝型も夜型も多様性|仕事術2.0
word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word

mmMwWLliI0fiflO&1
mmMwWLliI0fiflO&1
mmMwWLliI0fiflO&1
mmMwWLliI0fiflO&1
mmMwWLliI0fiflO&1
mmMwWLliI0fiflO&1
mmMwWLliI0fiflO&1