南海トラフ地震の津波で浸水想定 小学校で閉校式 大紀町
南海トラフ地震による津波で浸水するリスクがあることなどから、大紀町の小学校が今年度で閉校することになり、25日に閉校式が行われました。
明治9年に開校した前身の錦学校から149年の歴史を持つ大紀町の錦小学校は、児童数の減少に加え、南海トラフ地震による津波で浸水するリスクがあることなどから、今年度で閉校し、4月からは大紀小学校に統合されます。
25日は、閉校式が行われ、全校児童や卒業生、町の関係者などおよそ50人が出席しました。
式では、子どもたちが校歌を歌ったあと、校旗が児童の代表から校長、そして町の教育長へと受け渡され、返納されました。
南海トラフ地震で最大16メートルの津波の被害が想定される錦小学校では、毎月のように、子どもたちに予告しないで避難訓練を行うなど、防災教育に力を入れてきました。
奥野和秀校長は「閉校は新たな学びの始まりでもあります。錦小での学びを誇りに持ち、大紀小でも持ち味を発揮してほしい」と子どもたちに伝えました。
5年生の男子児童は「閉校はすごく悲しいけど大紀小でも友達をたくさん作りたい」と話していました。
県教育委員会によりますと、三重県内では、紀北町の矢口小学校も今年度で閉校するということです。