高知県奈半利町のふるさと納税をめぐる贈収賄事件で、一審で受託収賄罪が無罪となり、二審で審理が差し戻された元課長のやり直しの裁判が開かれ、すでに実刑判決を受けた元課長補佐が「被告から『金になる話はないか』と要求された」と証言しました。
この裁判は、奈半利町の元課長・森岡克博被告がふるさと納税の返礼品をめぐり、知人の会社を有利に取り扱うなどした見返りに、賄賂を受け取った罪に問われているもので、一審の無罪判決が高松高裁で差し戻され、やり直しの裁判が行われています。起訴内容によると森岡被告の息子らの「梱包作業の報酬」として金銭が振り込まれていますが労働実態がないとされていて、この報酬が「賄賂に当たるかどうか」が争点です。

森岡被告は一貫して「賄賂と認識していなかった」などと無罪を主張。23日の証人尋問には、同じ事件で実刑判決を受けた元課長補佐が出廷し、「森岡被告から『金になる話はないか』と要求されて、梱包作業をあっせんした」、「報酬は森岡被告が管理し、単価も高額だったので賄賂に当たると思う」などと証言しました。また、差し戻し前の裁判と自身の証言に食い違いがあることについては、「これまでは被告と口裏を合わせていた。きょうの証言が真実だ」と説明しました。次回の裁判は5月21日に行われます。











