今回は二桁×二桁の暗算問題にチャレンジです。
筆算や電卓を使いたくなる気持ちをぐっと抑えて、式に使われている数を観察してみてください。
暗算しやすくなるポイントが見えてきませんか?
問題
次の計算を暗算でしなさい。
14×45
※制限時間は10秒です。
解答
正解は、「630」です。
制限時間内に答えられたでしょうか。
どのように工夫したら簡単に答えが出せるのか知りたい人は、次の「ポイント」に進んでください。
ポイント
今回の問題のポイントは、「×10を作り出すこと」です。
「×10」は、計算の工夫をする上でよく使われます。なぜなら、「×10」は桁を一つ上げるだけなので、とても簡単だからです。
<例>
13×10=130
11.2×10=112
「整数×10」ならば、整数の末尾に0を付けるだけで計算が終わってしまいますね。
さて、今回の問題ではどのように「×10」を作り出せばよいのでしょうか。ヒントは、掛け算の数を分解することです。14は「2×7」、45は「5×9」の形に分解できます。
よって、次のように計算すれば「×10」の形を作り出せます。
14×45
=2×7×5×9
=7×9×2×5
=7×9×10
※掛け算だけの式は、どこから計算しても(結合法則)、式内の数字を交換しても(交換法則)答えは変わりません。よって、「2×7×5×9」の順番を変えて「7×9×2×5」としても、「7×9×2×5」で「2×5」から計算しても、問題はありません。
あとは「7×9」を計算した結果の末尾に0を付けるだけです。
7×9×10
=63×10
=630
これで答えを出せましたね。
まとめ
今回の問題では、「×10」を作り出して式を簡単にしました。
この暗算方法は、2の倍数と5の倍数の掛け算であれば使えます。暗算方法を書きだすと、次のようになります。
2×■×5×△
=■×△×10
■と△が整数であれば、■と△を掛けた答えの最後に0を付けるだけですね。
他の問題でもさまざまな掛け算の工夫を紹介していますので、ぜひ引き続きチャレンジしてみてくださいね。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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