京都大学、食堂やカフェからお茶の無料サービスが消える 「苦渋の決断」その理由は
京都大生協は、同組合が京大吉田キャンパス(京都市左京区)で運営する中央食堂と吉田食堂、カフェテリアルネで無料提供していた茶のサービスを3月24日で終了した。物価高騰などによる苦しい経営事情の中で「苦渋の決断」を迫られたという。 【現場の写真】給湯器の隣、悲しいお知らせの看板 京大生協はキャンパス内の各食堂の運営や書籍・物品の販売を手がけ、学生や教職員の生活をサポートしている。京大生協によると、各店舗において新型コロナウイルス禍で減少した学生らの利用が現在も戻らず、食材や光熱費、物流費の高騰も経営を悪化させており、2024年度は約1億円の赤字になる見込みという。 茶の無料提供をやめるのは経費削減の一環。茶代や給茶機のメンテナンス費、湯飲みの洗浄費などの年間経費が千数百万円かかっていた。3月24日に給茶機をウオーターサーバーに切り替え、今後は水を無料で提供していく。北部食堂など京大の他の食堂についても、茶の提供を終えるか検討しているという。 担当者は「長年にわたってお茶を利用してもらっていたが、ぜひご理解いただきたい」と話している。