バッテリィズ(1)漫才知らなかった18歳 12年後にM-1決勝進出!お笑い界の新“エース”誕生なるか
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昨年のM-1グランプリは準決勝で敗退した「バッテリィズ」。今年は念願の決勝進出をはたした。大阪を拠点に活躍するコンビの進出は年々減り、今年は敗者復活を除くとジョックロックと2組のみ。優勝コンビとなると2019年のミルクボーイまでさかのぼる。しかし、天性の芸人・エース(30)とその理解者・寺家剛(34)の2人による漫才は驚異の爆発力。てっぺんを獲る準備は万端だ。(取材・構成 江良 真)
【バッテリィズ・インタビュー(1)】
◆◆ 草野球のバッテリーが漫才でも ◆◆
―昨年と比較して、今年の方が客席の笑いが大きく、個人的には順当な決勝進出だと思っていますが、昨年より工夫された部分はありましたか?
寺家「そういう面では変わってないんですけど去年より、お客さんが僕らを待ってくれている感はちょっとありましたね。去年初めて準決勝に行ったことによって、より注目はしてもらって、反応が良かったという部分はあるかもしれません」
エース「工夫したとかはわからないです。でも、舞台に出てくるときの拍手とか、ちょっと去年より思い切りしてもらってる感じはありました」
寺家「気持ち的には去年より楽でした。絶対今年いかな!と去年は思ってたんですよ。それで準決はカチンコチンやったところもあったんで、そういう意味ではちょっとだけ肩の力が抜けていたかもしれません」
―同期ではカベポスターがM-1決勝に二度コマを進めましたが、ライバル心のようなものはありましたか?
寺家「そこはないです。大阪拠点の芸人は少ないので頑張りたいという気持ちはありますけど。でも、東京の芸人さんというか、東京のシーンに負けたくないっていう気持ちはありますね。東京のお笑い文化に、といいますか」
エース「カベポスターは大阪でやっぱり一緒にやってるから仲間って感じです。別に東京も敵ってわけではないけど、負けたくないという気持ちはあります」
―そんなお二人ですが、NSCは一応同期なんですね?
寺家「ぼくが途中で辞めてるんで、NSCでは接してないんです。オーディションで戻って、繋がりとか欲しくて、ぼくが野球経験者だったことから草野球チームを探してたんですが、エースのチームを紹介してもらったのが話すきっかけになりました。ぼくキャッチャーなんですけど、エースがピッチャーで、ものすごい球投げるんです。ほんで話してたらどっちも解散してたんで、一回やってみますかってなった感じですね」
―そういう意味では、ずっと一緒にやってるコンビとは全然違うと思いますが、関係性とかどんな感じなのでしょう?
寺家「友達期間が一切なくて、年も4つ離れてますし、野球の時は敬語でした(笑い)。客観的にそれぞれ見れるんで、ぼくはやりやすいですけどね」
エース「ぼくもすごい居心地がいい。別にどういう風にって言ってたらちょっとむずいですけど、まあ、うまいこと言ってるからいい感じです。結果も出てるし」
◆◆ 夢は大きく「さんま師匠のような芸人に」 ◆◆
―エースさんは子どもの頃から相当な野球少年だったんですよね?やはり野球選手を目指してたのですか?
エース「いや、目指してなかったです。普通に野球が好きで、やってただけでした。野球選手はもう小4ぐらいで諦めました」
―あきらめが早い(笑い)。
「小5ぐらいから芸人なりたいなーと思いました。楽しいから野球やってただけ。ほぼ素質だけでやってました。ピッチャーだったんですけど、めっちゃサボってたし、試合できたら良かった。だから成長もしなかったですね。高校までやってましたけど、とにかく好きやからやってました」
―お笑いは誰に影響受けたんですか?
「好きなのはさんま師匠です。芸人に憧れたというより笑かすのが好きで。笑かす職業があるって聞いたので芸人やろうみたいな感じです。NSCとかも別に知らなかったんですけど、高校の時の同級生に芸人なりたいヤツがいて、そいつにNSCというのがあるらしいと聞いて、それ行くか、みたいな感じでした。でも、入って漫才を初めて知ったんで、衝撃でした」
―漫才を知らなかったというのが衝撃です(笑い)。
エース「NSC入って、みんなすげえなって。ネタ作りとか、ただふざけてるだけじゃあかんねやっていう。ちゃんとせなあかんのかっていう。ほんま、なんかすごいな、と思ってました」
―寺家さんはどんな感じだったんですか?
「こんなんではないですけど(笑い)、ぼくは大学で同級生にNSC誘われるまで1ミリも芸人になるとか考えてもなかったですね。出身は三重の津市なんです。音楽でも何でもいいんですが、周りに何かを目指すとか、夢を追ってるという人間をひとりも見たことがなかったんです。だからNSCに誘われた時も、芸人を目指すってどういうことなん?と、最初はピンと来なかったですね。でも、お笑いはめっちゃ好きやったんで、やりたいこともなくなってたから、じゃあ、という感じですね」
―そういう意味では、お2人とも特に大きな目標を持ってお笑いの世界に入ってきた感じではなかったんですね。
エース「ネタとかはわからないところも多いんですけど、舞台に立つのはすごいワクワクするんです。笑ってもらえることですごい気持ちが上がるというか。ほんま、それだけやし、それだけでいいです。ぼくが好きなさんま師匠も、人を笑かすだけじゃないですか。あんな風になりたいという気持ちは変わってないですね」
―なるほど。芸人の原点のような感じですね。
エース「お笑いの現場でアホなことするのが大好きなんで。単純にウンコとかオシッコみたいなのがおもろいです」=(2)に続く
◇バッテリィズ 寺家剛(じけ・つよし)1990年8月7日生まれ。三重県津市出身の34歳。エース(えーす)1994年11月2日生まれ。大阪市出身の30歳。それぞれNSC36期生だったが、寺家は中途退学。オーディションで返り咲き、草野球チームでバッテリーを組んだことがコンビ結成のきっかけに。コンビ名はそこから由来。20年ごろから頭角を現し、関西の賞レースで善戦。M-1グランプリは昨年準決勝、今年は初の決勝進出をはたした。
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