白浜のパンダ返還で関西はゼロに、上野も来年2月に期限…和歌山観光への影響避けられず
和歌山県白浜町のテーマパーク「アドベンチャーワールド」は24日、飼育しているジャイアントパンダ4頭全てを6月末頃に中国に返還すると発表した。神戸市の王子動物園で飼育されていた1頭が昨年3月に死んでおり、国内で飼育されるパンダは上野動物園(東京)の2頭のみとなる見通し。 【パンダの写真】笹を目の前にする結浜と、筒を抱える彩浜
4頭は、アドベンチャーワールドで初めて生まれたパンダ「良浜(ラウヒン)」(メス24歳)と、良浜が産んだ、いずれもメスの「結浜(ユイヒン)」(8歳)、「彩浜(サイヒン)」(6歳)、「楓浜(フウヒン)」(4歳)。良浜は、この3頭を含めてオス・メス計10頭を産み、「ベテランママ」として親しまれてきた。
返還は、1994年から日中双方で進めてきたパンダ保護共同プロジェクトの契約期間が今年8月で満了することに伴うもの。国内のパンダは全て繁殖目的で中国から貸し出されており、国内で生まれたパンダの所有権も中国にあるため、同施設が中国側と飼育中の4頭の扱いを協議してきた。
良浜は高齢期に差しかかり、医療体制が整う中国で穏やかに過ごすことが望ましいと判断された。残る3頭も、同施設にオスがいないため、将来の繁殖を目指して中国でパートナーを探す。4頭はいずれも四川省の「成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地」で暮らす予定。
アドベンチャーワールドの今津孝二園長は「良浜は高齢でもあり、ゆっくりと生活してもらいたい。ほかの3頭は新たなパートナーを見つけて繁殖研究に貢献してくれることを祈っている」と話している。
同施設は、共同プロジェクトが始まった1994年に「永明(エイメイ)」(オス)と「蓉浜(ヨウヒン)」(メス)を迎え入れ、2001年には国内初の自然交配による出産に成功。これまで17頭が生まれ育ち、中国以外の施設では最多を誇っている。ピーク時の12年には9頭を飼育していた。
和歌山県は、これまで同施設での繁殖に向け、オスの貸し出しを中国側に求めてきた経緯があり、県幹部は「新たなパンダが来てくれることを期待している」と語った。