手書き絵師が生成AIを使わない本当の理由は「信用が無いから」。信用は商売の「基本」。
将来、手書き絵師が生成AIを使うようになるか?
おそらく、私は使わないと思います。
一億年たとうと。
その理由は「生成AI」という技術に「信用」が無いからです。
例えば、自分が「おにぎり屋」をやってたとします。仕入れの業者から「梅干し」を買って、「梅干し入りおにぎり」を売ったら、客から「変な味がする。食中毒になった」とクレームが来たので、調査したら「梅干しが腐ってた。有害物質が入ってた。」と判明した。
そのとき「おにぎり屋」が失った物は何か?「信用」です。
その「腐ってた梅干し」を選んだのは自分なのですから、「自分の信用」が失われたわけです。
「ちゃんと梅干しを成分を検査し、毎回ロット検査し、自分で味見しましたか?」
「その梅干し業者をちゃんと「身辺調査(社会的な身体検査)」しましたか?」
「世の中に梅干しはたくさんあります。なぜあなたはその梅干しを選んで仕入れたのですか?」
これらすべての結果が、「自分の信用を失った」なのです。
話を戻しましょう。
今の画像生成AIは「信用が無い」。その理由は「他の作家の著作物が混じっていると疑われる」から。
だから、どんなに時間がたとうと、1000年経とうと、手書き絵師は今の画像生成AIを使う時代はおそらく来ません。
手書き絵師は「文字のフォント」や「背景や小物の絵の素材」を買うことがあります。
その時、「安いから買おう」「良い品質だから買おう」とはなりません。
「信用のあるフォント企業から買おう、信用のある素材絵師から買おう」が最初の必須の条件です。そして「EULA(エンド・ユーザ・ライセンス・アグリーメント)=使用許諾契約書」を必ず全文読みます。
商売として買ってるのは「信用」なのです。
「クオリティ」「安さ」なんか2の次、3の次です。
「文字のフォントなんか著作権無いだろw?手書き絵師はマヌケの馬鹿だなw盗んでタダで使えばいいんだよwだから売れねえんだよw」なんて言いません。
なぜか?文字フォントに問題があったときに、文字フォントの会社に「文句を言うため」の料金なのです。
映画の最後のエンドロール(名前がずらずら出てくるあれ)は「クレジット」と言います。漫画や小説や同人誌の本の作者名や奥付も「クレジット」と言います。
「クレジット」を日本語で言うと「信用」です。
商売の基本は「クレジット(信用)」なのです。
テレビや新聞で出てくる、株式一部上場の大企業に、「自分の商品を取り扱ってもらいたい」と思ったとき、簡単に「良い物だったらOK出るはず」となるか?
答えはなりません。
なぜなら、「口すら聞いてもらえないから」です。
大企業に中小企業と売買の取り引きするとき、直接は話を聞いてくれません。
それを一般的に「売買の口座が無い」と言います。
そして超大企業はこう言います。「うちの関連会社や子会社を通してくれない?というかうちの関連会社で売ってもらったら?ウチいらないから」と。
なぜなら、何か食中毒などのトラブルが起きたときに「関連会社なら、超大企業の信用が損なわれないから」です。
派遣会社が何重も「多重派遣」するのも、派遣労働者の「当日無断欠勤」などの信用を担保するからです。
路上で「ティッシュいりませんか?」とよく配ってますね。
なぜあれティッシュなのか知ってますか?答えは「やわらかくて手を怪我しないからです。」
ああいう配布する景品を「ノベルティ」と言い、基本的に「ティッシュ、ボールペン」を配るのは、使って「手をケガしないから」です。
企業で勤務してて展示会やお店で配る「販促ノベルティ」を選んだ経験のある人なら「一般常識」でご存じの話だと思います。
使ってケガする物は「無料、タダでもいらない」のです。
もしも例えば「よく切れる包丁を無料で配る」なんてやったら逆に「犯罪幇助」すらなってしまいます。
だから、今の画像生成AIは手書き絵師は使わないのです。
生成AIユーザーが「手書き絵師は生成AIを使うべきだ」という論を見ると、「共犯」関係にしたいのかな?と感じます。
もしも、例えば自分が生成AIを使うとしたら、学習元をクリーンにする、学習元に対価の金を支払い、トラブル時に「学習元に賠償金を支払わせる」などの契約書を書かせるのは必須、マスト条件です。
今の生成AIにはそれが無いので使えません。
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