コロナ禍の介護中止で賠償請求 2審も医療法人に賠償命令
岩国市で介護サービスを受けていた100歳代の女性が、コロナ禍に東京から家族が帰省したことを理由にサービスを中止されたことについて医療法人を訴えた裁判で、広島高等裁判所は、1審に続き訴えの一部を認め、賠償を命じました。
岩国市で訪問介護サービスを受けて1人暮らしをしていた100歳代の女性は、コロナ禍だった5年前、東京から家族が帰省したことを理由にサービスを中止され、契約を解除されたのは不法行為にあたるとして、医療法人に300万円余りの賠償を求めました。
女性はすでに亡くなり、家族が裁判を引き継いでいます。
1審の山口地方裁判所岩国支部は訴えの一部を認め、33万円の賠償を命じていて、その後、双方が控訴していました。
24日の判決で、広島高等裁判所の河田泰常裁判長は「コロナ感染という抽象的な理由だけでサービスを中止することは正当化できず、介護が受けられない場合の不利益や困難を軽視している」と指摘し、女性側の訴えを一部認めて、1審の33万円を55万円に増額する判断を示しました。
ただ、すでに女性が亡くなっていることから、半分の27万5000円の支払いを医療法人に命じました。
女性側の弁護士はNHKの取材に対し、「増額が認められ評価できる。個人の話ではなく、あらゆる感染症対策について考えても意義がある判決だ」と話しました。
一方、サービスを提供していた医療法人は「内容を確認した上で今後の対応を協議していきたい」とコメントしています。