桜の聖母短大は来年4月から男女共学化し、生活科学科食物栄養専攻の受け入れを停止する。少子化に伴う志願者数の減少に対応しながら、多様性を重視する現代社会の需要に応えていく。同短大が23日までに発表した。
近年、人工知能(AI)の進展などに伴う情報デジタル分野の強化が求められていることに加え、四年制大学への編入を希望する男子学生の増加や、男性保育士の育成機関の間口を広げることが目的。
同短大には現在、キャリア教養学科と生活科学科食物栄養専攻、同学科福祉こども専攻こども保育コースが設けられており、定員は1学年計130人。食物栄養専攻の受け入れ停止で、来年度から定員は1学年計100人となる。キャリア教養学科内にデジタル情報や編入に対応するモデルコースを設ける。
共学化に当たり男子枠などは設けず、入学試験は全員一律で行う。男子学生の急激な増加は見込んでいないことからトイレは当面の間、男性教員用を使用する。男子用ロッカーは新たに設置する。
坂本真一学長は「共学化を機に、これまで以上に地域に開かれた学びの場としての社会的役割を果たすべく、より一層の教育内容の充実を図る」とのコメントを出した。
同短大などを運営する学校法人コングレガシオン・ド・ノートルダムは来年4月、桜の聖母小、中を男女共学の小中一貫校「桜の聖母学院小学校・中学校」として開校する。
短大の共学化決定で、来年度から法人が運営する教育機関では桜の聖母高のみが女子校となるが、高校の共学化については「現状では白紙」としている。