「義務教育のような大学」財務省の主張に文科省反論「成果に着目を」

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島崎周
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 「内容だけでなく成果にも着目する必要がある」。一部の私立大の授業を「義務教育のよう」だとした財務省の指摘に対し、文部科学省が24日、反論を示した。ただ、大学教育に関する見解は違うものの、両省は私学助成の配分方法を見直す姿勢では一致している。今後の議論を踏まえて具体化する。

 財務省は15日の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の分科会で、定員割れに陥っている私大の授業として四則演算(数学)、時制の違い(英語)、句読点の書き方(日本語)などを例示。大学の評価制度を見直して、教育の質や人材育成の観点で私学助成にメリハリをつけるべきだと主張した。

 一方、文科省は、私大のあり方を検討する24日の有識者会議で財務省の主張に言及。地方私大3校の授業を例示した。

 ある大学の食物栄養学科では、栄養士として必要最低限の数学の知識習得のために四則演算などから始めているとした。別の大学の国際地域学科では、留学生向けの日本語の講義で論理的な文章作成のために基礎知識を教えていると紹介した。

就職率100%、学びの満足度も高いことを例示

 例示した大学はいずれも就職…

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この記事を書いた人
島崎周
東京社会部|文部科学省担当
専門・関心分野
性暴力、性教育、被害と加害、宗教、学び、人権