僕はFTMトランスジェンダーの鈴木優希です!
女で生まれたけど心は男。性同一性障害と診断され治療を進め、今は男の戸籍で生きています。
温泉問題
僕は昔から大きなお風呂が好きで女の時代も友達とよくスーパー銭湯に行っていた。
女湯の限界は「胸を取った時」だった。
胸があるうちはどんなにボーイッシュでも女湯に入ってすぐに脱いだら大丈夫だった。
なんなら彼女とも女友達とも一緒に入れるから、「良かったー!」なんて思っていたほど。
胸を取った後
僕は温泉が嫌いになった。どちらのお湯にも入れなくなったからだ。
部屋付き露天風呂がある旅館、貸切の家族風呂がある施設を探すことから始まるのが僕の定番になった。でも、本当は大浴場に入りたい!!
僕は昔から「FTMだから出来ない。」というのが大嫌いだった。
負けず嫌いの性格が故に、性同一性障害に生まれたから出来ないということを認めたくなかった。
みんなと同じことをしたい。
だからそれを出来ないと思わせられる男・女に分けられている場所。しかもどうしたって隠すことのできない「お風呂」という場所が僕の「癒しの場所」から一気に「落ち着かない場所」となった。
男湯に入ってみた
ある時、勇気を出して男湯に入ってみた。
洗い場に仕切りがあるところはまだ安心するが、ない所では常にヒヤヒヤ。
前をアキラ100%的に絶妙に隠してやり過ごすけど、やはり入っている人数が多いとなかなかに無理がある。
「やっぱり女湯が良い!」と言うと、いやらしい感じに思われることもあるけどそうではない。元々女だからその空間が落ち着くということ。いやらしい気持ちは一切ない。
男湯では見たこともないモノを見ることになる(笑)そしてそれは男のシンボルであり戸籍が男である僕にそれは「無い」
大きさでコンプレックスを感じる男の人がいるというが、何だかその気持ちが少しわかる気がするくらいだ。コソコソしている自分に激しく劣等感を感じる。
ある時、相談した仕事場のお客様に「誰もそんなに見ていないから、堂々としていれば良い。隠したりするから逆に目立つ」と言われ、一度前を隠さずに堂々と入っていったことがある。
その時はどこかのタクシー会社の慰安会が行われていたらしく。男湯の中にはたくさんのおじちゃん・おじいちゃんが入っていた。
まけそうになる心をグッと堪えて背筋を伸ばして堂々と歩いた。
その結果...
男湯はパニックに(笑)
2度見、3度見。そしてざわざわ。みんな僕の股間に釘付けとなった( 一一)
嘘つき。。
僕はアドバイスをくれたお客様を恨んだ。。(笑)
そんなこんなで嫌な思いも沢山したけど、同時にコツも掴んだ。
隠すタイミングももちろんだが、
入る時間帯をずらすこと。
食事の時間を調整してみんなが食べている時を見計らって入る。人気の時間を外すと人数が少なくて良い。
後は大浴場が閉まるギリギリも人は比較的少ない。
24時間大浴場が開いている旅館を探すのも良い。AM2.3時の丑三つ時は誰もいない(笑)
トランスジェンダーでもあの大きな大浴場の気持ちよさを是非味わってほしい。
たとえそれが人の目を気にしてヒヤヒヤしながら入る温泉でもあの解放感はたまらないものがある。
※2021.12.11(土)LGBT社会人交流会「BRUSH UP」第4回無事終了。沢山のご参加ありがとうございました!



コメント
2写真使っていただいてありがとうございます。
素敵な写真をありがとうございます!